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【プロ野球】

日本がキューバに連勝 堂林三塁打で先制お膳立て

2012年11月19日 紙面から

キューバ−日本 8回表無死、中越え三塁打を放つ代打堂林=札幌ドームで(北田美和子撮影)

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◇日本3−1キューバ

 日本が2試合連続で接戦を制した。8回に代打・堂林が三塁打すると坂本の犠飛で先制。続く糸井の三塁打の後、暴投で1点を追加した。直後に1点を返されたが、9回に1点を加えて逃げ切った。先発の沢村が2イニング無失点、4三振の好投。救援陣も走者を背負いながら要所を締めた。キューバはグリエルがソロを放ち、2戦連続の零敗は免れた。

     ◇

 コイのプリンスが北の大地で躍動した。チームに漂う重苦しい雰囲気を広島・堂林が一振りで変えた。8回、先頭打者の代打として、代表初打席がめぐってきた。緊張で手足が震える中、フルスイングを心掛けた。

 初球。直球を強くたたいた打球は大きな放物線で中堅奥へ。エレディアの背走も届かない。白球がグラウンドに転がったのを見た堂林は三塁へ。先制点をお膳立てする値千金の三塁打。9回は空振り三振に終わったが、持ち味を最後まで貫いた。

 「初球からいこうと思っていた。フルスイングの結果が三塁打。いい結果で良かった。すごく価値のある一打」。堂林の顔には充実の笑みが浮かぶ。カープの大先輩、山本監督の前で放った快打の味を聞かれると、「うれしいのひと言です!!」。声は思いっきり、弾んでいた。

 プロ3年目の代表初選出。今回のチームでDeNA・筒香と並ぶ最年少だ。若い堂林にとって、侍ジャパンでの日々は新しい経験の連続だった。前日の練習では巨人・阿部が打撃投手を買って出てくれた。その心遣いに感激。何としても恩返しをしようと誓っていた。

 「何もしないで帰るのは嫌だった」。その気持ちが初球狙いの快打につながった。もちろん、山本監督も高評価。「彼らしく、初球から思い切って振っていくことができたね」と目を細めた。

 国際大会初打席で放った一打で、本大会でも代表に選ばれたいという気持ちも生まれた。「出たい気持ちはある。この緊張感の中でやれたことは体に染み付いている」。たとえ、選ばれなくても快打はさらなるブレークのきっかけとなるはず。コイのプリンスは大きな収穫を得て、広島へ戻る。 (川越亮太)

 

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