精神世界:生命エネルギーと気


はじめに

 生命エネルギーは生命体に生命活動を行うパワーを与えます。生命エネルギーが不足すると生命体の活動は弱々しいものになります。生命エネルギーがなくなると生命体は活動を停止して死にます。

生命エネルギーとは

 生命エネルギーとは、宇宙の各次元に存在する根源的なエネルギーです。各次元の生命エネルギーの性質は基本的に同じなので、純粋な生命エネルギーが各次元の周波数に合うように変調されていると考えられます。それでは、純粋な生命エネルギーはどこから発するかといいますと、宇宙の最高次元(零次元)の絶対の存在から発します。

 生命エネルギーは生命体を生み出す根源のエネルギーであり、生命体を生かし、生命体としての活動を可能にしているエネルギーです。生命エネルギーは各次元にあり、たとえば、最近ではかなり知られるようになった肉体次元、幽体次元、粗い霊体次元、精細な霊体次元にあります。

 さらに高い次元である魂の次元や真なみ魂(ハイアー・セルフ)の次元にも生命エネルギーがあります。一部の瞑想法では真なみ魂次元の生命エネルギーを活用しています。

気とは何か

 気功でいう気とは、肉体次元、幽体次元、粗い霊体次元、精細な霊体次元における生命エネルギーです。

 ここで、肉体次元の気とは、肉体次元と幽体次元の中間の次元の存在と考えられ、まだ科学的に観察されていません。しかし、気を当てると体が温かくなるとか、観察点の電位が変わるとか、脳波が変わるとかの効果が観察されています。

 一般的には、気功の初心者が利用できる気は肉体次元の気ですが、修練を積むににしたがって高い次元の気を利用できるようになり、名人たちは精細な霊体次元の気を動かし奇跡のような不思議を現すと言われています。

先天の気とは何か

 中国では、先天の気とは人が生まれつき与えられている気の塊のようなものと考えられています。中国の医学では、先天の気は腎臓に蓄えられており、必要に応じて消費され、補充はできないとされています。したがって、先天の気をなるべく消費しないように、体の周りの気を取り入れて利用するのが長生きの秘訣と言われています。

先天のエネルギーとは何か

 先天のエネルギーとは人が生まれつき与えられている生命エネルギーの塊のようなものです。インドのヨガ、とくにタントラ・ヨガでは、先天のエネルギーをクンダリニーのシャクティと呼んでいます。クンダリニーのシャクティは尾骨の中に蓄えられており、必要に応じて消費されるとしています。

先天の気と先天のネルギーの関係は

 上記のように、中国でもインドでも、人が生まれつき与えられている不思議なエネルギーのことを説いています。先天の気と先天のエネルギーでは蓄えられている場所は違いますが、働きは同じように思われます。これらの2種類のエネルギーには何か関係があるのでしょうか。

 中井塾の研究では、その関係とは、実は先天のエネルギーは精細な霊体の次元のエネルギーであって、先天の気は先天のエネルギーが幽体の次元に変換されて腎臓に移しかえられたものです。

先天のエネルギーの補充

 先天の気を使うと、大元の精細な霊体の尾骨から、先天の生命エネルギーが補給されるのですが、これによって先天のエネルギーが減り、いずれは先天の気を補給できなくなるのです。そうなると、人は活力をなくし死ぬしかないのです。ですから、先天の気を消費しないように、体外の気を採り入れて使うことが必要なのです。

 先天のエネルギーは、中井式修練法に習熟すれば補充することができるようになります。

まとめ

 先天のエネルギーとは、人に生まれつき与えられている生命エネルギーの塊のようなもので、精細な霊体の次元の尾骨に蓄えられています。先天の気とは、先天のエネルギーが幽体の次元に変換され、腎臓に蓄えられたものです。

[(C)2005 中井 保晴]

  ●解説
   精神世界
    ▲精神世界と中井塾の経験
    ▲各次元界の存在
    ▲人間の多次元性
    ▲生命エネルギーと気
    ▲生命エネルギーの次元
    ▲ハイアー・セルフ
    ▲生命エネルギーと中井式修練法
    ▲四次元界の概念
    ▲霊波線