ギエピー!とは、「月刊コロコロコミック」にて連載中の、穴久保幸作が描く異次元ポケモンギャグマンガ『ポケットモンスター』に登場する、かわいくないピッピの決め台詞(断末魔の叫び)である。
| 基礎データ | |||
|---|---|---|---|
| 名前 | ピッピ | タイプ | ノーマル / ― |
| 英語名 | Clefairy | 高さ/重さ | 0.6m / 9.9kg |
| 分類 | ふしぎ | とくせい | メロメロボディ |
| 全国図鑑 | -- | マジックガード | |
| ジョウト | -- | グループ | ようせい |
| ホウエン | ― | 孵化歩数 | 2560歩 |
| シンオウ | -- | 性別比率 | ♂25% : ♀75% |
| 世代 | 第1世代~ | 努力値 | HP+2 |
| 進化 | けつばん→ ピッピ(レベルアップ)→ ピクシー(つきのいし) │ ※突然変異した場合のみ → ミュウスリー(?) |
||
1996年別冊コロコロコミック4月号にそいつはやってきた。
ゲーム『ポケットモンスター』が発売される少し前、コロコロ編集部に一件の依頼が届いた。
「ピッピが しゅやくの まんがを かいてほしい !」
当時アイドル路線を歩むことが想定されていたピッピに対するゲームフリークからの依頼であった。
ゲーフリから小学館に託されたこの願いは、「コロコロ」に連載を持つ、ある実力派作家に委ねられることになった。
その作家は…かつて「月刊コロコロコミック」にて「熱血硬派くにおくん」の漫画化作品「俺は男だ!くにおくん」を手掛けた漫画家、穴久保幸作であった。穴久保はポケモンを理解しているのかしていないのか、とにかく「くにおくん」と同じノリで漫画を描き始めた…そして生まれたのが、ポケモンずかんでスッパマンみたいな表情をしているあのピッピである。
当初は『ふしぎポケモン ピッピ』という名前で連載するが、数ヵ月後に『ポケットモンスター』へと改題し、さらに1996年9月号をもって「別冊コロコロコミック」から「月刊コロコロコミック」に昇格した。
そのため、後のポケモン漫画の源流と言われることもある。
しかし下述のように一部の層には受け入れがたいデザインであったため、この連載作品は一般に「穴久保ポケモン」と呼ばれるようになる。
余談だが、この穴久保ポケモンは上述くにおくんの漫画(11巻)よりも巻数が多い(25巻)。
ピッピ
『出会い編』
この漫画の主人公にしてピッピである。性別はオスである。ちゃんとピクシーに進化はできる。
ときどき、ミュウスリーに分岐進化できたりもする。
身体の大半を顔に使用したデブピッピというデザインは、読者をして
「本当にピッピなのか?」
と確認させたくなるほど、元のピッピのかわいさが消え失せたデザイン+デブポケモンという設定だった。
実際はそれほど太ってはいないようにも見えるのだが…。
この反則級の強さ、初期技にバリアーがあったりとそのフリーダムさゆえに専門家からは、このピッピが『けつばん』から進化したのだと唱える声も少なくない。
ことの始まりはマサラタウンのトレーナーの一人レッド「本名・赤井 勇(あかい いさむ)」が一目惚れし、当時の御三家、フシギダネ、ヒトカゲ、ゼニガメを押しのけて大抜擢!
