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2006-02-10 ゴジラが皇居を襲わなかった本当の理由

kibashiri2006-02-10

[]ゴジラが皇居を襲わなかった本当の理由〜何もわかっちゃいない産経コラム 16:47

 今日の産経コラムは不肖・木走の琴線に触れた怪獣オタク魂に火をつけたのでした。



●破壊王ゴジラでさえ、タブーを守っている〜だからどうした産経抄

 本日(10日)の産経新聞コラム産経抄から・・・

九十一歳で亡くなった作曲家の伊福部昭さんは、ゴジラ映画の音楽を担当したことで“おたく族”にも熱烈な信奉者がいるが、テーマ音楽のみならず、ゴジラの鳴き声も「発明」したそうだ。

 ▼封切りが迫るなか、ゴジラの鳴き声が決まらない。録音部が動物園で猛獣の咆哮(ほうこう)をとり、回転速度を変えたり、複数の動物の声を混ぜたりしたが、しっくりこない。そこで音楽担当の伊福部さんがコントラバスの弦を、松ヤニを塗った革の手袋でしごくアイデアを思いついた。空想の怪物に命が吹きこまれた瞬間だ。

 ▼北海道生まれの伊福部さんは幼いころアイヌの歌や踊りに触れ、独学で作曲を始めた。大学も北大農学部に進み、音楽家としては異端の道を歩んだ。だからこそ型にはまらない発想による情念の旋律が生まれた。これまた独学で日本の特殊撮影を世界標準に押し上げた円谷英二氏の映像とあいまって、ゴジラは不朽の名作となった。

 ▼第一作は戦争の記憶も生々しい昭和二十九年に封切られたが、そのときの「東京襲来ルート」が興味深い。一度目は品川周辺だけ。二度目は芝浦に上陸して新橋、銀座を経て永田町の国会議事堂を壊し、平河町から遠回りして上野、浅草と都心を時計回りに隅田川へ消えた。

 ▼平成十六年まで二十八作つくられたゴジラは新宿副都心をはじめ、ニューヨークまで遠征して暴れ回ったが、第一作同様、皇居の付近に足を踏み入れたことはない。「ゴジラ=戦死した兵士の霊」との怪説を唱えた評論家もいるほどだ。

 ▼だからどうした、といわれそうだが、破壊王ゴジラでさえ、タブーを守っている。小泉純一郎首相も皇室典範改正を「政争の具にしない」と繰り返し始めた。その言葉を信じてしばし、見守りたい。

平成18(2006)年2月10日[金] 産経抄 産経新聞

http://www.sankei.co.jp/news/column.htm

 ・・・

 コラムの結語

平成十六年まで二十八作つくられたゴジラは新宿副都心をはじめ、ニューヨークまで遠征して暴れ回ったが、第一作同様、皇居の付近に足を踏み入れたことはない。「ゴジラ=戦死した兵士の霊」との怪説を唱えた評論家もいるほどだ。

だからどうした、といわれそうだが、破壊王ゴジラでさえ、タブーを守っている。小泉純一郎首相も皇室典範改正を「政争の具にしない」と繰り返し始めた。その言葉を信じてしばし、見守りたい。

 そうですか、平成十六年まで二十八作つくられたゴジラはタダの一度も皇居を襲っていないですか。

 ほほう「ゴジラ=戦死した兵士の霊」との怪説を唱えた評論家もいるほどですか。

 そうですか、ゴジラが皇居を襲わないのは「破壊王ゴジラでさえ、タブーを守っている」ですか?

 ふーん。

 だからどうした産経抄!

 ・・・

 「平成十六年まで二十八作つくられたゴジラ」作品ってこれですよね(読者へのサービスとして封切り日と観客動員数付きにしてみました(苦笑))

