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2012-11-13 萌えアニメと韓国料理

こんな記事が話題になっております。
手塚治虫のレア短編(絶版単行本にしか収録されていない)「ながい窖」という作品で描かれている、在日朝鮮人差別について。主人公は日本に帰化した朝鮮人で、その出自を知られることをおそれて自らも朝鮮人を差別するという人間の弱さをも描いています。被差別階級出身者がより苛烈な差別者となるのは『アドルフに告ぐ』と同じテーマですね。
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手塚作品において人種差別・民族差別は比較的よく見られるテーマです。ストレートに扱ったものだけでも『グリンゴ』『シュマリ』『一輝まんだら』などがすぐ思い浮かぶところですし、『海のトリトン』や『ジャングル大帝』そして『鉄腕アトム』にもそういうテイストが感じられます。
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しかし、これらの作品に比べて「ながい窖」は扱っている問題がアクチュアルすぎるのか、今は全集にも未収録で、読むことが困難な状態にあります。紹介している元エントリが、コメント欄が荒れて閉鎖したことでも、この問題を扱うことの難しさを実感させられます。「朝鮮人は差別されて当然なんだYO!」と殺到する人たちの群れには、うすら寒いものを感じずにはおれませんが、商業出版ではこういう人々の存在も考慮しなければいけないのだから、なかば「封印作品」に近くなるのも無理ないですね。
「ながい窖」は大人向け漫画ですが、昔は少年漫画でも在日コリアンを扱うことがありました。『はだしのゲン』の朴さんは有名ですが、梶原一騎も『おとこ道』で在日コリアンを扱い、その描き方が偏っているとして抗議を受けたことがあります。
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このときは、抗議を受けた梶原は「私は大山倍達と義兄弟だ」と釈明したそうですが、現在ではこの論法は言い訳にならない言い訳の代名詞とされているのが味わい深い。
「俺には黒人の友達がいるから人種差別主義じゃない」というのは米国では「言い訳にならない言い訳」として有名で、スティーブン・コルベアはそれを皮肉って「僕のXXの友達」という写真シリーズを作っています。「友達」はいつも迷惑顔。
現在の少年漫画で、在日コリアンが出てくるのって、高橋ヒロシの『WORST』ぐらいしか思い浮かびません。
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『WORST』には、武装戦線(バイカー集団)のメンバーとして「金亨寛(キム ヒョンガン)」という男が出てきます。暴走族の抗争を収拾するときは、いつもこの男の司会のもとに会議が開かれるという謎のポジションを占めていますが、この人はとくに差別とかそういうものを背負って出てくるわけではなく、単にそういう人というだけなのが現代的というかなんというか。
アウトロー漫画なら在日コリアンを出しても問題になりませんが、これが萌えアニメになると、ちょっとでも韓国と関係ある要素を出すだけで発狂する人たちがいるようで。
先月、『リトルバスターズ!』というゲーム原作アニメの第3話が放送されました。
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その中に、登場人物が「屋外でキムチを食べながら缶コーヒーを飲む」という場面があったのですが、これを「ありえない、韓国の陰謀だ」とするネトウヨ連中が盛り上がって、こんなネタ記事まで作られました。
http://blog.livedoor.jp/goldennews/archives/51747070.html
ハングル文字に
わははは、くだらねえ。
まぁこの記事は、書いたほうもわかっててギャグでやってるんですけどね。原作のゲームでも、キムチを持ってきた人(おっぱいのでかい女の子)はコーヒーとキムチともずくが好きだ(要するに変人)という設定になっているそうですし。
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キムチを持ち歩いて、そこら辺でポリポリかじっているという設定は、三池崇史の『極道戦国志 不動』に出てきた新妻聡みたいですよね。
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あっちではカクテキだったけど。
んで、『リトバス』のほうは笑い話で終わったみたいですけど、今度は別のアニメでも韓国食材が出てきました。『さくら荘のペットな彼女』というアニメ(このタイトルにもかなりの気持ち悪さを感じるが)の第6話です。
http://getnews.jp/archives/272431
アニメ「さくら荘のペットな彼女」で、突然韓国料理が登場し物議醸す
12日深夜に放送された、ライトノベルが原作のアニメ「さくら荘のペットな彼女」(MBS、TOKYO MX等)の一場面がネット掲示板やツイッターで物議を醸している。
