質問なるほドリ:東日本大震災の義援金、今も集めているんだって?=回答・藤田祐子

毎日新聞 2012年11月13日 東京朝刊

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 ◇善意途絶えず期限延長 生活再建には支援なお必要

 なるほドリ 東日本大震災から1年8カ月がたったね。義援金って今も集めているの?

 記者 集めていますよ。日本赤十字社は9月に、受付期限を9月末から、来年3月末に延長しました。これは2回目の延長です。95年の阪神大震災への義援金の受け付けは約1年間でした。今回は被災者の生活再建にまだ支援が必要なこと、善意のお金が途絶えないことが延長の理由だそうです。

 Q 義援金って、全額が被災者に届くのかな? 途中で何かに使われたりしないの?

 A 大丈夫です、流用はされません。義援金と、NPOなどへの寄付金は、両方とも被災者支援のためのお金ですが、使われ方が少し違うんですよ。義援金は、被災した個人の私有財産には原則として公的支援がなく個人の生活再建が困難となるため、善意のお金を被災者に直接送って役立ててもらおうというものです。義援金を受け付ける日本赤十字社や中央共同募金会などの団体は、いずれも本来の活動と資金源が別にあります。義援金を集めて管理し、送金するには人件費などのコストがかかりますが、そのお金は本来の活動資金から出ていて、義援金から引かれることはありません。義援金の趣旨を最大限に生かすためです。一方、NPO法人やボランティア団体の被災地支援活動では、経費や人件費などが寄付でまかなわれている場合があります。こちらも正しい寄付金の使われ方です。

 Q 義援金って特別なんだね。誰が受け取っているの?

 A 地震と津波と原発事故の被害を受けた北海道、青森、岩手、宮城、山形、福島、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、新潟、長野の計15都道県に、集まった総額を被害割合に応じて配分し、市町村を通じて家族や家を失った人に送られています。配分の仕方は、国の義援金配分割合決定委員会が決めました。

 Q 東北地方だけじゃないんだ! これまでにいくらぐらい送られたの?

 A 日本赤十字社の分だけでも3220億2248万円(7日現在)が集まり、すでに3154億1715万円が15都道県に送られました。これに都道県に直接寄せられた義援金が加えられ、市町村を通じて被災者にわたります。例えば宮城県では5回にわたり、死亡・行方不明者の家族に計115万円、住宅全壊世帯に計107万円、大規模損壊世帯に計80万円、被災した母子・父子世帯に30万円−−などが送られました。

 Q 集まるお金が少なくなると、1人分がわずかになってしまうよね。最後はどうするの?

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