ブレイズさんのマイページ

• 最近のブレイズ
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  ドラキュラさんの活報に触発されて書いてみます(先にドラキュラさん……申し訳ありません)
  
  
  
  
  
  
  「………………」
  
  「………………」
  
  「………コンビニ行って来て良い?」
  
  「駄目」
  
  「いや煙草が−−」
  
  「なら俺のを吸え」
  
  「……お前の17mgじゃん……」
  
  嘆息し、椅子へ深く凭れ掛かる同僚を一瞥し、ブレイズこと俺は愛煙の煙草である火が点いたハイライトを唇から離し−−紫煙を吐き出す。
  
  「−−…今夜…発報(警報発令)あるかなぁ…?」
  
  「……最近、システムの調子が悪いからな…」
  
  「ブレイズはこの前の勤務で何回あった?」
  
  「緊出(緊急出動)か?」
  
  「うん」
  
  「…三回……まさか一晩でクルマで100km走る事になるなんて思いもしなかった…」
  
  「そりゃ御愁傷様……1本頂戴」
  
  「あぁ」
  
  煙草を強請られ、一本の吸い口を紙ケースから覗かせ、それを同僚へ差し出す。
  
  「ありがと」
  
  礼を言った同僚は最近になって使い難くなったガスライターで火を点け−−顔を顰めつつ紫煙を燻らせる。
  
  「−−…マズッ…」
  
  「そりゃどうも」
  
  溜まった煙草の灰を灰皿へ叩き付けて落とし、それを唇の端へ銜える。
  
  「……今夜を乗り切れば明日から日曜まで休み−−」
  
  「俺は違うぞ」
  
  「へ?」
  
  「俺は土日休み無しだってさ。誘導がある」
  
  「うわっ……まっ土日はイベントが必ずあるからな」
  
  とてつもなく良い笑顔を浮かべる同僚へ睨みを利かせ−−吸い込んだ紫煙を彼へ向けて吐き出す。
  
  「ブッ!!?」
  
  「テメェは良い御身分だな」
  
  「……だって俺、本当は輸送の方が本分だし……」
  
  「俺もそれで入ったんだぞ……“一応”な」
  
  忙しいにも程がある職場。
  
  “契約先”の膨大さに反比例するが如く、社員の数が足りない。
  
  お陰で俺も大変だ……休日返上で働かなくては間に合わない。
  
  「……勤務明けになったらファミレス行こうぜ」
  
  「…そうだな。まぁ今夜発報がない事を祈って−−」
  
  コンピュータが並ぶ管制室に警報が鳴り響いた。
  
  触発され、吸っていた煙草を灰皿へ押し潰すとディスプレイへ視線を移す。
  
  「−−−104に発報!!」
  
  「…104…104……あっ、畜生……ここの物件、夕方になると閉まるぜ!!何処で発報したの!?」
  
  契約先の物件情報が連なるファイルを捲りつつ同僚が問い掛けて来る。
  
  手元のマウスを動かし、発報箇所が何処かを確認すると−−
  
  「裏口−−って正面玄関にも発報したぞ!!」
  
  新たな警報が鳴り響くが、それを消し、椅子から立ち上がる。
  
  「俺が行くから管制頼む!!」
  
  「判った!!」
  
  管制室を飛び出し、並べてある装備品の中からライト、警棒、防弾チョッキを素早く装具すると帽子を被る。
  
  次いで契約先のマスターキーが納められているジュラルミンケースを開き、発報した物件のそれを抜き取った。
  
  玄関へ急ぐと傍らにあるキーケースからクルマのキーを取り、階段を駆け降り、クルマへ飛び乗った。
  
  無線のスイッチを入れ、受送信が一体となったマイクを取って送信スイッチを押し込む。
  
  「警05、警05。管制、どうぞ」
  
  <こちら管制。警05、どうぞ＞
  
  「現刻……0124時。警05出発します」
  
  <管制了解。お願いします＞
  
  送信スイッチから指を離し、俺はクルマのキーを回してエンジンを起こさせ、一面の暗闇を切り裂くヘッドライトを灯した−−−
  
  
  
  
  
  ……警備会社って色々と大変です……。
  
  守秘義務があるので書けるのはここまでです。
  
  
  
  
• 2012年 09月28日 (金) 20時02分

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