那須塩原市の観光

栃木県在住 30代 専業主婦 女性 の方からいただいたご質問
9か月後半の赤ちゃんがいるものです。昨日10/26、那須塩原市のもみじ大吊り橋へ行きました。
帰宅してから気になって、放射線量を調べたら、吊り橋付近(那須塩原市関谷)の空間放射線量が0.5マイクロシーベルト/時間でした。吊り橋にはダム湖があって、もう少し値が高いかもと心配になりました。おそらく1時間近くは外にいたと思うのですが、赤ちゃんに影響は出てきてしまうかもと後悔と申し訳ない気持ちでいっぱいです。1日の観光で、影響がでることはありますか?この値は心配いらないのでしょうか?
 

小さなお子様を持つお母さんのご心配とご心労、お察しいたします。
結論から申し上げますと、ご心配いらない値ですのでご安心ください。
0.5μSv/hという線量を1時間被ばくした際の線量は0.5μSvです。
これは国の定める公衆の年間基準1mSvの2000分の1です。(1mSv=1000μSv)
つまり、年間でさらに2000時間吊り橋付近に滞在しなければ国の基準に到達しません。
なお国の定める公衆の年間被ばく線量の基準1mSvは危険と安全の境界を示す値ではありません。無益な被ばくと確率的な影響を出来るだけ抑えることを目的とした値です。
国際的には100 mSv以上の線量を受けた場合、確定的影響と将来がんになる確率が明確に高くなるという説が有力視されています。
その100mSvから見ると0.5μSvは200000分の1です。
放射線をゼロにしたい、放射線からお子様を守りたい、というお母さんのお気持ちは深く理解致します。しかし、常時、放射線は身の回りにあふれている事実も知っていただきたいと思います。日本では年間平均1.5mSvの被ばくを自然環境から受けています。(前述致しました国の定める公衆の年間基準1mSvはこの環境からの被ばくを除きます。)また人体では一秒間に約7000の元素が壊変して放射線が出ています。大切なことは放射線があるか、ないかではなく、その量であるということを理解し、適切に放射線を恐れてください。
今回の場合は、気にすることによるお母さんストレスの方が、お子様の放射線によるリスクより大きいと考えます。 
どうか、この回答があなたの不安を少しでも和らげるきっかけになればと祈っております。

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