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「1242」 副島隆彦の中国(成都・重慶)訪問記(1)2012年11月12日

「1341」 「副島隆彦の学問道場」来年(2013年)分の会員継続のご案内を、こちらにも掲載します。来年もどうぞよろしくお願いします。2012.11.9

「1339」 「出版業界の裏側」について話しました。 売れる本をつくるにはどうすればいいのか。 副島隆彦・記 2012年10月31日

「1338」【戦中・戦後史を暴く】「戦争阻止のネットワークの日本における最高司令官は、東久邇稔彦王(ひがしくにのみやなるひこ)王(おう)だった。稔彦王を押しのけて東条首相を推薦した木戸幸一(きどこういち)はロックフェラー家のスパイである(1) 津谷侑太(つやゆうた)筆 2012年10月21日

「1336」【昭和史の謎を暴く】井上日召(いのうえにっしょう)と山本玄峰(やまもとげんぽう)は何者であったか? 井上準之助を暗殺した血盟団事件の本当の首謀者は誰か? 吉田祐二・筆 2012年10月14日



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「1337」尖閣問題について。橋下徹・大阪市長の言う「国際司法裁判所」における解決の提案を支持します。副島隆彦・記 2012.10.18

「1334」新刊を二冊紹介します。権力者共同謀議という合理的選択で概ね、歴史は動いてきたから、私たちは世界の支配層の行動原理、思想、そして企業活動に現れる彼らの「合利的」な動きを理解しなければならない。2012年10月1日

「1332」 副島隆彦を囲む会・定例会、第28回定例会・自力主催講演会『ミケランジェロ、ダ・ヴィンチ、ダンテ、マキアベッリ、メディチ家、ルネサンスとは何だったか』(講師:副島隆彦・松尾雄治、開催日:2012年11月3日、土曜日)をご案内します。2012.9.25

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「1327」共和党候補、ロムニーの安全保障政策を知る。最新刊『アメリカが作り上げた“素晴らしき”今の世界』(The World America Made)(ビジネス社刊)の紹介。古村治彦研究員の翻訳で刊行されています。2012年8月27日

「1324」  副島隆彦著の仏教論、『隠された歴史:そもそも仏教とは何ものか?』(PHP研究所)の読みどころを解説します。2012年8月12日

「1322」副島先生の仏教論の集大成『隠された歴史~そもそも仏教とは何ものか?』(PHP研究所)とロン・ポール米下院議員の『連邦準備銀行を廃止せよ(END THE FED)』(佐藤研一朗・訳、成甲書房)が発刊されました。 2012年7月29日

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「1243」緊急情報:アメリカによって崖から突き落とされた野田政権。解散総選挙はアメリカからの司令で行われた。今回もジェラルド・カーティスが根回しをしている。2012年11月15日
 アルルの男・ヒロシ(中田安彦)です。今日は2012年11月15日です。

 私と、古村治彦研究員は昨日、14日、東京都内で先のアメリカ大統領選挙の総括と今後の日米関係を予測する座談会を開催し、その内容を学問道場で公表するために録音を行いました。この録音の内容は会員ページに掲載します。まず、音声のみを動画として公表することになると思います。

 昨日は様々な出来事がめまぐるしく動きました。その内のどれもが今後の国際情勢に決定的な影響を与えそうなことばかりです。

 まず、日本では野田佳彦首相が、安倍晋三自民党総裁との党首討論で、「16日に衆議院を解散する」と、入念に安倍総裁と打ち合わせをしたような感じで、しかし、唐突に言ったように見える感じで発言しました。私はこの様子を、対談場所に向かうための列車の中で動画中継を見ながら聞いておりました。その後の小沢一郎・国民の生活が第一代表の討論には、野田首相はまるでマニフェスト違反を反省することもなく、ただただ、表面的な官僚に書かせた答弁を読むかのように話しました。

 そして、次にその前に当たる日本時間早朝には、イタリアのローマにおいて、ビルダーバーグ会議の緊急部会が開催されたようです。これにはイタリアのマリオ・モンティ首相が参加したことが確認されています。ビルダーバーグ会議は通例、夏前に開催されるわけで、しかも、マスコミの前で堂々で参加者が開催場所のホテルに入っていく姿が映されていた。これは極めて異例でわざとでしょう。