【ゴジラ全作品】

No作品名公開年月観客動員数
01ゴジラ昭和29年(1954)11月3日961万人
02ゴジラの逆襲昭和30年(1955)4月24日834万人
03キングコング対ゴジラ昭和37年(1962)8月11日1255万人
04モスラ対ゴジラ昭和39年(1964)4月29日720万人
05三大怪獣 地球最大の決戦昭和39年(1964)12月20日541万人
06怪獣大戦争昭和40年(1965)12月19日513万人
07ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘昭和41年(1966)12月17日421万人
08怪獣島の決戦 ゴジラの息子昭和42年(1967)12月16日309万人
09怪獣総進撃昭和43年(1968)12月20日258万人
10ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃昭和44年(1969)12月29日148万人
11ゴジラ対ヘドラ昭和46年(1971)7月24日174万人
12地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン昭和47年(1972)3月12日178万人
13ゴジラ対メガロ昭和48年(1973)3月17日98万人
14ゴジラ対メカゴジラ昭和49年(1974)3月21日133万人
15メカゴジラの逆襲昭和50年(1975)3月15日97万人
16ゴジラ昭和59年(1984)12月15日320万人
17ゴジラVSビオランテ平成元年(1989)12月16日200万人
18ゴジラVSキングギドラ平成3年(1991)12月14日270万人
19ゴジラVSモスラ平成4年(1992)12月12日420万人
20ゴジラVSメカゴジラ平成5年(1993)12月11日380万人
21ゴジラVSスペースゴジラ平成6年(1994)12月10日340万人
22ゴジラVSデストロイア平成7年(1995)12月9日400万人
23ゴジラ2000 ミレニアム平成11年(1999)12月11日200万人
24ゴジラ×メガギラス G消滅作戦平成12年(2000)12月16日135万人
25ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃平成13年(2001)12月15日240万人
26ゴジラ×メカゴジラ平成14年(2002)12月14日170万人
27ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS平成15年(2003)12月13日110万人
28ゴジラ ファイナル ウォーズ平成16年(2004)12月4日100万人

 悪いけど、不肖・木走は全作品鑑賞してますから。(←誰にえばってんだ、誰に)

 ・・・

 「「ゴジラ=戦死した兵士の霊」との怪説を唱えた評論家もいる」って、名著『怪獣学・入門!』(JICC出版局[現:宝島社]発行)に掲載された赤坂憲雄氏の論考「ゴジラは、なぜ皇居を踏めないか?」のことですね。

「ゴジラは太平洋戦争で命を散らした兵士たちの化身であり、祖国への恨みを背に東京を蹂躙する。だが皇居だけは踏むことはできず、その霊を鎮める存在であるべき天皇も人間宣言の下に力を失い、報われぬ魂は徘徊と来襲をくり返す」

 悪いけど、『怪獣学・入門!』は不肖・木走の秘蔵の愛読書ですから。(←だから、誰にえばってんだってば(苦笑))

 そんなこといったら同じ本では、長山靖生氏の「ゴジラは、何故『南』から来るのか?」で、『ゴジラ西郷隆盛仮説』だってありますから。

「文明破壊者として生まれながら英雄像を担わされる怪獣ゴジラに、近代破壊者でありながら、死後は大衆に英雄として崇められた西郷隆盛と同じ構造を見い出すことができる」

 ・・・

 一部の読者はご存知と思いますが、不肖・木走はちょっと怪獣映画にはうるさいのです。

 北朝鮮の怪獣映画までよく存じております。

 以前エントリーもしましたが『ゴジラが見た北朝鮮』は私の愛読書です。

■[朝鮮][書籍][キャラ]ゴジラが見た北朝鮮

http://d.hatena.ne.jp/kibashiri/20050227/1109466610

 ゴジラが皇居を襲わないのは「破壊王ゴジラでさえ、タブーを守っている」・・・

 ・・・

 産経さん、ちょっといわせてもらっていいですか。



●初代ゴジラが皇居を襲わなかったのは「タブーを守る」からじゃ断じてない〜そこには時代の必然があったのだ!!

 確かに昨年まで続いたゴジラシリーズ全28作で、ゴジラは一度も皇居を襲うことはありませんでした。

 正直第二作以降は、第一作の大ヒットに気をよくした制作側東宝の商業主義的打算の産物でもありますから、国会議事堂とか東京タワーとかははでに壊しても、もちろん常識的に皇居を壊すことは避けてきたのでしょう。

 それをタブーと呼ぶのなら呼んでもいいでしょう。しかし、そんなものは、産経コラムが声を大にする「破壊王ゴジラでさえ、タブーを守っている」って誇れるような御立派なものではありません。

 そんなタブーなど、日本の大新聞が商業的にかかえている、絶対踏み込まない報道のタブー(特定宗教団体や政治家と暴力団関係の報道)と同じぐらいのもんでしょう。

 ・・・

 しかしです。

 第一作の初代ゴジラが皇居を襲わなかったのは、だんじてそんなやわなタブーが理由ではありません。

 そこには時代の必然があったのであります。

 不肖・木走から言わせていただければ、産経コラムは何もわかっちゃいないのであります。


●ゴジラが皇居を襲わなかった本当の理由〜ゴジラの侵入ルートには、とても深い時代的必然性があったのだ

 昭和29年(1954年)に封切られたモノクロ作品「ゴジラ」なのでありますが、アメリカのビキニ環礁核実験によりよみがえった怪物「ゴジラ」が、東京を壊滅するというストーリーなのであります。

