日本維新の会が太陽の党と合流し、1次公認候補を発表。みんなの党と維新の会は選挙区の調整に乗り出すなど、衆院選に向け動きが活発化する「第三極」勢力。福井県内ではみんなの党が20日、福井2区に党支部長の武田将一朗氏(42)の擁立を正式発表した。第三極の存在感を示すため、1区で擁立作業を進めている維新の会とも連携し、相乗効果を狙う考えだ。
みんなの党は3月、2区に支部を設置。区内だけでなく県内全域を対象に党の政策をPRしてきた。動画サイト「ユーチューブ」や交流サイト「フェイスブック」なども積極活用。武田氏は「アジェンダ(政策課題)はおおむね正論だと受け入れられている」と手応えを語る。
ただ一方で「国づくりが行える実行力のある体制だと有権者に示すことができなければ、第3の選択肢として支持されない」として、県内での議席獲得には第三極勢力の結集が不可欠との見方。維新の会が県内で候補を擁立すれば「中央以上に連携して共闘していく」という。
武田氏は自らの出馬も含めて候補選定を進めていたが、突然の衆院解散で立候補が決まった。1区も第三極からの擁立を模索しており、26日の立候補者説明会に間に合わせたい考えだ。
ただ、維新の会は全国の1区で候補擁立の方針を打ち出したものの、作業が順調に進んでいるとはいえない状況。県内に関しても、今月1日に県内に入った北陸信越ブロック長の阿部賞久大阪府議は「過去のデータを見た程度」と準備不足を告白したほどだ。
そこで急浮上しているのが、民主党に離党届を提出し、県議も辞職した鈴木宏治氏の存在。鈴木氏は「政策と理念を一致させて新しい政治勢力づくりをすべき状況。共感できれば、ぜひ力を尽くしたい」と意欲を見せており、水面下で維新の会、みんなの党などと接触しているもようだ。
武田氏も「鈴木氏が第三極から出馬するのであれば連携していきたい」と共闘を呼び掛けている。