日本発“針なしホチキス”急成長 コクヨなど改良、海外でも驚きの声 (1/3ページ)

2012.11.19 08:00

文房具売り場には針なしホチキス専用のコーナーが設けられている=東京都千代田区の東急ハンズ東京店

文房具売り場には針なしホチキス専用のコーナーが設けられている=東京都千代田区の東急ハンズ東京店【拡大】

 針を使わないホチキスの市場が急成長している。10年以上前からある商品だが、最近になって改良が進んだ上、環境に優しいこともあって需要が急増している。

 さらに10月、都内で開かれた国際通貨基金(IMF)・世界銀行年次総会で各国関係者に配布されたことをきっかけに世界的な認知も広まった。文具各社は海外展開も視野に入れた新商品の開発を競っており、“日本発”の新しい商品文化の発信に期待が高まっている。

 「針なしホチキス」の市場に火が付いたきっかけは、業界最大手のコクヨが、2009年12月に発売した「ハリナックス」シリーズの大ヒットだ。従来品は3、4枚の紙をとじるのが精一杯だったが、ハリナックスはとじる力を強化することで、最大10枚を可能にし、需要が急拡大したという。

 針なしホチキスは、とじ込む場所の前後2カ所に切れ目を入れ、U字型にくりぬいた一方の紙の束を、もう一方の穴に織り込むことで紙をとじる仕組み。ハリナックスは、紙に穴を開ける刃を改良することで、従来品に比べ、紙をとじる際に生じる摩擦による紙の負担も軽くできるとじ方を開発した。

1000円以下のハンディータイプが大ヒット

  • 即席ラーメン「マルちゃん正麺」、1年間で2億食販売の大ヒット
  • TDSで愛されるダッフィー 予想以上の大ヒット…生みの親もビックリ
  • “トクホ炭酸”で需要盛り返しも 「コーラ」ヒットに「ファイバー」で応戦
  • サントリー「オランジーナ」日本上陸作戦 チームワークで大ヒット導く
  • コクヨ、スマホと連動の文具を相次ぎ投入