 で、真夜中に東京に上陸して暴れ回るゴジラの進路ですが、もう一度産経抄から・・・

 ▼第一作は戦争の記憶も生々しい昭和二十九年に封切られたが、そのときの「東京襲来ルート」が興味深い。一度目は品川周辺だけ。二度目は芝浦に上陸して新橋、銀座を経て永田町の国会議事堂を壊し、平河町から遠回りして上野、浅草と都心を時計回りに隅田川へ消えた。

 ふう。

 あのですね、これは、東京大空襲のときのアメリカの爆撃機B29の大編隊の侵入ルートそのままの再現なのです。

 文藝別冊「円谷英二」(河出書房新社刊)に掲載された「特撮のカリスマ」という文章のなかで。ゴジラの特技監督である円谷英二自身が「ゴジラとは要するに荒ぶる神の話である」と語っています。

 で、同じ本の中で木原浩勝という人が「東京湾岸に姿をみせたゴジラが芝浦、大崎方面から品川、新橋、銀座、国会議事堂など経由しつつ、隅田川からまた東京湾へと至るというゴジラのルートは、要は東京大空襲におけるB29の爆撃ルートの再現だった」と、当時の制作意図を語っているのです。

 ・・・

 つまり、初代ゴジラは、「荒ぶる神の話」だったのであり、昭和29年という戦後10年もたっていない日本にとり、最も近い絶望的に「荒ぶる」悪夢の再現といえば、昭和20年3月の東京大空襲なのでありました。

 当時のアメリカが能力的には十分可能でありながら、戦後処理も睨んで戦略的に意図して皇居を空襲の対象にしていなかったのは有名な話であります。

 東京大空襲のときも皇居は空襲をまぬがれています。

 ですから、映画の中でB29の進路を忠実にたどって東京を破壊していったゴジラが皇居を襲わなかったのは、当然なのであります。

 ・・・

 初代映画を鑑賞したことのある読者ならご存知でありますが、この「荒ぶる神ゴジラ」が登場して荒れ狂う様はまさに大空襲時のB29の大編隊さながらに描かれています。

 映画の中では、ゴジラはなかなか登場しません。

 「ドーン、ドーン」という足音だけが暗闇の中、遠くから不気味に近づいてきます。

 夜中に警戒警報のサイレンが鳴り、やがて空襲警報となり、防空壕に逃げ込み家族共々空からのヒュウーという爆弾投下音がいつくるか震えながら耳をそば立てていた庶民にしてみればこの上のない恐怖でありましょう。

 また、ゴジラが初めてスクリーン上にはっきりと顔を出すのは山の峰ごしに、首を覗かせるようにふいに登場いたします。

 これも山の峰から突如艦載機の編隊が現れ、急降下して無差別に機銃掃射を浴びさせられた庶民の記憶を思い出させるシーンでしょう。

 極めつけはゴジラの東京上陸後の逃げ場を失った母子の会話です。

 ゴジラに追いつめられ母親は上空を見上げます。ゴジラは身長50Mですから当然見上げるわけですが、それはあたかも空襲時にB29の大編隊を見上げつつ絶望する母親の姿とだぶります。

 そして、母親が幼い子供たちを抱きかかえて「大丈夫、もうすぐお父さんのところに行けるのよ」と、死を覚悟して叫ぶのです。

 これはもう空襲のシーン以外のなにものでもないでしょう。

 ・・・

 B29が皇居を襲わなかったのはタブーでも何でもなかったように、ゴジラが皇居を襲わなかったのはタブーでも何でもありません。

 産経コラムこそ、ゴジラをへんな「政争の具」にしてはいけません。



●追記

 謹んで伊福部昭さんの御冥福をお祈りいたします。 

 合掌。



(木走まさみず)

tntn 2006/02/10 17:14 ゴジラのメインテーマは、モーリス・ラヴェル作曲の「ピアノ協奏曲ト長調」の第三楽章にクリソツって言うのは、、、ま、有名な話ですね(笑)。
もしご存じなければ、iTunesにもあるし、NaxosのMusic Libraryの試聴サービス(15分)でも数回はきけるので聞いてみてください。
伊福部さん自体ラヴェルがお好きだったようで、パ○リというより、いま風にいえばオマージュとかそんな感じですかね。
ご冥福をお祈りします。

TEPOTEPO 2006/02/10 18:02 すげえなあ、「木走日記」恐るべし!ですね。大新聞のコラムをここまでくわしく論破するとはすごいです、まあオタクな怪獣話だけど(笑) ゴジラの侵入ルートが東京大空襲のB29のルートだったなんて普通の人間には絶対わからんですよ。(わかりたくもないけど(爆笑))

鮎川龍人鮎川龍人 2006/02/10 18:35 ゴジラと言えば香山滋ですね。
一風変わったファンタジーを書いた人です。
そう言えばモスラは中村真一郎、堀田善衛、福永武彦の合作でしたね。