当時の子供たちの期待を色々な意味で裏切り、意気揚々と旅に出発する所から始まる。
このまんがのすごいところ
『バトル編』
正規プレイでは絶対に受け取るはずのない最初のポケモンでスタートしたとはいえ、「コロコロ」の看板を背負うことを期待された漫画であることには変わらない。読者も期待に胸を膨らませた。その期待に対して穴久保ポケモンは、
トキワの森にミュウツーが普通に野生ポケモンとして登場するという形で答えたのだ。
アニメのホウオウ、ポケスペのミュウと同じくいきなりの伝説のポケモンの登場、さらにこの漫画のポケモンたちは当然のように言葉を話し(語尾にポケモンの名前の一部をつける)、
例)
エンテイ「わたしにかなうと思っているのかテイ!」
ルギア「命をかけてかかってこいギア!」
シェイミ「みんなミーについてくるでシェイ!」
なぜか唯一言葉を話せないピカチュウが浮いているという異様な光景が読者に襲いかかったのである。
また、小さいお子様に配慮してポケモン漫画ではおろそかになりがちな相性についても
という、レッドのフォローが異様な輝きを放つ展開を見せていた。
果てには今やポケモンの代名詞ともいえるピカチュウに野グソをさせ、それをピカチュウの顔に叩きつけるという荒業までも披露し、元祖ポケモン漫画としての風格を表すことに成功した。
(全国の女子高生とピカチュウファンのために一部修正を入れさせていただきました。)
『ライバル編』
主人公に立ちはだかるライバルは付き物である。もちろん個性豊かなライバルたちが待っていた。
- グリーン
- 本名「緑川 開(みどりかわ かい)」。レッドの幼馴染でライバルという定番設定で登場した彼。
ライバルとしては一番出番が多く、いっつもピッピ達を冷やかしていた。
その一方でマスターボールとレッドのきんのたまを間違えて引っ張ってしまったり、フリーザーの美しさに見とれ凍らされてしまったりする紳士でもあり、必要に応じてヒトカゲからリザードを飛ばし、リザードンになったり戻ったりできる特注ヒトカゲの使い手である。 - ブルー
- 「ポケスペ」のブルーがかわいい女の子なんだから…
「神様仏様、辛気臭い男に生まれてしまった僕をゆるしてください…」
その名の通り何をするにもブルーなゴーストポケモン使いのメガネ男。ブラックではない。
名前に『ブルー』と付くものを集める趣味がある。ブルーだけにこのブルーを見たポケスペファンがショックで『らんぼうなしんじゃ』にならないことを祈るばかりである…ちなみに、もう一つの趣味は釣り。 - イエロー
- 髪の毛、靴、服にズボン、水玉パンツまでもが全部黄色!な、なみのりピカチュウの使い手である。
レッドと勝負するためにレッドに成りすまし、悪事の限りを尽くしていた。
「ニコニコユーザーのみなさん よろしく頼むけつ!!」「ピカ。」
イエローのパンツについて語りたい人は青少年の方々に配慮して紳士に対応しよう。
彼らは初代編から金銀編まで活躍したが、いつの間にか登場しなくなってしまった。
今ではヨシノシティにて牛丼屋を経営していると解釈せざるを得ないのが現状である。
ちなみに金銀編、ルビー・サファイア編、ダイヤモンド・パール編にも、
- 金之助
- ヒノアラシ所持。主人公の姿。肉と野菜係。
- 銀次郎
- ワニノコ所持。ライバルの姿。
- サファイア
- どこぞのおぼっちゃま。主人公の姿。
- ルビー
- アチャモを所持。女の子主人公の姿。
この漫画が「別冊コロコロコミック」でも連載していることを知らないと出会えない子。 - てつや
- マサトに似ている?いいえ、じゅくがえりです。
- レッド
- 別名きれいなレッド。レッドとは同姓同名で、しかもきれいなピッピを所持している。
(なぜ、最初からきれいなピッピでやらなかった!と誰もが叫んだことであろう…) - リーフ
- 「ファイアレッド・リーフグリーン」の女の子主人公の姿。特別編にて2コマも出番があった。
- 名無しの少年
- 本当に名無しの少年。ポケモンずかんによく似た弁当箱を所持している。日の丸弁当である。
- ダイヤ
- 「ダイヤモンド・パール」の主人公に類似。マネネ、ゴンべ、マニューラを所持している。
バルキー相手にマニューラを出す程の余裕を見せた。 - 一輝
- 「ダイヤモンド・パール」のライバルの姿に類似。ヒコザル、デオキシス、パルキアを所持している。
…といったライバルトレーナーになりえるトレーナーは出てきたものの、数えるほどしか出てきておらず、むしろ博士が出てきた話のほうが多いという、この漫画が一体誰を対象にして描かれているのか根本的な疑問が産まれてしまう結果となった。
『博士編』
ご存じ、ポケモン学会では名の通った彼ら。もちろんこの漫画でも欠かすことのできない人たちばかりである。
- オーキド博士
- もうすっかりおなじみであるポケモン界の権威であり、ハゲに悩むご老人。
パンツは名前入りブリーフを愛用している。何故か現在に至るまで出続けられている唯一の人。 - ウツギ博士