ローマ市内のホテルで開催されたビルダーバーグ会合

 そして、昨日の日本時間の夜の11時ころには、イスラエル軍が突如、パレスチナ領土であるガザ地区に攻撃を加え、ハマスの幹部や子供を殺害する暴挙に出た。この際、イスラエルのリクードよりもさらに右側の極右政党(つまり、日本で言えば「石原新党」や「宗教右翼政党」のようなもの)「わが家イスラエル」のリーバーマン党首が「パレスチナは今ある領土で我慢してもらう」と発言し。入植地は返還しない代わりに、パレスチナ国家を樹立させるという含みを持った発言をしたようです。(詳しくはまだ確認していません)

 そして、アメリカではオバマ大統領が当選した直後に、ブッシュ政権、オバマ政権の中でイラク、アフガニスタン、そしてCIAでの要職を務めた、デイヴィッド・ペトレイアスCIA長官が突如、辞任してました。不倫問題が理由になっているが、どうも事情はそんなに簡単ではない。重要なのは不倫相手がイスラエル・ロビーにつながっている可能性がアメリカのリバータリアン系のジャーナリズムによって指摘されていることです。イスラエル・ロビーはアメリカのネオコン派につながっていますから、ペトレイアス将軍は、この女スパイにハニートラップに引っかかって、監視されていて、それがバレたかしたので、潰された可能性があるわけです。ペトレイアスはネオコンだかそれとも現実派だか、巧妙にどっちつかずの態度を取っているが、CIA長官なので汚れ仕事もしている。詳しくは対談で話しましたので、そちらにゆずります。

 このように、世界全体が一気に緊張している。そして中国ではもう少しすると新指導部が発表されます。胡錦濤は江沢民を道連れにして引退だそうです。

 重要なのは、野田首相の解散が、いよいよアメリカが日本に大政翼賛会(大連立という名前の)を作らせて、自民・維新・公明、そして民主党とみんなの党の一部が政権を担うように仕組んでいるとういうことです。維新の会も選挙準備が間に合わないがそれなりに石原慎太郎などを前に立てて、議席は取るはずだ。民主党の前原誠司、都知事だった石原慎太郎、そして維新の会の橋下徹の3人が、アメリカの受け皿になって、日本の政治をアメリカのジャパン・ハンドラーズの意のままになるようにコントロールをしている。

 今年の夏は尖閣問題があって、一気に日中関係が緊張した。その直後に前原は911訪米を果たし、マイケル・グリーンやアーミテージらと会談し、超下手くそな英語でCSISのシンポジウムに出席している。(笹川平和財団の共催)



 この911訪米が重要で、この際に前原は、アメリカから「脱原発などとんでもない、尖閣問題に対処するために日本は集団的自衛権も解禁せよ、中国封じのためにTPP経済包囲網にもさっさと参加せよ」と強く念を押されているはずである。野田政権の国家安全担当補佐官(当時)でキッシンジャー気取りの長島昭久も同じように訪米し、TPP参加や脱原発阻止の司令を受けているようだ。日本が既に原子力発電のためにもつとされるプルトニウムが漂流する危険性や、日本の日立や東芝に原発事業を下請けに出した米国のGEやウェスティングハウスの利害もあって、アメリカとしては米戦略を狂わせる脱原発を絶対に許すつもりはない。

 その後に、CSISのアーミテージ・ナイ御一行様が日経新聞の主催するシンポジウムのためにやってきて、自民党や民主党の親米若手政治家の「民自連」に向けた指示を出していたようだ。そのシンポジウムの後になって、前原誠司がいきなり民主党内で解散論などがなかったにも関わらず、一人、自民党の安倍総裁と呼応して、「総理は解散をすべきだ」と発言するようになった。

 そして、オバマ再選の直後の金曜日だったかにあの謀略的な報道を行う「読売新聞」が一面トップで、野田首相がTPP解散を検討と打って、それに日経・朝日が夕刊で追随した。このような時系列の流れを見れば分かるように、今回の野田総理の解散決定はアメリカの強い圧力のもとによって強制されたものであることは明らかだ。

