今月6日、秋葉原で午後六時半からインタビューを行なった。
相手は元自由報道協会会員、現在フリーランス記者の渡部真(本名・大森真実)さんと、自由報道協会会員の島田健弘さん。(同じくフリーランス記者)

インタビューの目的は自由報道協会のメンバーで作られた「自由報道協会有志の会」 が出版した本の印税が使途不明になっている、という読者からの疑惑について会計である島田さんと、事実上、有志の会でイベントの采配を振るっている渡部真さんに面接し、事実を確かめたい、というものだった。

自由報道協会が記者にボランティアで記事を書いてもらい、それを集めて出版したものが「自由報道協会が追った3・11」だ。(2011年10月5日発売)
出版元の扶桑社からは昨年11月末に編集費と印税が振り込まれている。
その印税はすべて復興支援プロジェクトに回されます、と本の帯に書いてある。

編者には既に編集費が支払われ、残る印税(約95万円)の使途について読者から疑惑の目が向けられている。
日夜、Twitterで読者と渡部さんとの間で印税の使い道について質疑の応酬が行なわれている。

このようなネット上で読者の不満が募っているのは印税が振り込まれて一年近くたつのに、一向にイベントが行われる気配がないという所だ。

現に今年2月11日に有志の会が郡山で行なったシンポジウム以外、動きらしい動きはない。
印税は有志の会HPアーカイブの制作やイベントに当てられ、それが復興支援イベントになる、と本には記されているが、HPを見た所アーカイブが作られた形跡はない。
今は工事中であるらしい。
(シンポのアンケートが公開されている)http://blog.goo.ne.jp/information_project
また有志の会による、イベントへの企画会議や定例会も催されていない。


アーカイブとは復興支援の原稿を書いてもらいそれを有志の会のHPで公開する事だと言う。
原稿料は一本五千円で4〜5本が発注済み。
取材した今月6日の時点で5千円×5本とした原稿料は2万5千円。今の所、この金額がイベント催行費以外の印税資金からの出金となる。100万からの印税が入っていれば、雑費を除き、まだタップリお金が余ってる筈だ。

印税の残金について聞いたが、はぐらかされてしまった。
私が「原稿を書きたい人には原稿料が引き出せるようになっているのですか」と聞くと、渡部さんは「自分が決めている」と言っていた。
事実上、印税は会計係島田さんと渡部さんが握っているようだった。

今回の取材ではネット上で繰り返される疑惑の数々の情報を整理し、読者や執筆者である烏賀陽弘道さんの思い違いや誤解であれば、それも解消できるか、という期待もあった。

無闇に咎を追求したり、何かを暴き立ててやろうと言う気持ちは微塵もなく、ネット上で火種になっている事の一つでも火消しが出来れば良い、穏便にこの騒ぎが終結出来れば良い、とそんな気持ちで取材に望んだ。

ところが渡部さんは本を購入した読者からの質問を遮り、「あなたの言葉で咀嚼して話しなさい!」と大きな声で怒鳴ったり、ペットボトルで机を叩いたりして、質問の回答を出さず、取材は中々進まなかった。(取材時間は計三時間近くに及んだ)

それでもなお、食い下がって聞き出した読者からの質問の回答がこれになる。

■印税95万円の支払い先はどこか        Q有志の会の通帳
■扶桑社からの支払い領収書はあるのか     Qある
■通帳を扱えるのは会計だけか         Q教えない
■読者に会計明細を公開するのか?       Qしないが、大まかな報告は11月中に必ずする。
■会計士に10万円払ったというが多くないか? Q多くない普通
■どこの会計士か税理士協会に問い合わせたい  Q教えない。
■アーカイブの進行状況、出筆者は誰か     Q4〜5人に書いてもらっている。一本5000円
■印税はPJに回されます、という表現は可笑しくないか   Qない
■復興イベントの為の企画・編集会議はあるのか Qない
■出金の監査はあったのか           Qあった
■通帳の日付の整合性はあるのか        Q仮払い金などあり。
■穴埋めの為の不自然な入金はないか      Qない。
■会計士のアドバイスはあったか        Qあった。
(PJはプロジェクトの略)

ネット上の口論は自由報道協会会員の烏賀陽弘道さんとの諍いが発端である、とはぐらかし、こちら側が用意した「疑惑」解消への証拠を示さず、読者からの苦情に反論はなかった。
印税が復興支援イベントやアーカイブ制作に使われていないのではないか、このプロジェクトが復興支援に効果はないのではないか、という疑惑はますます高まるだけになった。

今日は20日、未だに読者への会計報告はなされていない。
フリーランス記者という職業柄、身の潔白を一日も早くててなくてはいけないと思うが、皆さんは如何お考えだろうか。


次回は私と島田氏、渡部氏の取材録音の書き出しでブログを更新します。
手を加えずに一部掲載します。
内容の判断は読者にお任せします。

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