- 若い博士。金銀編では空気そのものであったが、HGSS編にてまさかの再登場を果たした。
明らかに老け顔となってはいたが… - オダマキ博士
- 男に厳しく、おんなのこには甘い博士。お留守番のご褒美には食べられる方のみかんをくれます。
- ナナカマド博士
- おじいちゃん博士。映画『アルセウス超克の時空へ』公開と同時に劇場にダッシュした博士である。
またこの他にも、穴久保ポケモンオリジナルのユニークな博士や刑事ハンサム。
果てにはキンセツシティの5大おやじである、
『シンガーそんぐおやじ、メルヘンおやじ、でんせつおやじ、グッズこうかんおやじ、ナウイおやじ』
といったオヤジたちを異常なまでに出演させるなど、信頼のオヤジ率は常にナンバー1である。
NGワード:需要
『ジムリーダー・四天王編』
原作のゲームでも個性豊かな人柄で人気の人たち。しかしここでも穴久保ポケモンは…
カスミだと言って筋肉質の姉御を出すという、性格改変に飽き足らず、外見改変まで行ってしまったのである。
マサキの顔は転送装置から出てきても怪物の顔のままだった。
その後の金銀編では何事もなかったかのように原作通りの顔で出てきたという離れ業もやってのけた。
エリカはシルフカンパニーの社長令嬢という、エリカ様状態。サカキはまさかの双子設定。
ポケモン屈指のミス・名言『してんのう・カリン』には「四天王が修行してんのしってんの!!」と言わせ、MISS・迷言として新たなる可能性を見出させた。
その後、ジムリーダーの露出はルビー・サファイア編のテッセン以降途絶え、ストーリー性が失われた。
これはホウエン地方で最初に戦うセンリをただの酔っ払いおやじ化したり、トウキをぺリッパー型便器にハマったデブキャラにして苦情が殺到したためという説が濃厚である…。
その後シンオウ編にて、久々にジムリーダーヒョウタが血の気が多いキャラとして描かれた。
『アニメ出演』
手書きMADなどではなく本当にこのピッピがどう転んだのか、ポケモンアニメに出演したのである。
『ポケットモンスター アドバンスジェネレーション』第86話「映画はバクーダに乗って!!」にて、“昔見て面白かった映画”として、この作品のピッピ(CV:山口眞弓)レッド、ピカチュウが登場した。
くれぐれも言っておくが、ネタではない。マジである。(ただし、「ギエピー」とは言っていなかった)
詳細は関連動画を参照。
『衝撃のラスト』
しかしながら、この物語は主人公がポケモン図鑑を完成させてポケモンマスターになるという偉業を後にも先にも今現在、唯一達成した漫画なのである。
そしてその後、数々の偉業を成し遂げたピッピがロケット団の放ったミサイルに特攻し派手に散るという主人公死亡エンドが待っていた…。
初代編は…。
そう、初代編は…。
結局、今も続いているらしい。
長寿漫画は誇れることではあるが、その陰で「ゴールデンボーイズ」(斎藤むねお)という将来性あふれる漫画が打ち切りという仕打ちに遭ってしまったという事実を忘れてはならない。
だがしかし!
この漫画の非常に力の入った画。「ヒ、ヒエー!」「やろー!」「ウップ」などの覚えやすい数々の名台詞。
初代編でのピッピとピカチュウのいとこ設定、サワムラーとエビワラーの兄弟設定等、後のタマゴグループを暗示しているとしか思えない発想。金銀編にて、いち早くポケモンコンテストを漫画に登場させるほどの想像力。
何より他の漫画とは違い、参考となる漫画が何もない所から始めた、後にも先にも最初で最後の漫画でもあることを踏まえると、この漫画も決して馬鹿にしたものではないと言えるのではないだろうか。
もっとも、ゲームフリークのピッピアイドル化計画を見事に粉砕したのも99%この漫画が原因であると、つーか、そうとしか思えないのも事実ではあるが…。
…というか、このノリはどう見ても「くにおくん」のノリそのまんまです。本当にありがとうございました。
最後に
上でネチネチとネガられてはいるが、当時のコロコロ読者であった子供たちからはギャグタッチのポケモン漫画ということで一定の評価や支持を得ており、曲がりなりにも穴久保氏は10年以上もその声援に応えているのである。
また、設定の誤解は多少あれど大筋では問題がなかったことから、単にポケモンの知識がまだ欠如していただけであろう。このことは、初代ポケモンの発売日(1996年2月27日)と連載開始月が近い(同年4月)ことからも裏付けられる。
「別にそこまでこだわらない」読者向けの漫画を描き、それが子供達には受け入れられた、ということは特筆しておかなければならないだろう。
関連動画
関連商品
関連項目
http://dic.nicomoba.jp/k/a/%E3%82%AE%E3%82%A8%E3%83%94%E3%83%BC%21
読み:ギエピー
初版作成日: 09/07/25 15:44 ◆ 最終更新日: 12/01/23 23:36
編集内容についての説明/コメント: 掲示板の指摘により、比較図のお絵カキコを原寸大にしてみました。
記事編集 / 編集履歴を閲覧 / Twitterで紹介