名古屋区検:河合市議を略式起訴…当て逃げ事故
毎日新聞 2012年11月10日 00時39分(最終更新 11月10日 01時10分)
名古屋区検は9日、高級スポーツカーを運転中に当て逃げ事故を起こしたとして書類送検された河合優・名古屋市議(47)=減税日本を除籍=を自動車運転過失傷害と道交法違反(事故不申告)の罪で名古屋簡裁に略式起訴した。同僚議員らからは議員辞職を求める声が強まっているが、河合市議は9日、毎日新聞の取材に対し「うっかり事故を起こして罰金を払うことは誰でもありうるので、議員を辞める必要はない」と、辞職しない考えを強調した。【山口知、高木香奈】
起訴内容は7月30日午後2時40分ごろ、名古屋市緑区黒沢台の国道302号で、信号待ちをしていた女性の乗用車に追突して女性の腰に全治2週間のけがをさせ、「当たっていない」などと言い残して現場から走り去ったとしている。区検は認否を明らかにしていない。今後、簡裁が罰金の略式命令を出す見込み。河合市議は取材に対し、「当たったことに気付いていなかったと主張していたので残念だが、罰金を払うつもりだ」と述べた。
事故後、河合市議は市議会最大会派「減税日本ナゴヤ」を除名され、9月には市議会議員総会で辞職勧告決議が可決された。議員辞職を求める声が強まる中、1人会派「無所属クラブ」として議員を続けてきた河合市議はこの日「(減税ナゴヤの)団の対応が悪い、自分は市民に誤解されている」と説明した。
名古屋市の河村たかし市長は記者団に「はよ辞めてもらわんといかんでしょう。おったってどうにもならんし」と述べた。10月末に国政政党化した減税日本のイメージ悪化について問われると、「それもそうだけど。しかし、これはどうするですかね」と言葉を濁した。
減税ナゴヤは11月議会に再び辞職勧告決議案を提出する方針で、浅井康正団長は「事故自体より、河合氏の一連の対応が公職者としてふさわしくない。略式起訴は、辞職すべき状況の上乗せだ」と話した。