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その理由は、原作の中で「シンプルなお粥」としか書かれていない料理が、韓国料理の「サムゲタン」(鶏の中にもち米などを入れて煮込んだ料理)として登場した場面にある。日本でいう「お粥」を連想していた原作ファンのみならず、アニメで初めてこの場面を見たというネットユーザたちからも戸惑いの声が挙がった。
ネット掲示板やツイッターでは、「これはひどいな」「最大の問題は改変する必要性が1ミリもない部分ということ」「普通におかゆだしてればよかったのにw」「こんなん宣伝にもならんし、目的が不明すぎてほんと不愉快」「アニメ見てないけど、制作スタッフがどういう奴らか想像はできるな」と、理由なき韓国料理の登場にアニメの視聴者以外からも怒りの声が殺到し、炎上状態となった。
一方で「なんで急にサムゲタン?と思ったが、暴れるほどのことかと」「『女子が喜ぶ豪華なお粥』ってただの記号だよ」と、この「炎上」を冷ややかに見る声もある。中には、同アニメで韓国料理が登場した背景を「韓国の下請けに出したらこうなって戻ってきちゃったみたいなところが真相なんだろうか」「作るのが仁(同アニメの登場人物)なのも、OLとかとつき合って韓国料理屋とか行っててそういう女性が喜ぶ・美容にいい料理に詳しいってことだろう」と推測するツイッターユーザもいた。
まぁたしかにね、参鶏湯なんてそう作れるもんじゃないですよ。新大久保にでも行かないと材料が揃わないし、煮込むのに時間がかかるし。最近はレトルトもありますけどね。
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どっちかというと、『美味しんぼ』でしか見たことない料理というイメージです。
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でも、『美味しんぼ』で出てきたときは、二日酔いの山岡(東西新聞社を乗っ取りにきた金上に下呂をかけた直後)でも食べられる、胃にやさしい料理として紹介されてました。実際、鶏肉ともち米を柔らかく煮て、あっさり味付けしたものなので、病人に出してもそれほど不自然ではないと思います。
ちなみに、原作では「美味そうなカツオ出汁の香り」がするシンプルなおかゆだとのこと。これも、美味しんぼ世代なら瓢亭のおかゆを思い出すところですね。カツオ出汁の葛餡をかけて食べる、トミー副部長が「うひょーっ」とか言うやつ。
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なぜ、原作でシンプルなおかゆだったのがアニメでは参鶏湯になったのか、その理由についてはこちらの考察が参考になるかと。
さくら荘のペットな彼女がサムゲタンを出した意味は確定的に明らか - 藤四郎のひつまぶし
つまり、このアニメでは誰かを受け入れる際の通過儀礼として必ず鍋料理が出てくる、とのこと。
「サムゲタンは鍋じゃないっすよ」という、一見して意味の通りづらいセリフも、そう考えると理解できます。
でも、そうは考えられない子たちもいるようで、Amazonの『さくら荘のペットな彼女』ブルーレイソフトのレビューでは、まだ発売してもいないのに星ひとつの評価が次々と付き、「参考になった」という投票を受けています。
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こりゃひでえなあ。
原作を改編してまでごり押ししてくる韓流が気持ち悪い, 2012/11/13
病気の人間に食べさせるおかゆがなぜか改編されて韓国のタムゲサンとかいう料理に変更されたました。
知らない料理だったので調べてみると韓国のこってりした鳥料理みたいです(病人に食べさせるようなものではない)。
こうやって無理矢理入れられる韓流が本当に気持ち悪いです。
タムゲサンなんて料理はねえよ! それに参鶏湯は体調が悪いときに食べるものだし、第一「油でギトギトした精進料理」って何だよ。お前「精進料理」も知らねえのかよ。
例の改変はこの回なんですね?, 2012/11/13
原作ではお粥、となっている所を製作スタッフが韓国人だからといって
自分達の国の食べ物であるサムゲタンという物に変えてしまっています。
韓国用に発売する物ならまだ分かりますが、製作スタッフだからといって
「韓国人が関わるとロクな事にならない」
というのを体現してしまっているのでは無いでしょうか?
偉そうなこと言う前に商品の紹介ぐらい見ろよ。Vol.3は第7話から第9話収録予定で、「例の改変」はこの回じゃねえよ!
と、見当はずれなところにまで爆撃してしまうぐらい、嫌韓の子たちは怒り狂っているのでありました。
ちょっと韓国の食べ物が出てきただけでこのありさまですから、もし萌えアニメに韓国人のヒロインとか出てきたら、抗議の焼身自殺ぐらいはしてくれるんじゃないですかね。
人種(異星/人類とロボット間等を含めて)に愛情を持つ事がタブーな世界、「人類至上主義」のような偏見を持ったり差別意識を持ったりすることは、手塚治虫先生が、何度も何度も「火の鳥」のモチーフとして、「知的生命体の愚かさ」と描いていたというのに。
・・・最近の人って、「火の鳥」読んでないのかなぁ?
