5つ星のうち 2.0
高校サッカー監督の苦労話, 2012/11/2
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「監督術」という書名から、高校サッカーの勝利の戦術などを知ることができるのかと思っていました。
が、内容は、「高校サッカー監督がいかに私生活を犠牲にして生徒とかかわっているか」ということと「実際の試合の勝ち負けの裏側」ということがメインという感じでした。
純粋なサッカーファンで、高校サッカーは季節になると、「サッカー中継」の一つとして楽しんでいるレベルです。
そういうレベルのサッカーファンとしては、思い入れがない分拍子抜けで、書名と内容の乖離を感じてしまいました。
また、生徒と密接に関わったかがポイントの一つだったように感じましたが、それはどのスポーツでも、スポーツ以外の教育的な活動でも共通しているような
気がします。生徒が「他のチームメイトや監督のために頑張りたい」思うまでになれば、ある程度の成功を収められると思います。
本の紹介に
近年はこれまで一時代を築いてきた名将たちが勇退するなど、 指導者の世代交代時期を迎え、高校サッカーはまさに戦国時代を迎えている。 時代の変化とと もに、サッカースタイルや勢力図も変わっていく中で、 名門校を率いる監督たちは勝つためにチームに何を与え、選手をどう変えたのか――。 どのように子 どもたちを見つめ、関わってきたのか。
とありました。「名将たちが勇退して、時代の変化とともに…どうしたのか」と自分は解釈してしまいました。そうすると、“今までの監督とは違うこと”を
して、高校サッカー戦国時代の勢力図を変えてきたと読めませんかね? 勝手にそう解釈してしまった自分が悪いのですが、
勇退したいわゆる「名監督」は生徒との密接なかかわりなどはしていなかったのかな? と思ってしまいました。
監督たちの努力は確かに素晴らしく、それを知るきっかけとしては意味がありました。が、たとえばテレビなどの「高校野球監督の選手育成」を見ても、生徒との密接なかかわりがポイントになっている点、教育関係の書籍も似たようなことがポイントになっていることを考えると、高校サッカーをテーマにした、ありがちな教育実践話という印象がありました。
書名、本の内容紹介との乖離がある印象でした。監督術ではなく「密着 高校サッカー監督」という感じ。望んでいた形でなかったのでこの評価です。