しかし詳しいですねー。
映画の方はさっぱりわかりません。

antonianantonian 2006/02/10 19:32 1980年代の新生ゴジラがぶっ壊す銀座の町や発電所のセットを創るバイトをしたわたくしが参りましたよ。有楽町マリオンとか。みんなで一生懸命、創ったものをゴジラ様はいとも簡単に壊して下さいました。壊される建物は粘土みたいなので造るんですよ。
・・・・・・・・・・・・・・・しかしまぁ、これはトリビアでしたです。
因みに撮影はすごく細切れに行われ、数歩歩くごとにカット。短時間に異常なスピードでフィルムを回して撮る。要するにすごいスローモーション撮影。細切れ動作にゴジラの中の人は大変そうでした。
御冥福をお祈りいたします。

kaioukaiou 2006/02/11 01:12 ゴジラの黒歴史である「怪獣島の決戦」・・・・・空飛ぶゴジラみて『あぁ、ゴジラも終わったな・・・』と思ったもんさ

Hiro-sanHiro-san 2006/02/11 01:45 そしてハリウッド版のゴジラは、まず真珠湾を奇襲攻撃するべきだった。歴史をわかっちゃいない・・・。
「ゴジラ」シリーズ28本とか、「全部見たぞ」と子供に誇れる親になってみたい。木走さんは、寅さんシリーズも征服しているような気がする・・・。

kaioukaiou 2006/02/11 02:06 でもファイナルゴジラにはそのハリウッド版ゴジラでてましたね(^^;

ようちゃんようちゃん 2006/02/11 02:17 ゴジラも皇居を襲わないというのに・・
3日間連続で皇室を誹謗中傷する怪人物について冷泉文江の正体は誰か?と私が投書した事柄で以下の興味ある事が展開しています。
皇室への誹謗中傷:は3日間鳴り止まずで論壇(目安箱)に怪人物冷泉文江が投稿しています。http://www.rondan.co.jp/html/mail/index.html(論壇)
それについて以前からこの冷泉文江の投稿では溶解する日本の佐藤氏や文芸評論家山崎行太郎氏とも冷泉の正体では不信論が出てました。http://d.hatena.ne.jp/dokuhebiniki/(山崎日記)クラインたか子氏との質問状のような分けの分からない事も出ています。投稿したのは私ですがこの冷泉氏の非礼・無礼は納得できません。表現の自由で許されるとは思えません。正体・立場をさらして欲しいと書きました。又きっこの日記のきっこさんが今日、nikidou・Comで正体を告白しています、合わせて皆様拝読ください。
http://www.nikaidou.com/column02.html(nikidou・com)
勿論 投稿を止めるようにお願いしましたが聞く耳が無いそうです。

murrielmurriel 2006/02/11 11:12 いつも楽しく拝見しております。
ゴジラの進路はB29の爆撃ルートをなぞったものだから、ゴジラが皇居を襲わなかったのはタブーでもなんでもないということを喝破された今回は、目からウロコでした。いつもそうですが、とりわけ今回は、木走さんのブログを読んでよかったと感じた瞬間でしたよ。ゴジラの皇居への「遠慮」は、性格的には天皇に対するタブーとはむしろ真逆であったというのは、(産経新聞にとってだけではなく、私たち全員にとって)非常に皮肉なことですね。

tntn 2006/02/11 12:59 今日の産経「主張」

>横浜事件 免訴の意味くみ取りたい

> 戦時中の最大の言論弾圧事件とされた「横浜事件」の再審判決公判で、横浜地裁は元被告五人に裁判を打ち切る「免訴」の判決を言い渡した。裁判所が元被告らに有罪か無罪の判断を示すかどうかで注目されたが結局、判決は事実認定にまでは踏み込まなかった。

 無罪を訴えていた元被告の遺族や弁護団は「司法はなんのためにあるのか。不当判決だ」と免訴判決を激しく批判し、東京高裁に控訴した。

(中略)

> 今回の判決については、さまざまな評価があるが、判決を吟味すると、遺族の心情にも深く配慮していることがうかがえる。「免訴理由がなければ、抗告審通り自白調書は拷問によるもの」などと、無罪を示唆している。さらに「現行刑事補償法上の救済規定があり、免訴の判決が名誉回復の道を閉ざすことにならない」と述べている点も評価したい。

 横浜事件の裁判を通じて、言論の自由の大切さと自白強要の恐ろしさをかみしめると同時に、教訓として今後に生かしていきたい。



あれ?福岡地裁や大阪高裁の靖国参拝違憲判決のとき「主文に関係ない傍論は法的効力のない蛇足」と言って、必死にスルーしようとしてたのはいったいどこの新聞でしょうかねえ。

