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【大相撲】

豪栄道が自己最高 初日から7連勝

2012年11月18日 紙面から

◇九州場所<7日目>

(17日・福岡国際センター)

 横綱白鵬(27)=宮城野=は栃ノ心を慎重に攻め、豊真将を退けた豪栄道(26)=境川=とともに無敗を守った。日馬富士は豪風を寄せ付けず6勝目。かど番の2大関が手痛い2敗目。琴奨菊は鶴竜の注文にはまり、琴欧洲は隠岐の海に不覚を取った。稀勢の里は妙義龍を寄り切って5勝目。今場所初めて満員御礼が出た。

 苦しむことなど怖くはない。豊真将と右四つでがっぷり胸を合わせた豪栄道。がむしゃらに攻めた。上手投げで振り、つりながら寄り、足技も出した。最後は寄り切りで白星をもぎ取って自己新の初日から7連勝。「こんな大きい相撲を取ってたら勝てないっすね」と反省したが、4人の大関がそろって2敗している状況で、声援は日に日に大きくなっていく。

 夏場所後に左肘の軟骨除去手術を受けた。名古屋場所では脇腹を骨折して途中休場。けがで苦しんでいる間に、後から境川部屋に入門した埼玉栄高で同級の妙義龍が追いついてきた。

 転機は夏巡業を休んで東京の部屋で稽古をしていた8月だった。脇腹が痛くてまわしを絞めるのも苦しく、軽い運動しかできなかった。そんなとき深夜まで自室で見ていたのがロンドン五輪だった。「感動しました。レスリングの坂本(小原日登美)選手。何回も引退して、病んで、いろんな苦労があって、最初で最後の五輪で金メダルをとった」。飛び降りるそぶりを見せたり、カミソリを手首にあてようとしたり過食症になったり。そこからの復活劇を見せつけられ「苦労しないとメダルは取れない。人の何倍も努力して、やっとあの位置にいける」と痛感した。

 「今まで以上にやっている」という体幹のトレーニング。けがをしている間に増えた体重はそのままで、以前と同じ動きができている。効果は出てきた。

 「苦しいけど、やらなければ強くはならないんで。やっぱり稽古」

 稽古で苦しみ抜いてきた豪栄道は泥くさく横綱に食らいついていく。 (岸本隆)

 

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