 そして、ここで重要なキーパーソンとしてナイ、アーミテージ、グリーンと並んで登場するのは、ジェラルド・カーティスなのである。

 カーティスについて研究している古村研究員がブログ(「古村治彦の酔生夢死日記」)の記事「解散の神託:カーティス教授の日本政治論文は野田総理へのお褒めの言葉と惜別の辞だ」に翻訳しているのだが、東アジアフォーラムという外交専門誌の中で「日本の政治は救われるのか」という文章を寄せている。この記事は、フォーラムの季刊誌の特集「Leading from the behind」の一つだという。古村研究員によれば、この英語を直訳すれば「後方からの指揮・指導」ということであり、カーティスが自ら日本政治の操り係であることを自称しているかのようなふざけた特集名なのである。(参照:http://suinikki.exblog.jp/

 カーティスは小沢裁判の1審判決があった4月26日に、有楽町の外国特派員協会で上智大学の中野浩一というこれまた宙ぶらりん人間のような大学教授と記者会見をやった。その時に、中野教授と、中東系のメディアのマイケル・ペンという記者から「あなたはCIAか」というような質問を投げつけられた。それで無罪判決で不満になっていたところを更に追い打ちをかけられたようなムスッとした表情になっていた。カーティスはコロンビア大学に留学してきた、小泉進次郎や中曽根康弘の孫である弘隆の指導教官だったアメリカの日本担当管理官であり、小泉とカーティス一家は家族ぐるみの付き合いだ。このことは、古村治彦研究員の著書『アメリカ政治の秘密』(PHP研究所、2012年5月刊)に詳しく書かれている。

 しかし、カーティスは江田五月のような民主党左派けいにも人脈があることは既にこの学問道場サイトでは繰り返し、私や古村研究員が取り上げてきた通り。
 そこで、解散劇の話に戻ると、今回の解散、もともと、一票の格差という違憲状態が継続しているという最高裁判決が出たことで、選挙区の削減を行い、選挙区割を確定させなければ、憲法違反となる総選挙は出来ないはずだった。だから、私などは解散総選挙はこの理由から、伸びに伸びて、来年になると思っていた。

 しかし、ここで手を回したのが日本政治を管理してきたジェラルド・カーティスである。なんとカーティスはコロンビア大学ロースクールに留学経験があり、カーティスの無二の親友である、江田五月(元裁判官・東大出身)とも裁判官時代に関係が深かった、現在の最高裁長官である竹崎博允(たけさきひろのぶ)に手を回して、「衆議院選挙の違憲訴訟」に実効性が無いようにする、つまり選挙すべてが無効になるようにはしないように圧力を掛けた可能性があるのだ。


竹崎最高裁長官


江田五月と竹崎最高裁長官

その状況証拠としては、これも古村研究員から聞いたのだが、『月刊日本』という言論誌のウェブサイトで小沢一郎に近い平野貞夫元参議院議員と文芸評論家の山崎広太郎氏が次のように対談している。

(引用開始)

 日本の検察エリートたちは、アメリカの日本大使館に出向し、FBI、CIAなどと共同で仕事をする中で、「俺達が日米の秩序、世界の法秩序を仕切るんだ」という意識を持つようになる。そして、彼らの考える秩序から外れるものを排除しようとする。在米日本大使館への検事の出向が多すぎる。

山崎 「無罪判決」が出た四月二十六日午後、コロンビア大学教授のジェラルド・カーティスが外国人記者クラブで会見を開いた。その場で、一緒に登壇していた上智大学教授の中野晃一氏がカーティスに、「あなたはCIAだという疑惑がネットでささやかれている」と質問した。カーティスは、質疑応答の際にも、記者から「ウォルフレンが検察による小沢に対する謀略について書いているが」と質問されたという。

 外国人記者クラブのような国際的な情報空間で、こうした質問を受けること自体、学者やジャーナリストとしては大きなダメージだ。小沢裁判は、これまでも多くのことを日本国民に暴露してきたわけだが、闇の中にあったCIAとかジャパン・ハンドラーズとかいう存在も暴露した。

