2012年11月15日(木)

ネット不正送金、中国人2人を再逮捕 使用カード譲渡の疑い

 中国人グループによるネットバンキングの不正送金事件で、使われたキャッシュカードを譲り渡したとして、県警サイバー犯罪対策課と国際捜査課、大宮西署は14日、犯罪収益移転防止法違反の疑いで、いずれも中国籍の川口市中青木4丁目、無職薛娟(31)=詐欺罪で公判中=と、福岡市博多区奈良屋町、会社員尚洋(32)=窃盗罪で公判中=の両容疑者を再逮捕した。

 再逮捕容疑は、薛容疑者は昨年7月4日午後1時35分ごろ、川口市西川口1丁目のマンション敷地内で、自分名義の都市銀行のキャッシュカード1枚を有償で、尚容疑者に譲り渡した疑い。

 同課によると、尚容疑者は薛容疑者に現金約20万円を手渡した。8月にも薛容疑者は尚容疑者に少なくとも計19口座を譲渡し、現金は全ての譲渡口座の見返りだったとみている。同課は計19口座によって約2千万円の送金と、1900万円の引き出しの不正な金の動きを確認している。

 尚容疑者は「中国人の女性から他人名義のキャッシュカードを受け取ったことは間違いない。他人のキャッシュカードを買うのは悪いことと知っていた」と容疑を認め、薛容疑者は黙秘を続けているという。尚容疑者は中国の犯罪組織と深い関わりがあるとみられ、同課は、尚容疑者が他の不正送金事件でも現金引き出しの指南役を果たしていたとみて調べている。

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