「ダブスタは米ポチウヨの登録商標です」って名文句が

HARU_in_sheepHARU_in_sheep 2006/02/11 13:51 初めまして。失礼かと思いましたが指摘せずにはいられませんでした(名コラムなので)。
琴線に触れる→心の底から感動して共鳴する状態の事、デス。悪い意味には使用しません。

kibashirikibashiri 2006/02/11 20:15  管理人の木走でございます。
 たくさんの賛同のブックマーク、トラバとリンク、そして貴重なコメント本当にありがとうございます。
 怪獣オタク親父として本望であります(感涙
 もう何も思い残すことはありません(爆笑

tn様

>ゴジラのメインテーマは、モーリス・ラヴェル作曲の「ピアノ協奏曲ト長調」の第三楽章にクリソツって言うのは、、、ま、有名な話ですね(笑)。
もしご存じなければ、iTunesにもあるし、NaxosのMusic Libraryの試聴サービス(15分)でも数回はきけるので聞いてみてください。

 へええ、存じませんでした。とても貴重な情報ありがとうございます。うーん、たしかに旋律がクリソツだなあ(汗

>伊福部さん自体ラヴェルがお好きだったようで、パ○リというより、いま風にいえばオマージュとかそんな感じですかね。
ご冥福をお祈りします。

 はい、ここはオマージュと解釈したいです。
 うーん、そういえば私も尊敬していた伊福部さんの合掌させていただくのをエントリーですっかり忘れていました。
 いかん、いかん後で追記しておこう。

TEPO様

>すげえなあ、「木走日記」恐るべし!ですね。大新聞のコラムをここまでくわしく論破するとはすごいです、まあオタクな怪獣話だけど(笑)

 微妙な賞賛ありがとうございます(苦笑

>ゴジラの侵入ルートが東京大空襲のB29のルートだったなんて普通の人間には絶対わからんですよ。(わかりたくもないけど(爆笑))

 なんかなあ、誉めてくれてるのですか? あきれているのですか? 
 はっきりしてください(爆

鮎川龍人様

>ゴジラと言えば香山滋ですね。
一風変わったファンタジーを書いた人です。
そう言えばモスラは中村真一郎、堀田善衛、福永武彦の合作でしたね。

 おおさすがでございます。香山滋の原作本はオークションでエライお金はたいて入手しておりますよ。(奥さんには内緒ですが(苦笑)

antonian様

>1980年代の新生ゴジラがぶっ壊す銀座の町や発電所のセットを創るバイトをしたわたくしが参りましたよ。有楽町マリオンとか。みんなで一生懸命、創ったものをゴジラ様はいとも簡単に壊して下さいました。壊される建物は粘土みたいなので造るんですよ。

 ぐげげげげげげ、んんんなあんと、antonianさんはゴジラ映画のジオラマ制作に関わってらっっしゃたのですかあ!!!!!!!!!!!(大驚)

>・・・・・・・・・・・・・・・しかしまぁ、これはトリビアでしたです。
因みに撮影はすごく細切れに行われ、数歩歩くごとにカット。短時間に異常なスピードでフィルムを回して撮る。要するにすごいスローモーション撮影。細切れ動作にゴジラの中の人は大変そうでした。

 お話によれば、これは昭和59年12月15日封切りの平成ゴジラシリーズの先駆けとなる作品「ゴジラ」でありますね。あの第一回東宝シンデレラに選ばれた沢口靖子が主人公の妹役でべたな演技でういういしかった作品ですね。でもって、有楽町マリオンは窓ガラスにゴジラの姿が映る有名なシーンがありまして、直後に新幹線を口にくわえるゴジラの有名なシーンでは、なぜか社内にかまやつひろしがいて一部怪獣フアンのひんしゅくを買ったのですよね。この作品だとすれば、「発電所のセット」とはこの作品でゴジラが初めて日本に上陸し、で、警備員役の石坂浩二がゴジラを見上げて腰を抜かすシーンで有名な「福井原発」のセットですよね。

 ・・・

 ジーン。こんな身近にゴジラ制作に関わっていた人がいようとは・・・

 antonianさん、ボ、僕とぜひお友達になってください。文通してください(爆

 いや、感動しましたです。


kaiou様

>ゴジラの黒歴史である「怪獣島の決戦」・・・・・空飛ぶゴジラみて『あぁ、ゴジラも終わったな・・・』と思ったもんさ

 ゴジラの黒歴史って(苦笑 確かゴジラが初めて空を飛んだのは、円谷英二な無くなって以降一作目に当たる昭和46年7月24日封切りの作品「ゴジラ対ヘドラ」でございましたよね。
 幼心に、「チッ、これだから二代目はダメなんだよ」と息子の円谷肇プロデューサーを呪ったものでした。ゴジラは飛んじゃイカンでしょ。

