岩手のニュース
岩泉線、復旧断念変わらず JR東が岩手県の試算受け見解
2010年に起きた脱線事故で全線運休しているJR岩泉線の復旧費について、岩手県がJRの試算の6分の1で済むとの検証報告を出したことを受け、JR東日本は15日、県の報告を検討しても「鉄道での復旧を断念する方針は変わらない」と発表した。 同社の高橋真経営企画部長は盛岡市で記者会見し、県の検証結果について「万全な対策で試算されておらず、追加が必要となる」と指摘。「復旧費が約130億円かかるとする認識は変わらない」と述べた。 県は検証委員会を設けてJR側の復旧費などを再検討した。落石の兆候を検知する計測・監視装置を設置すれば、防護柵などが必要な地点はJR側が示す111カ所の約半分で済むとの報告を先月まとめ、JR側にあらためて鉄道での復旧を求めていた。 JR側は県と沿線の宮古市、岩泉町に廃線後の代替輸送手段を話し合う場の設置を求めている。 県地域振興室の野中広治交通課長は「検証委の報告や考えが受け入れられず残念だが、引き続き鉄道復旧を粘り強く求めたい」と話した。
2012年11月16日金曜日
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