PC遠隔操作:誤認逮捕の可能性高い…警察庁長官

毎日新聞 2012年10月18日 12時56分(最終更新 10月18日 21時47分)

 ウイルスに感染したパソコン(PC)などから犯罪予告が書き込まれ4人が逮捕された事件で、警察庁の片桐裕長官は18日の記者会見で、「真犯人でない方を逮捕した可能性は高いと考えている」と述べ、関係者への謝罪を検討していることを明らかにした。警視庁など関係都府県警は19日に合同捜査本部を設置し、犯行声明の送信者が真犯人とみて、不正指令電磁的記録作成容疑などで捜査を進める。

 会見で片桐長官は「関係都府県警において、おわびを含めた適切な対応を図る」と述べ、すでに警視庁と大阪府警、三重県警に逮捕され釈放された男性3人と、神奈川県警に逮捕され保護観察処分を受けた少年(19)について、関係者への謝罪などの検討を始めたことを明らかにした。また、検察当局は、少年の保護観察処分の取り消しに向けて検討を始めた。

 一連の事件を巡っては、警視庁や大阪府警、神奈川、三重両県警が、今月9、10日に東京放送(TBS)などに送り付けられた「犯行声明」メールに記載された全13件の犯罪予告について捜査し、送信者が全てを実行したと、ほぼ断定している。

 神奈川県警に逮捕された少年や、警視庁に逮捕された福岡県の無職男性は供述を二転三転していることなどが判明。「真犯人」の存在が明らかになったことで、警察の取り調べの問題も浮上している。片桐長官は「取り調べの経緯、状況も含めて、捜査の検証をしているので、現段階ではコメントを差し控えたい」とした。

 さらにIPアドレスやログなどで容疑者を割り出す現在のサイバー犯罪捜査の問題点について、片桐長官は「犯人の特定を今以上に慎重に行うための方策を検討しなければならない」と述べた。当面のサイバー犯罪捜査における留意事項を取りまとめ、近く全国の警察本部に通知するとともに、ネット監視などを行う民間業者などとの連携を強化する考えを示した。【村上尊一】

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