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最終更新:2012年11月20日(火) 23時52分

ガザ空爆、多くの民間人が巻き添えに

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 中東・パレスチナ情勢です。パレスチナ自治区は、「自治政府」が統治する「ヨルダン川西岸地区」とイスラム主義組織「ハマス」が支配する「ガザ地区」に分かれていますが、この「ガザ地区」に対してイスラエルが7日連続で空爆を行っています。

 イスラエル側は「ハマス」の施設が標的だとしていますが、人口が密集する地域にも容赦なく攻撃を行っていて、多くの民間人、子どもたちが巻き添えになっているのです。今も空爆が続くガザ地区にJNNのカメラが入りました。

 イスラエルとガザの境界。イスラエル側からガザに入るための手続きを行います。その途中でも、爆撃は続いていました。

 一方、ガザ側からも、イスラエルに向けてロケット弾が発射されています。ガザ市内に入ると、そのロケット弾をイスラエルが迎撃して破壊する光景を何度か目にしました。上空には、イスラエルの空軍機が描いた飛行機雲が不気味に浮かんでいます。ですが、そんな中でも人々の暮らしは続いています。

 連日爆撃が続いているんですけれども、こうやってお店を開けている人たちもいます。こちらの大将から揚げ物をいただきました。脂っこいけどおいしいです。

 「シュクラン(ありがとう)。(Q.爆撃は怖くない?)怖くはないよ、慣れてるからね」(軽食スタンドの店主)

 子どもたちの天真爛漫な笑顔がそこにありました。しかし、爆撃による被害は深刻です。これまでの死者は、イスラエル側が3人。一方、パレスチナ側は100人を超え、そのうち2#7?M$,;R$I$b$@$H$$$$$^$9!#

 イスラエル側は、爆撃について、「ガザを支配するイスラム主義組織『ハマス』の関連施設などを狙った限定的なもの」と主張しますが、実際には、多くの一般市民が巻き添えとなっています。

 パレスチナの旗に包まれた、子どもの遺体が次々に葬儀へと運ばれます。病院には、多くの市民が運びこまれていました。
 「午前3時ごろ爆撃が始まりました。家じゅうにガラスの破片が飛び散って、煙で何も見えませんでした。隣の家に避難しようとしたら、その家が爆撃されました。4人が亡くなりました」(爆撃で負傷したファトマさん)

 ファトマさんの一人息子、アハメド君は無事でしたが、彼女は頭を負傷しました。

 病院では、医薬品が不足しています。2007年に「ハマス」ガザを支配するようになって以来、イスラエルがガザとの境界を封鎖する「兵糧攻め」を徹底。あらゆる物資の搬入を大幅に制限しているためです。

 「600種類の医薬品に不足があります。外科、救急、ICUで使う物です」(保健省報道官アシュラフ・イテドラク医師)

 ハマスの最高幹部・マシャル政治局長は、19日、停戦の条件の一つとして封鎖を解くことを要求しました。一方、イスラエルは、「ガザ側からのロケット弾攻撃の停止が停戦交渉の条件だ」としています。

 現在もエジプトを中心とした調停努力は続いていますが、先行きは見えていません。(20日19:41)

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