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契約更改でキレたこともあった塩谷容疑者

　兵庫県警西宮署は１６日、飲食店の売り上げを受け取る権利を譲るとうそをつき、知人の会社役員から現金５５０万円をだまし取ったとして、詐欺容疑で、元阪神タイガース選手で不動産会社社長の塩谷和彦容疑者（３８）を逮捕した。西宮署によると、同容疑者は「事業費や生活費に困り金が欲しかった」と供述し、容疑を認めている。

　逮捕容疑は２０１０年８月中旬～９月下旬、「新しくできる大阪の商業施設に入る飲食店の売り上げの一部を受け取る権利を譲る」とする架空の話を持ち掛け、西宮市の会社役員の男性（４１）に３回に分けて計５５０万円を口座に入金させ、だまし取った疑い。

　塩谷容疑者は兵庫・神港学園高で夏の甲子園大会に出場し、１９９２年に阪神からドラフト６位で指名を受け、捕手として入団。野手に転向後は右の強打者として活躍した。０２年にオリックスに移籍し、０３年にはオールスターゲームにも出場。０６年に韓国プロ野球でプレーし、その後はＢＣリーグの福井でコーチも務めた。

　塩谷容疑者は現役時代から物議を醸す言動があり、阪神時代は契約更改で思うように金額が上がらないことに腹を立て「（交渉役の球団幹部を）キレて殴ってしまいそう」と発言。オリックス時代には起用法に不服を唱え、試合中に首脳陣と激しく口論したこともあった。阪神の高野球団本部長は「突然のことで驚いています。報道が事実であるなら非常に残念です」とコメントしている。