2012.11.18 05:01

警官を不審者と勘違い…日航機50便に遅れ

「不審者」情報から空の便が大幅に乱れ、大阪空港の日航カウンターは大混雑した

「不審者」情報から空の便が大幅に乱れ、大阪空港の日航カウンターは大混雑した【拡大】

 17日午前6時20分ごろ、大阪(伊丹)空港の日本航空の保安検査場で、警察手帳を見せて中に入った大阪府警の私服捜査員が不審者と勘違いされ、同空港発の日航機全便が発着を見合わせるトラブルがあった。

 府警などによると、捜査員は府警本部所属の40代の男性警部補で、捜査対象者を尾行中だった。対象者が日航会員用の保安検査場に入ったため、警部補は後を追って警察手帳を見せ、担当者に断ったうえで中に入った。

 同6時50分ごろ、警部補が検査場に戻らないことを不審に思った担当者が、上司に「身体検査をせずに警察官と名乗る男を通した」と相談しため、空港警備派出所に通報。日航は安全のため、搭乗客らを検査場の外に退避させた。

 警部補は午前6時50分ごろ、一般客に混じって、入ったときとは別の到着ゲートを、担当者に声を掛けずに出て府警本部に戻った。その後、テレビニュースで空港の騒ぎを知り、自分のことだと思い同7時半ごろ自ら同派出所に連絡。不審者が警部補だったことが確認されたという。

 このトラブルで羽田行き始発便などが最大約2時間出発を見合わせ、夕方までに発着便約50便に遅れが出た。

(紙面から)