発見!江戸時代のにいがた


 鋳物職人の住む町 【上越市 高田城下鍋屋町(たかだじょうかなべやまち)遺跡】


鋳物職人の住む町 −上越市 高田城下鍋屋町
    (たかだじょうかなべやまち)遺跡−

鋳物職人の町「鍋屋町」

 17世紀後半〜19世紀前半、現在の上越市稲田に位置していた鍋屋町は、鉄鍋や釜、お寺の鐘などをつくる鋳物職人の住む町でした。新潟県内の鋳物師については、柏崎市の大窪鋳物師が有名で、職人を多数抱えていましたが、高田鍋屋町はそれに次ぐ職人がいたことが記録に残っています。
 鍋屋町で鋳られて紀年銘を残すものは梵鐘と半鐘です。第二次世界大戦で金属の供出がされたため、現存する梵鐘・半鐘は数少ないのですが、最も古いものは佐渡郡相川町の正徳3(1713)年銘のものまでさかのぼれます。紀年銘を残す鋳物が多く見つかれば、操業の変遷をたどることができるかもしれません。

鋳物職人のくらし
 写真の陶磁器は、鋳物職人とその家族が日常使用していた陶磁器などの食器・貯蔵容器や、灯火具などの生活用具です。
 現在日本各地に分布する主要な焼物の産地は、瀬戸・越前・備前焼のように開窯が平安時代末にさかのぼる産地もあるが、おおよそ江戸時代末までに操業を開始しており、全国各地に様々な焼物が流通していました。
 鍋屋町遺跡の職人一家は、伊万里焼・唐津焼・美濃瀬戸焼など、現在のわたしたちと同じような食器を使って食卓を囲んでいたのです。

日常使用していた陶磁器

灯火具と火鉢

upload:2003/02/04

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