ガザ・イスラエル:止まらぬ市民の犠牲 民家、学校に被害

毎日新聞 2012年11月20日 11時16分(最終更新 11月20日 11時27分)

イスラエル軍の空爆で大破した小学校の教室。窓ガラスが砕け散り、机や本棚が散乱していた=ガザ市北部で2012年11月19日午後1時半ごろ、樋口直樹撮影
イスラエル軍の空爆で大破した小学校の教室。窓ガラスが砕け散り、机や本棚が散乱していた=ガザ市北部で2012年11月19日午後1時半ごろ、樋口直樹撮影

 「ウーッ」。不気味な空襲警報が鳴り響く。19日朝、ガザから約20キロ東にあるイスラエル南部オファキムに、ロケット弾が飛来したのだ。周囲にいた人々と走って、ガザとは反対側の建物の陰に隠れた。イスラエルの迎撃ミサイルが「シュー」と飛来し、「パン」とロケット弾を破壊した。次いで「ドン」と別のロケット弾の着弾音が聞こえた。

 一緒に隠れていたタル・ガブリエロフさん(23)が記者の腕を握り震えている。前日に直撃された民家を見たから、余計に怖いという。それでも「撃っている勢力を始末するために、空爆を続けるべきよ」と強がった。

 ロケット弾で破壊された民家を訪れた。鉄筋コンクリート作りの屋根には直径約1.5メートルの穴が開き、周辺にコンクリート片が散乱している。ロケット弾が直撃した時に屋内にいたガル・ゾハルさん(16)は「大きく揺れ、恐ろしかった」と振り返る。イスラエル軍の空爆による民家被害はガザでも生じているが「それは誤爆。ハマスは市民を狙っている」と憤った。

 イスラエル軍によると、ハマスのロケット弾は精度が低く軍事施設を狙う能力がないため市街地に向けて撃つ。15日には、集合住宅に直撃し3人が死亡。19日は南部アシュケロンの学校2校が建物などに被害を受けた。ガザから40キロ圏内は、生徒の安全を確保するため休校している。

 地元紙ハーレツが19日に公表した世論調査によると、空爆作戦を支持する国民は84%に達する。一方で、地上侵攻への支持は30%だ。ロケット弾発射を阻止する空爆には賛成だが、兵士が死ぬ地上戦への拒否感は根強い。

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