誰もが憧れる「世界最高のホテル」。世界一といかなくとも、人気のあるホテルは清潔で快適であるものだ。

どんなに質素なホテルであっても、それなりに気を遣っているはずだが、海外には、堂々と「世界最悪のホテル」を名乗っているホテルがあるそうだ。しかも、利用で食中毒やトラウマになっても一切の責任を負わないと、開き直っているという。

「世界最悪のホテル」はオランダ・アムステルダムにある『Hans Brinker Budget Hotel』だ。こちらは1泊25ユーロ(約2600円)で泊まることができるリーズナブルな宿。主要客は学生やバックパッカーだそうだ。

ホテルというより、ユースホステルに近い。室内の設備も決して広くはないベッドと簡易ロッカーぐらいだ。テレビもなし、エアコンもなし、お湯も出ない。ベッドメイキングやルームサービスもなく、そして館内は常に薄暗い。決して快適とは言えないホテルである。
 
ホテル側は、予約前の注意事項として以下の声明を出している:

「本ホテルは確かにリーズナブルな価格で宿泊設備を提供しています。しかし、これはいわゆる「同レベルの設備のホテルと比べて、価格がリーズナブル」という意味ではありません。またオランダのホテルに関するガイドラインにあるような「優良施設」でも、「快適なホテル」でも「衛生的なホテル」でもありません。

Hans Brinker Budget Hotelに泊まりたい方は、当ホテルにおけるリスクについては自己責任でお願いします。当ホテルは一切の責任を負いません。
「食中毒」、「トラウマ」、「ケガによる後遺症」、「18世紀に流行した疾病」等等。」

 
ここまでキッパリ言われると逆に興味がわいてきちゃうぞ。もしかして、オランダ流のジョークなのだろうか。
 
だが、ホテルの予約サイトでは、

「ホテルが言っていることは大体正しい」
「トイレの悪臭がハンパなかった」
「部屋はまだいいとして、バスルームが最悪」

というコメントが並んでいる。だが、一方で

「思っていたほど悪くはなかったよ」
「立地がすごくいい」
「共有部分は汚かったけど部屋は結構キレイだった」
「監獄みたいでエキサイティング!」
「スタッフがフレンドリーで最高!」
「若者にオススメです」

と、意外と高評価の声もある。ホテルの予約サイトでは星4つがついているところもあるくらいだ。

「世界最悪のホテル」宣言は、ギャグで始めたのか、クレーム対策なのか、ただの開き直りなのかは不明だが、ここまで言われると逆に気持ちいい。「世界最悪」ながらも、一度は泊まってみたいホテルである。

参照元:Youtube hansbrinker Hans Brinker Budget HotelMail Online(英語)