Hiro-san様

>そしてハリウッド版のゴジラは、まず真珠湾を奇襲攻撃するべきだった。歴史をわかっちゃいない・・・。

 うむ、ハリウッド版は原作と違い、アメリカの核実験ではなくフランスの南太平洋核実験がゴジラを誕生させたという姑息な設定の改悪が施されており、ゴジラフリークの間では、邪道な作品というレッテルが張られていますです、ハイ。

>「ゴジラ」シリーズ28本とか、「全部見たぞ」と子供に誇れる親になってみたい。木走さんは、寅さんシリーズも征服しているような気がする・・・。

 フフフ、私はしかし当時2才の娘を洗脳しようとゴジラ映画に連れていき、映画館で怖がられ大泣きされ途中退場したことがありまして、娘カナコはそれがトラウマになり怪獣映画は大嫌いになり奥さんにはとんでもない父親との烙印を押されましたので、家では全然「子供に誇れる親」じゃなくてほとんどこの件では「鼻つまみ者」扱いなのでした(苦笑

再びkaiou様

>でもファイナルゴジラにはそのハリウッド版ゴジラでてましたね(^^;』

 ハイ、もうなんでもありでしたね。個人的にはクモンガがとても懐かしゅうございました。

ようちゃん様

 ようこそコメントどうもです。

>3日間連続で皇室を誹謗中傷する怪人物について冷泉文江の正体は誰か?と私が投書した事柄で以下の興味ある事が展開しています。

 ムム、とても貴重な情報のようですが、少々当エントリーとは関連性が薄いようで・・・
 情報いただいた先の内容をよく読んでみたいと思います。

murriel

>ゴジラの進路はB29の爆撃ルートをなぞったものだから、ゴジラが皇居を襲わなかったのはタブーでもなんでもないということを喝破された今回は、目からウロコでした。いつもそうですが、とりわけ今回は、木走さんのブログを読んでよかったと感じた瞬間でしたよ。

 わあ賛同いただき有り難うございます。このような激励のコメントはブロガー冥利に尽きマスです。とてもやる気が出てきます。(ニコニコ)

>ゴジラの皇居への「遠慮」は、性格的には天皇に対するタブーとはむしろ真逆であったというのは、(産経新聞にとってだけではなく、私たち全員にとって)非常に皮肉なことですね。

 ええ、初代ゴジラは典型的な「反戦映画」と評価している人もいるようですからね。

再びtn様

>今日の産経「主張」

>>横浜事件 免訴の意味くみ取りたい

 もうtnさんたら、なにどさくさに紛れて産経社説の批判しているのですか(苦笑

>「ダブスタは米ポチウヨの登録商標です」って名文句が

 これこれ、どうどうでございますよ(苦笑

HARU_in_sheep様

 ようこそコメントどうもです。

>初めまして。失礼かと思いましたが指摘せずにはいられませんでした(名コラムなので)。
琴線に触れる→心の底から感動して共鳴する状態の事、デス。悪い意味には使用しません。

 おお貴重な御指摘有り難うございます。そうかあ、「琴線に触れる→心の底から感動して共鳴する状態」だったかあ、お恥ずかしいです。勘違いしてました。私はてっきり「「琴線に触れる→心の底から興奮してビンビンする状態」と間違えておりました(苦笑

 さっそく訂正しておきます。



 みなさま、すばらしいコメントの数々ありがとうございます。

txtx 2006/02/12 15:47 お疲れ様です。
「第一作同様、皇居の付近に足を踏み入れたことはない。」
という話自体がうそではないでしょうか?
怪獣総進撃でゴジラ達が東京を襲撃した後、さりげなく二の丸公園付近が焼け野原になっていたという話を聞いたのですが?

annann 2006/02/12 16:31 何かあるのかと期待して拝見しました。
別にゴジラはそんなに詳しくないですが、新聞の記事を読んで
普通にああ、戦争時の空襲と関係があるのだなぁ
と思ったので、逆になにをわざわざ目くじら立ててるのか
新聞の記事よりも、だからどうしたと思ってしまいました。
オタク特有のウザイ部分を見てしまった気分です・・・
が、これからも頑張って下さい。

kibashirikibashiri 2006/02/12 18:25 tx様

 ようこそコメントどうもです。

>お疲れ様です。
「第一作同様、皇居の付近に足を踏み入れたことはない。」
という話自体がうそではないでしょうか?
怪獣総進撃でゴジラ達が東京を襲撃した後、さりげなく二の丸公園付近が焼け野原になっていたという話を聞いたのですが?