梶原一騎は一騎で、戦前の日本共産党を一騎節でかたる幻の?原作作品もあるとか。
ちなみに参鶏湯は現地で食べたことありますが非常においしかったです
自分のような経験があればよいのでしょうが、馴染みのない食べたことのない料理がさらっと出てきたら普通は反発すると思います。共感できることが芸術の大事な要素ですから。匂いを想像できるか、味を想像できるか、等々
純粋に演出として原作者の納得する形での改変であればなんら問題ないかと思いますが
もし、なんらかの外部からのマーティングのための力などが働いた結果であればゆゆしき問題だと思います
フィクションでの例ですが赤毛のアンのエピソードでアンが雑誌の賞かなにかに小説を投稿する話があります
で、アンが書いた小説が受賞するんですがその理由がなんと・・・
アンの友達が”小説の主人公が雑誌のスポンサーの商品を使っているシーン”を勝手に書き加えちゃったんですね
アンはこれにブチギレします。これで受賞してもうれしくないと。確かこんな感じの話でした
今回の件がこのような悲劇に類するものでないことを願いますが、同一性保持権などとも絡み非常にデリケートな問題だと思います
あと焼身自殺とかのくだりはチベットで殉死している人たちを馬鹿にしているようでイラッとしました
ただそれだけですが
萌えアニメじゃなくて女児アニメですが、
プリティリズムは普通に韓国人の女の子が出てきますね。
まあフィギュアスケートをモチーフにしたアニメだからあまり不自然さは感じませんが。
>自国の領土を不法占拠している国の文化を嫌いになったり神経質になったりするのは至極当たり前だと思います
フランスがイラク参戦に反対した時、フレンチフライドポテトを別名に言い換えたバカな国民がいましたね。政治問題は政治問題、文化を楽しむ事は文化を楽しむ事と、わけて考えるのが成熟した国民だと思いますよ。
>たけぽんさん
>赤毛のアンのエピソードで
『アンの愛情(第三赤毛のアン)』15章ですね。たいへんよい話でした。
それはそうと非本質的な話になるのですが
>アンはこれにブチギレします
アンはブチギレたかブチギレてないかといえばブチギレたのですが、さりとてただ単にブチギレたわけではないということは申し上げておかねばなりません。
(勝手に加筆したダイアナに対して二、三のやりとりあった後で)
「アンは突然、前にかがみ、ダイアナを抱えてその頬に接吻した。
『あんたは世界じゅうでいちばんやさしい、まごころのある友達だと思うわ、ダイアナ』と、アンはかすかに声を震わせながら言った。『あんたの気持をあたし、ほんとうにありがたく思うわよ』
ダイアナは満足し、どぎまぎしながら逃げるように帰って行った。哀れなアンは罪もない小切手をあたかも殺人代償金ででもあるかのように、箪笥の引出しに放りこむと、ベッドに身を投げ出し、恥かしさと、感情を傷つけられたのとで泣きに泣いた。おお、この恥辱は生涯ぬぐいきれない――けっして!」(村岡花子訳)
複数の少年少女が複数の意味で心うたれたシーンであろうとおもわれます。
こうすればネトウヨが騒いで注目されるはず!…という作戦に
まんまと引っかかっただけだったりして。
だけど、例えば、じゃあ、『何でおかしな食べ物ならいくらでもあるのに、敢えて原作で使っていない食べ物を出すの?』という問いを敢えてした場合に、『特に理由は無い、たまたまそうなった、そうした』となるか、否定はしきれないけどこじつけたような言い訳がましい話が出てくるのが大抵なわけで
それが一つ二つなら、それはやはり気のせいなのだろうけど、『何故か』韓国・北朝鮮関連ではこういう事例がいくらでも出てくるわけで
3回も起きれば偶然では無いといいますが、こういう些細とはいえ不可解で不気味で不安定な状況に、陰謀論は(本当かどうかは別として)明確な回答をくれるわけで、支持する人も増えて行く、そんな流れだと思います
あれは間違いなく宮崎駿と高畑勲およびジブリ全社員は朝鮮人である事の証明でしょう
おまけに宮崎高畑は共産党支持者であるから、支那人とのハーフである事も明確です
サンライズもプラネテスのアイキャッチでハングルを出してるから同様です
これらが指し示している事実は明らかです
三国人によるアニメを利用した日本洗脳計画です
この計画は黄金バットの時代から行われています
>(このタイトルにもかなりの気持ち悪さを感じるが)
ええと、この作品は、そう思って社会不適合な少女を世話するつもりだった男子学生が、実は自分こそ未来への展望も才能も技量も持っていなかったと思い知らされ続けるという、『映画秘宝』的ボンクラが見てキュンキュンする話です(苦笑)。他に、実際に雌猫をペットとして飼う描写が序盤の重要な要素ともなっており、そのダブルミーニングでもあります。つまりタイトルは釣りといいますか。
また、アニメ監督とシリーズ構成が女性なためというわけでもないでしょうが、裸や下着のシーンが多くても、けっこう清潔な描写にとどまっています。
たけぽんさんへ
>今回の件がこのような悲劇に類するものでないことを願いますが、同一性保持権などとも絡み非常にデリケートな問題だと思います
「悲劇」というなら、そのような勝手な憶測で作品を低評価している人々に向けるべきではないでしょうか。
そもそも第3話で原作者自身が脚本を書いているくらい、アニメスタッフと原作者の距離が近い作品ですけど。
ていうかさんへ
>それが一つ二つなら、それはやはり気のせいなのだろうけど、『何故か』韓国・北朝鮮関連ではこういう事例がいくらでも出てくるわけで
個人的に前々から「事例」について簡単に調べていますが、多くのデマが混入しており、批難の大半がレイシズムの発露でしかありませんでした。気になって「事例」を収集する側の、心の問題でしょう。
もはや宮崎アニメは朝鮮人の工作の一貫であることは間違いありません
日本の国益からしたら激しくどうでもいいことのように思えるのですが。