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'12/11/21

廃止バス継ぐ会社に国が補助


 岡山県は20日、経営破綻した井笠鉄道(笠岡市)の路線バスの運行を暫定的に引き継いだ中国バス(福山市)に、国の補助が適用される見込みになったと発表した。対象は赤字路線。全国的にバス路線の維持が困難になる中、国土交通省が補助金の交付要綱を改正した。

 福山市や笠岡市など沿線の7市町と広島、岡山両県でつくるバス路線廃止対策会議(会長・三島紀元笠岡市長)が10月、国交省にバス路線の維持のための新たな補助制度創設を要望していた。

 国の補助は従来、道路運送法に基づく乗り合いバス事業者に限定されていた。中国バスの暫定運行は貸し切りバス事業者の扱いとなるため対象外。国交省が19日付で交付要綱に「乗り合いバスが廃止された場合、一時的に事業を引き継ぐ貸し切りバス事業者を補助対象とする」との要件を加えた。

 中国バスは、38系統の路線を11月から来年3月末まで暫定的に引き継ぐ。このうち井笠鉄道が国の補助を受けていたのは、複数市町にまたがる7系統。

 要綱の改正により、中国バスが7系統を来年9月末まで運行し、乗客数などの一定の基準を満たしても赤字だった場合、国は運行経費の22・5%を上限に補助する。




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