シンポジウム:県立刈谷工高生自殺の遺族、真相究明求め訴え 「指導死」親の会、東京・港区できょう /愛知
毎日新聞 11月17日(土)11時54分配信
教師の生徒指導がきっかけで起きた自殺を「指導死」と名付けた「『指導死』親の会」が17日、東京都港区の人権ライブラリーで「指導死シンポジウム」を開く。県内からは、高校2年の次男が指導の呼び出しを告げられた2日後に自殺し、県教委の第三者調査委員会に真相究明を求めている刈谷市の山田優美子さん(43)が参加し、委員会の運営や中立性に疑問を投げかける。【安間教雄】
山田さんによると、県立刈谷工高野球部員だった恭平さん(当時16歳)は昨年6月7日、部員を通して当時の顧問から体育教員室へ来るように言われた。だが、恭平さんは8日に学校を休み、9日に家を出たまま行方不明となり、10日に廃車置き場で遺体で発見された。自殺で、遺書はなかった。
恭平さんは昨年4月に家族に「野球部をやめたい」と漏らし、顧問へも伝えたが、退部できず、5月下旬から練習を休み出した。遺族は恭平さんが顧問の体罰を見て恐れていたとして「顧問の呼び出しが自殺を引き起こした」と訴えたが、学校は「自殺との因果関係は明確でない」と県教委へ報告した。
文部科学省の通知では、生徒が自殺した場合、できる限りすべての教師と関係の深かった生徒から聞き取り調査を行うよう求めている。しかし、学校は教師の聴取を一部だけで済まし、報告書の内容も不正確として、遺族が第三者調査委員会の設置を要請した。
2月に設置した委員会は、弁護士、精神科医、臨床心理士の3人が委員となり、これまで11回開いた。だが、文科省の通知にある委員会の運営方法や調査計画などを遺族へ示さず、遺族が求めた委員の実名公表や遺族の傍聴、遺族の聞き取り調査の弁護士の無条件での同席が認められていないという。
担当の県教委健康学習課は「実名を公表すれば委員への圧力が心配され、傍聴者がいると率直な意見が述べにくい。中立・公平性は確保されている」と話している。
11月17日朝刊
最終更新:11月17日(土)11時54分
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