岩手のニュース
被災者集う憩いの場に 陸前高田「みんなの家」完成
 | みんなの家の完成を祝い、紅白の餅をまく伊東さん(右から2人目)、中田さん(右端)ら |
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東日本大震災で被災した岩手県陸前高田市に建築家伊東豊雄さん(71)が設計し、建築中だった「みんなの家」が完成し、18日、現地で竣工(しゅんこう)式があった。 地元住民や関係者ら約80人が出席。近くの仮設住宅で暮らす管理人の菅原みき子さん(56)に鍵が引き渡された。この後、伊東さんや資金面で支援してきたサッカー元日本代表の中田英寿さん(35)らによる紅白の餅まきも行われ、お祝いムードを盛り上げた。 完成したみんなの家は木造2階建て展望台付きで床面積約30平方メートル。ことし2月に設計がまとまり、7月に着工した。柱には、津波による塩害で立ち枯れした地元のスギ19本が使われている。 みんなの家は被災者に集いの場をつくろうと、伊東さんが被災各地で設計・建築を進めている。 このうち陸前高田での設計プロセスは、イタリアで開かれた第13回ベネチア・ビエンナーレ国際建築展で紹介され、最優秀賞の金獅子賞に選ばれた。 伊東さんは「難しい設計だったが、きれいに完成したと思う。集い、交流する人たちが頑張る気持ちを持てる場になってほしい」と話した。
2012年11月19日月曜日
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