最終更新: 2012/11/20 07:05

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中国南西部・貴州省で「貧富の差」の実態を取材しました。

中国で、新指導部のスタートとなる共産党大会が始まりました。
胡錦涛総書記は、解決すべき最も重要な課題として、「貧富の差」を挙げました。
人口の3分の1が貧困層という、中国南西部の省を取材すると、今後、習近平体制が取り組まなければならない問題の深刻さを目の当たりにしました。

中国南西部の貴州省で出会った1人の少女は、小学4年生だという。
そこは、発展を遂げる省都貴陽市郊外にある、巨大なごみ捨て場だった。
この少女は「(拾ったものはどうするの?)売るの。(勉強は?)してるわよ」と語った。
ごみ収集車が到着すると、大きなかごを背負った人々が、一斉に駆けだした。
空き瓶やぼろ布など、わずかでもお金になりそうなものを探す。
中には、幼い子どもの姿も見られた。
田舎から都市に引っ越したものの、家族の生活は苦しく、少女は、ごみ拾いで、日本円にして1日およそ400円を手にし、家計を助けている。
少女は「(ここで毎日ごみを拾ってるの?)土曜日と日曜日だけ。(月曜から金曜は?)学校へ行ってるわ。(ごみを拾い始めてどれくらい?)だいたい3年くらい。(毎日楽しい?)大して変わらないわ」と話した。
強烈な悪臭が立ち込める中での作業。
都市の富裕層が吐き出すごみを、田舎から上京した人々が拾う厳しい現実がある。
貴州省では、人口のおよそ3分の1が貧困層にあたるとされている。
都市部の繁栄をよそに、農民は厳しい生活を強いられている。
喩義祥さんは、その省都からおよそ200km離れた農村で、妻と2人で暮らしている。
4人の息子たちは皆、都会に出稼ぎに出てしまった。
喩さんは、トウモロコシなどの野菜を育て、生計を立てている。
喩さんは「トウモロコシは自分たちで食べて、トウガラシは塩を買うために売るんだ。(年収は?)700〜800元(日本円で約1万円)。わたしは出稼ぎにも行けないし、もう役に立たないよ」と話した。
中国政府は、年収が日本円で3万円以下を貧困の基準としている。
そして、人口の1割にあたる1億2,000万人もが、この貧困層にあたるという。
都市の発展と貧困から抜け出せない、地方の現実。
この深刻な格差問題が、中国の新たな指導部に、大きな課題として突きつけられている。

(11/08 12:30)


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