中国の鉄鋼価格、最近の上昇は失速する可能性=鋼鉄工業協会

2012年 11月 14日 14:18 JST
 
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[上海 14日 ロイター] 中国鋼鉄工業協会(CISA)は、世界最大の鉄鋼市場である中国の鉄鋼価格について、最近の上昇は失速する可能性がある、との見方を示した。在庫は減少しているが、過剰生産能力が続くなか、鉄鋼メーカーの利益率が低下していると指摘した。

CISAがウェブサイト上に掲載した声明によると、主要な26市場における熱延コイルや鉄筋など5つの主要鉄鋼製品の在庫は、11月9日時点で合わせて1208万トンと、10月末から2.8%減少した。

CISAは、鉄道などインフラ投資が活発になっていることに触れ「第4・四半期の固定資産投資拡大で鉄鋼需要が伸びる」との見方を示す一方、北部の気温低下や供給増が鉄筋価格の重しになると指摘した。

鉄筋の価格は、今年9月につけた安値水準から最大で16%上昇したが、価格上昇は季節的な需要増によるもの、とみられている。

CISAは「最近の価格上昇を受けて、生産能力の凍結を解除する動きが見られる」と指摘している。またCISAによると、気温低下を背景に北部で建設活動が停滞するなか、在庫を北部から南部に移す動きが加速。その結果、南部の供給過剰状態は一段と悪化している、という。

 
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