高級すしネタとして人気の高いクロマグロなどの資源管理を行う大西洋まぐろ類保存国際委員会(ICCAT)は12日、モロッコのアガディールで年次総会を開く。19日までの日程で、2010年の年次総会で小幅減少となった地中海、東大西洋のクロマグロの年間漁獲枠を、資源量の増加を背景にどれだけ拡大させるかが焦点。
10月に開かれたICCATの科学委員会は、1970年代半ばから減少が続いていた資源量が増加に転じたとの報告書をまとめた。欧州連合(EU)はこれを受け、漁獲枠を現行の1万2900トンから、1万3500トンに拡大するよう求めることを決めている。
科学委はこれ以上の増加は資源減少につながるとしており、EU提案を軸に協議が進む見込み。日本は大西洋クロマグロの約8割を消費しており、EUに同調する方針だ。
ただ、世界自然保護基金(WWF)などは資源枯渇の懸念は続いているとして、現状維持を求めている。さらにWWFは00~10年の間に大西洋で捕獲されたクロマグロ計1万8700トンがICCATに報告されずにパナマに輸出され、大部分が日本に再輸出された可能性が高いと指摘している。
日本は大量消費国の責任として、ICCATでの資源管理を厳正に行うとしており、年次総会では乱獲規制に関する議論も深まるとみられる。
東大西洋、地中海産のクロマグロの漁獲枠は09年に2万2千トンだったが、10年に1万3500トンに大幅削減。11年から3年間は1万2900トンとなった。
10年にカタールで開かれた、絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関するワシントン条約締約国会議では、クロマグロの国際取引を全面禁止する提案が議論されたが、日本の反対などにより否決された。(ジュネーブ=共同)
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