 貴重な情報ありがとうございます。
 ほほう、そうでありますか、すみません未確認であります。
 ちょっと記憶が薄れているのですが、そもそも怪獣総進撃ってけっこう過去のシーンを再利用して編集していたりしてませんでしたっけ。

 時間を見て確認したいと思いました。

ann様

 ようこそコメントどうもです。

>何かあるのかと期待して拝見しました。
別にゴジラはそんなに詳しくないですが、新聞の記事を読んで
普通にああ、戦争時の空襲と関係があるのだなぁ
と思ったので、逆になにをわざわざ目くじら立ててるのか
新聞の記事よりも、だからどうしたと思ってしまいました。
オタク特有のウザイ部分を見てしまった気分です・・・

 おお辛口コメントありがとうございます。(苦笑

 「オタク特有のウザイ部分を見てしまった気分」って、鋭いですねえ、そうです、オタクというものは視野せまくやたらうるさい存在なのであります。(苦笑

 おそらくこのエントリーのこだわりも賛同いただける方もいれば、うざいなあと評価される方もいて当然でありましょう。

 その意味で辛口のご評価も喜んでお受けいたしマスです。

>が、これからも頑張って下さい。

 ウフフ、これを機会にいつでも遊びに来てくださいまし。

lovelovedoglovelovedog 2006/02/12 19:43 これはなかなか興味深いテキストですね。初代「ゴジラ」映画では、電車の中のサラリーマンが新聞を見ながら「やれやれ、また疎開か」と言うシーンが印象的でした。また疎開って!
ところで、「東京大空襲」の際のB29のルートというのが、ネットではどうもうまく見つかりませんでした。木原浩勝さんは戦後生まれの人のようなので、「当時の制作意図」を語っている、と言ってもそれが本当なのかどうかとても知りたくなりました。ていうか単純に、当時のB29の飛行ルートが知りたいだけなんですが。
参考になりそうなのはこんなところですが→http://www.qmss.jp/qmss/biography/tokyo-dai-kushu.htm
通常は3月10日の奴だけを「東京大空襲」と呼ぶみたいですが、それ以外の4月・5月も含まれる言いかたもあるみたいですね。

怪獣オタク魂怪獣オタク魂 2006/02/12 23:17 >ゴジラのメインテーマは、モーリス・ラヴェル作曲の「ピアノ協奏曲ト長調」の第三楽章に

恐れ入ります。それは正確には、地球防衛軍のテーマのことですね。

あいあい 2006/02/13 18:17 「だからどうした」んでしょうか…

ゴジラの歩いたルートに、著者はなぜ「興味深い」と言ったのか。
当たり前のことをさも鬼の首を取ったかのごとく、それに追随してよくぞ喝破されたなどと、現代人の洞察力以前に国語力の無さが浮き彫りです。
ゴジラという映画がどういうメッセージをこめて作られた映画なのか、を考えて見れば、「興味深い」ルートには何かしら意味があるということは、分かりそうなものですが…。

それをさも鬼の首を取ったかの如く公表して、よくぞ喝破したなど喜んでいるのは、少し恥ずかしいですよ。

kibashirikibashiri 2006/02/13 21:37 lovelovedog様

>『これはなかなか興味深いテキストですね。初代「ゴジラ」映画では、電車の中のサラリーマンが新聞を見ながら「やれやれ、また疎開か」と言うシーンが印象的でした。また疎開って!

 ああ、ありましたよね。時代を感じさせるセリフでしたね。

>ところで、「東京大空襲」の際のB29のルートというのが、ネットではどうもうまく見つかりませんでした。木原浩勝さんは戦後生まれの人のようなので、「当時の制作意図」を語っている、と言ってもそれが本当なのかどうかとても知りたくなりました。ていうか単純に、当時のB29の飛行ルートが知りたいだけなんですが。
参考になりそうなのはこんなところですが→http://www.qmss.jp/qmss/biography/tokyo-dai-kushu.htm
通常は3月10日の奴だけを「東京大空襲」と呼ぶみたいですが、それ以外の4月・5月も含まれる言いかたもあるみたいですね。

 なるほどです。「ゴジラ来襲ルートー「東京大空襲」の際のB29のルート説」は、愛さんもご存知かも知れないですが、1980年代にけっこう議論された話なんですよね。
 木原浩勝さんの話は伝聞なのだと思いますが、それも含めてちょっと、押入に押し込んである当時の雑誌とかで調べてみます。

