秋田県には、八幡平クマ牧場、阿仁クマ牧場という2つのクマ牧場があります。
2011 年5月、八幡平クマ牧場のクマの飼育状態 が劣悪であるとの情報が寄せられました。ALIVEでは、10月末に現地調査を行い、その結果を踏まえ、秋田県へ質問書を提出しました。
その後、2012年4月、施設を脱走したヒグマにより従業員2名が襲われて死亡し、クマ6頭が射殺されるという痛ましい事故が起こりました。

八幡平クマ牧場現地調査映像（2001年5月、2011年10月）

2011年6月、札幌市の旧「定山渓クマ牧場」で飼育されているクマの飼育状態 が極めて劣悪であるという情報が寄せられました。ALIVEでは、調査をもとに、札幌市に同施設の改善指導を求める要望書を、環境省に特定動物並びに展示動物の飼養・保管に関する要望書を提出しました。

毎年、多くの人々が、動物園でクマを見ています。 かわいいという人もいれば、かわいそうという人もいます。 里に現れてきて恐ろしい、クマなんかいらないという人もいるかもしれません。 一方、子どもの絵本や童話、ぬいぐるみなどでは、クマはとても人気があります。 左の言葉のように、私たちは、クマについていろいろな考えを抱いています。 そのことがクマに対する人々の態度となって現れて、クマを追い詰め、苦しめ、死に至らしめるものとなっています。 私たちはクマについて正しく理解する必要があります。 そして、クマが自然の中で、野生の姿で、いつまでも生きて生けるように、願わずにはいられません。

日本にはいくつもの「クマ牧場」というもうものがあります。 近隣のアジアの国々からもたくさんの観光客がクマ牧場を訪れます。 野生のクマは、幼い子連れの母グマ以外は、１頭でとても広い場所を歩いてくらしています。 それなのに、「クマ牧場」では、コンクリートの狭い空間に何十という数で閉じこめられています。 与えられる餌は、残飯や屑ばかりです。 過密・多頭飼育のせいで、クマたちは苛立ち、時には互いに争そって、相手を傷つけ死なせることもあります。 野生動物を飼育することは、彼らを苦しめることにほかなりません。 このような惨めなクマたちを見て、どうして「楽しい」などといえるでしょうか？ 時には、クマの身になって考えてみませんか。

●日本のクマ牧場の実態を指摘したＷＳＰＡのキャンペーンビデオ

日本のクマ牧場は、野生動物の尊厳をないがしろにする残酷な施設として、世界から批判を受けています。

●「改善への切なる願い−飼育下にあるクマの福祉」
　−日本のクマ牧場2003　−調査報告と提言

●日本のクマ牧場の実態調査レポート

●クマ牧場にレッドカードを！

●クマ牧場のビデオの紹介

日本の野生のクマについて知るには

中国のクマ施設（胆汁搾取）の実態を指摘したＷＳＰＡのキャンペーンビデオ

ツキノワグマは、中国、韓国、日本に生息していますが、各国で絶滅のおそれが進行し、ワシントン条約で商取引が禁止されています。しかし、熊胆（クマノイ）の需要があるために、密猟、密輸が絶えません。
中国では、クマを身動きもできないような狭い檻に監禁し、胆嚢を穴を開けて、生きながらに胆汁を搾りとるという残虐行為が行われており、国際社会から強い批判を受けています。