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過去の勤務先でも勧誘 ノウハウ持ち込む? 先物取引詐欺
福岡市の投資コンサルタント会社「ワールドゲートカンパニー」(破産手続き中)が海外先物オプション取引名目で多額の出資金をだまし取ったとされる事件で、詐欺の疑いで逮捕された元社長前田博秀容疑者(54)=福岡市博多区博多駅南4丁目=ら9人が、過去に勤務した東京の投資コンサル会社でも同様の勧誘行為を重ねた疑いがあることが15日、捜査関係者への取材で分かった。 宮城、福岡両県警の合同捜査本部は同日、詐欺容疑で、タイ居住の元本社営業課長東西達也容疑者(34)を新たに逮捕した。東西容疑者も同じ会社に勤めたことがあり、捜査本部は前田容疑者ら10人が同社から営業ノウハウを持ち込んだとみて関連を調べている。 捜査関係者によると、会社は東京都港区の「エー・シー・イー・インターナショナル」。投資経験の乏しい高齢者らに海外先物オプション取引名目で商品を購入させ、高額な手数料を徴収する仕組みがワールド社とほぼ同じだという。 エー社は不当勧誘行為があったとして顧客側から複数の損害賠償請求訴訟を起こされ、昨年4月、東京地裁が破産手続きの開始を決定した。破産管財人によると、負債総額は約18億円で債権者は約170人に上る。 捜査本部によると、手数料は本来、取引価格に応じて変動するが、ワールド社は価格にかかわらず、1口当たり約5万円の手数料を顧客に隠して受け取った上、顧客が損をする安価な商品を主に勧めていた。 社内には勧誘マニュアルがあり、アンケートを装って無作為に電話をかけ、「年金で不安はありませんか」と関心を誘っていたという。 10人の逮捕容疑は共謀して2009年8月〜10年7月、仙台市などの6人に不当な手数料で海外先物オプション取引を持ち掛け、計約1380万円を投資させてだまし取った疑い。
2012年11月16日金曜日
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