怪獣オタク魂様

>>ゴジラのメインテーマは、モーリス・ラヴェル作曲の「ピアノ協奏曲ト長調」の第三楽章に
恐れ入ります。それは正確には、地球防衛軍のテーマのことですね。

 おお訂正情報ありがとうございます。「地球防衛軍のテーマ」はプロレス入場曲としても有名ですよね(笑

あい様

>「だからどうした」んでしょうか…

>ゴジラの歩いたルートに、著者はなぜ「興味深い」と言ったのか。
当たり前のことをさも鬼の首を取ったかのごとく、それに追随してよくぞ喝破されたなどと、現代人の洞察力以前に国語力の無さが浮き彫りです。
ゴジラという映画がどういうメッセージをこめて作られた映画なのか、を考えて見れば、「興味深い」ルートには何かしら意味があるということは、分かりそうなものですが…。
>それをさも鬼の首を取ったかの如く公表して、よくぞ喝破したなど喜んでいるのは、少し恥ずかしいですよ。

 おお、厳しいコメント有り難うございます。(苦笑

 うーーん、私の「国語力の無さ」は札付きなので反論ありませんですが、このエントリーのポイントは、「ゴジラの歩いたルート」そのものよりも、産経コラムの「破壊王ゴジラでさえ、タブーを守っている。」の、「タブーを守っている」という言葉に対するものであります。

 まあ、「少し恥ずかしい」エントリーなのはいつものことですが、ご不快な思いをさせたとしたならば、ひとえに管理人の責であります。



 みなさま、コメントありがとうございます。

あいあい 2006/02/14 00:25 いや、失礼をばいたしました。
コラムどの部分をどの程度クローズアップして読み解くか、認識のズレがあったようで…。

kibashirikibashiri 2006/02/14 19:26 あい様

>いや、失礼をばいたしました。
コラムどの部分をどの程度クローズアップして読み解くか、認識のズレがあったようで…。

 いえいえ、こちらこそ読みづらかった文章で恐縮です。
 よろしければこれを機会にいつでも遊びに来てくださいまし(笑)。

gryphongryphon 2006/03/21 20:43 やや論旨が分からないところがあります。
つまり、「第1作はB29の空襲をなぞったため、結果的に皇居を襲わなかった」・・・この説は十分ありえます。
しかしコラム子は、2作目から計28作を作る中で(しかも実在の巨大建造物を壊すのが売りの映画で)も、皇居を襲うことがなかったことを以てタブーだとしているのです。(コメント欄では「二の丸が廃墟になった」との異説も出ているようですが)
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>第一作の大ヒットに気をよくした制作側東宝の商業主義的打算の産物でもありますから、国会議事堂とか東京タワーとかははでに壊しても、もちろん常識的に皇居を壊すことは避けてきたのでしょう。

> それをタブーと呼ぶのなら呼んでもいいでしょう。しかし、そんなものは、産経コラムが声を大にする「破壊王ゴジラでさえ、タブーを守っている」って誇れるような御立派なものではありません

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このご意見もうなずけますが、これは「価値判断」「評価」の次元の問題であって、ゴジラ映画で皇居に関するタブーがあったという、産経抄の指摘自身は、事実として成り立つと認めているということですよ。一作目の指摘だけでは、そちらが稀な例外という話になるのですから。
「南海の大決闘」でゴジラが皇居を襲わなかったのは
タブーのせいではありません!舞台が南海だからです。
まるでタブーのせいのように言うのはどうか」
なんて指摘したら変でしょ(笑)?

また、2作目以降をすべて「商業主義」の一言で片付けるわけにも行かないと思います。商業主義なら一作目にもあったろうし、テーマ性も2作以降は皆無になったというわけではないでしょうから。

たとえば・・・あー・・・、ジェットジャガーなんて正義を愛する心があれば物理法則を無視した無茶も可能だという深刻なテーマ性が(笑)

ゴジラファンゴジラファン 2008/11/30 11:14 皇居をゴジラが襲わない理由は簡単な理由それは皇居には目立つ建物が無かったからです〜単純な答えなのにごたごた言いすぎ

ゴジラファンゴジラファン 2008/11/30 11:14 皇居をゴジラが襲わない理由は簡単な理由それは皇居には目立つ建物が無かったからです〜単純な答えなのにごたごた言いすぎ

遜蘋遜蘋 2012/03/19 04:27 初めまして.
6年前の記事に対してコメントして良いものか,と思いつつ.
「ゴジラ」メイン・テーマは,伊福部昭氏の1948年作曲・1971年改訂の,「協奏風狂詩曲」第2楽章,キング・レコード「伊福部昭の芸術 5 楽」のトラック5,7'12" のあたりからの音楽を使用しています.この曲には「怪獣総進撃」の音楽の原型などもあり,ゴジラのファンにとってはうれしい音楽です.

エックスエックス 2012/08/28 05:07 二代目プロデューサーは冨山省吾のはずでは?

初代は田中友幸やしゴジラとウルトラマン混じってます(泣)

それにそれを飛ばしたのは中野特技監督ですし