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“江氏・胡氏 影響力行使しないのでは”11月15日 22時10分
中国の新しい最高指導部について、東京大学大学院の高原明生教授は、「江沢民元総書記に近い人が多く、江氏の影響力が最後まで強かったのだと思う」と分析しつつも、習近平総書記のかじ取りに、江沢民氏も胡錦涛前総書記も、あまり影響力を行使しないのではないかという見方を示しました。
その理由として、高原教授は、胡錦涛氏が今回、総書記と共に、軍のトップの中央軍事委員会主席からも退いたことを挙げ、「長老が後進の邪魔をすべきでないというメッセージが濃厚に込められている」と指摘して、胡錦涛氏が完全に引退することで江沢民氏も影響力を行使しづらくなるのではないかと分析しています。
そのうえで、習近平総書記にとっては、汚職や格差など数多くの課題を抱える中国で、「政治や社会の安定を保つために今後、どのように独自色を出していけるかが課題になる」と述べました。
また、沖縄県の尖閣諸島を巡る対立で冷え込んでいる日中関係については、「中国の国民にここまで反日感情が広がってしまっている現状では、すぐに関係を改善するのは難しく時間がかかると思う」としています。
ただ、「日中関係の悪化による経済的な影響は中国にも及んでいるので、いずれは関係改善を模索する道に向かうのではないか」とも指摘し、中長期的には、中国側も日本の出方を探りながら関係改善に取り組む可能性があるという見方を示しました。
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