平野 ジェラルド・カーティスはコロンビア大学で教鞭をとる前にCIAの要員だったと、公表している。ここで注目したいのは、小沢裁判の二週間ほど前、最高裁の竹崎博允長官とカーティスが食事をしていることだ。竹崎氏は江田五月氏と同郷で、小中高大と同窓だった。彼は、カーティスがコロンビア大学の助教授時代の一九七〇年に同大学のロースクールに留学していた。カーティスは、竹崎氏から小沢判決について何らかのコメントを聞いていたと推測される。それで、外国人記者クラブでの講演をセットしたのではないか。

http://gekkan-nippon.com/?p=3939
(引用終わり)

 この月刊日本のブログ記事は今年の5月のものである。これで全てがつながる。

 この竹崎最高裁長官は、実は10月26日から訪米していた。

(引用開始)

竹崎最高裁長官、訪米へ=23年ぶり、交流目的
時事通信 10月26日 15時35分配信

 最高裁の竹崎博允長官が、日米両国の最高裁の交流を深めることを目的に、27日から訪米する。長官の訪米は1989年の矢口洪一氏(故人)以来で、23年ぶりとなる。
 最高裁によると、米国滞在中はワシントンで連邦最高裁のロバーツ長官らと意見交換する他、ニューヨークではコロンビア大で日本の裁判員制度について英語で講演し、米同時テロ現場での献花も予定している。11月2日に帰国する。

(時事通信)

(引用終わり)

 このように、竹下登以来の最高裁長官訪米であるという。これはコロンビアロースクールの同窓会を装った、政治的な訪問であり、テロ現場で献花も何故か求められていることから、米国への忠誠を求められたにちがいない。ここでおそらくカーティスとも密談し、日本の解散総選挙が違憲無効にならないように打ち合わせを済ませたのである。

 このように、小沢裁判でわかったことだが、日本の三権は全てアメリカに支配されている。日本は今もアメリカに占領されている。私が『日本再占領』で述べた最悪のシナリオが現実になってきているのである。

 野田首相としても、選挙をやれば集団自殺になることはわかっているだろう。しかし、前原誠司やその後に出てきたアメリカの手先化した細野豪志・政調会長のような人物、そして筋金入りのアメリカの手先政治家である長島昭久・防衛副大臣のような政治家、そして、自民党の憲法改正を悲願にしながらもアメリカにベッタリとくっついている安倍晋三、石破茂、そして橋下徹・大阪市長、石原慎太郎のような死にぞこないのファシストが今後、日本を最悪の中国との激突の方向に誘導していき、TPPへの強制参加によって、日本は交渉で不利な立場を受け入れさせられるだろう。日本はアメリカのリージョナル・エージェントとして、ASEANと連携して中国を封じ込めさせられる。これはオバマ政権でネオコンが強くなろうが、反ネオコンが強くなろうが、変わらない。アメリカがお金を出したくないので、日本に軍事予算を増やさせる。そのために中国と日本をぶつける算段だ。

 このような「親米・反中大政翼賛会」の樹立を止めることはもはや難しいだろう。減税日本すら右翼の石原慎太郎に迎合した。これは小林興起という政治家も河村たかしという政治家も右翼がかったところがあり、現状認識に甘いところがあるからだ。減税日本が増税=消費税11%を主張する維新の会に合流するために石原新党(太陽の党というふざけた名前だ)に吸収されるという。そういう時代なのだ。日本の政治全体が発狂を始めている。
 
 アメリカの属国支配をここまで繰り返し訴えてきても、私たちはまったく微々たる力でしかないという虚脱感しかいまは残っていない。物事はドンドン悪い方向に進んでいる。野田首相の解散について、イギリスの雑誌「エコノミスト」は「神風解散」と呼んでいるという。これは、私に言わせれば「アメリカによって崖から突き落とされた解散」(選挙の崖)だ。アメリカが財政の崖から突き落とされないようにすむために世界を「戦争の崖」に突き落とすという国がアメリカだ。



 みなさんも自らの生活防衛を考えて下さい。

 とりあえず、現在の情勢分析は以上です。

 音声配信はもう少しお待ちください。

 アルルの男・ヒロシ拝


 
 
 
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※「今日のぼやき」について、「副島隆彦を囲む会」の許可のない、複写、複製、転載、再配信、等の二次利用することを固く禁じます。