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また発覚「誠司とカネ」妻を使って税金1000万円ネコババ

【政治・経済】

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2012年11月1日 掲載

国からの秘書給与を政党支部にプール

 前原誠司国家戦略相(50)の事務所費疑惑に対する野党の追及を避けるため、民主党は国会論戦の主戦場となる衆参の予算委員会の開催を拒んでいる。そんな悪あがきはムダだ。前原の疑惑は底なしで、新たに「税金ネコババ」の実態が日刊ゲンダイ本紙の調べで判明した。この男にもう逃げ道はない。

 前原の政党支部「民主党京都府第2区総支部」の政治資金収支報告書をめくると、気になる記載が出てくる。
〈借入金 前原愛里〉
 政党支部が、前原の妻・愛里夫人(44)から巨額のカネを借りているのだ。
 前原の資金管理団体「新緑会」にも夫人からの借入金があり、借入期間は01~03年に集中。その総額は2548万円とハンパじゃない(別表)。
 問題は借入金の「原資」と「プロセス」だ。
 前原は95年6月に結婚。同じ年に、いきなり夫人を「公設第1秘書」に抜擢した。
 公設秘書は税金で給与を保証される国家公務員。夫人の前職は人材派遣会社「パソナ」の秘書課勤務で、そんな政治のシロウトを前原は国家公務員に“衣替え”したのである。
「第1秘書の給与は年齢と勤続年数で段階があり、現在は最大1004万円、最低でも650万円の年収が保証されます。前原夫人が秘書になった当時はもっと高水準で、新米で700万円、5年目で850万円の年収はあったはずです」(衆院事務局関係者)
 夫人が95年から03年の9年間で税金から得た給与は推計6000万円以上にのぼる。実にその半分近くをドカンと貸し付けたわけだ。
 当時の夫人の勤務実態については「主に地元の京都事務所に出入りしていたが、家事もあってか、勤務時間は不定期。夫の選挙活動には熱心でしたが……」(地元関係者)との証言がある。政治家の妻が夫の選挙を手伝うのは当たり前。国家公務員の仕事とはいえないだろう。
 02年には田中真紀子が秘書給与ピンハネ疑惑で議員辞職。03年には辻元清美が秘書給与詐取で逮捕された。これらを機に04年に法改正されて、現在、配偶者の秘書採用は違法だ。
 夫人は法改正が議論されていた03年に公設秘書を退任。すると、夫人の貸し付けはパッタリと途絶えた。
 前原事務所のスタッフは「当時は資金繰りが苦しく夫人に借金せざるを得なかった」と言うが、まるで税金のピンハネ。そのために前原は夫人に公設秘書の名義を与えた、と疑いたくもなる。

<返済原資の指摘にシドロモドロ>

 04年に政党支部の300万円を返済した後、夫人の借金は塩漬けされたが、この間、前原の政治団体の報告書に利子の支出は見当たらない。突然の変化は09年のこと。政党支部の借入金1748万円のうち、一気に1000万円を夫人に返済したのだ。
 政党支部は、国民が毎年320億円を負担する政党交付金=税金の受け皿だ。借金を返した09年にも、前原の政党支部には1619万円の税金が流れていた。
 前原事務所のスタッフは「返済の原資に交付金は含まれていない」と釈明したが、一度“サイフ”に入ったカネに色はつかない。これじゃあ、政党支部を通じた「税金のネコババ」ではないのか。そう指摘すると、前出のスタッフは「政党支部からの返済はマズイ。あんまり前原をいじめないで」と懇願しきりだった。
 国会で野党にいじめられたくなければ、前原は大臣を辞めるしかない。

◆貸付先/民主党京都府第2区総支部/新緑会/残高計
01年/1348万円/―/1348万円
02年/400万円/500万円/2248万円
03年/300万円/―/2548万円
04年/返済300万円/―/2248万円
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09年/返済1000万円/―/1248万円
~2012年11月1日以前の記事~

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