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政治
【水内茂幸の夜の政論】よく食べ飲む安倍氏 民主との連立慎重
「政権に戻ったら、自民党は経済政策を大きく変える。デフレ脱却にグンと比重を置きますよ」
安倍さんがスプーンを握りながら語り出した。
安倍さんの一貫した考えは大胆な金融緩和で銀行の資金貸し付けを増やす景気浮揚策。だが、財務省やメガバンク関係者には異論も多い。
「デフレ脱却には、中央銀行の徹底した意思が必要だ。円高克服もその1点に尽きる。かつてスイスはフラン高に悩み、市場介入でもうまくいかないとき、中央銀行は『フランが目指すレベルに下落するまで無制限にフランを発行する』と鉄の意志を示した。ファンドはお金を刷る中央銀行と敵対ポジションを取れなくなった」
「日銀が一般銀行にドンとお金を預け続けることで、冷え込んだ心理も変わってくる。今一般銀行が日銀に預ける際の利息は0・1%。一般向けに0・0何%の利息で集めた金を日銀に預ければ、自動的にもうかる仕組みになっている。これじゃ日銀に金が集まるだけだ。金融緩和で市場の通貨量を増やし、一般銀行の貸付金利を下げる。それが投資を生み、経済成長につながる。一時的に日本国債の金利は上がるだろうが、1%の成長で4%税収は伸びる。財務省も改革を恐れちゃダメだ」
まだ衆院選前だというのに、市場は即座に安倍さんの発言で反応する。15日には「日銀は貸し出し圧力を強めてほしい」と講演した途端、円は終日対ドル・対ユーロ安の展開となった。すでに自民党政権の復帰を織り込んで動いているのだ。
そんな安倍さんが目の前で、ニコニコしながらアイスを平らげている。何とも不思議な感じだが、食べた肉とお酒の量から類推するに、政権を再度担う準備は整ったようだ。何より抜群に明るい!
米国との関係修復、対中外交、景気対策・・。野田首相が自民党を皮肉った言葉を借りれば、民主党政権の「負の遺産」はあまりに多い。安倍さんが即座に手術すべき懸案ばかりだが、ヤブ医者に愛想が尽きた国民は、名医の登場を待っている。
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