7月3日(米国時間)の朝、Googleのリアルタイム検索がなぜかオフラインになっていた。独立記念日を控えた週末にありがちな不具合と思われたのか、テクノロジー・ジャーナリズムもほとんどが無視していた。
しかし、サービス中断の理由はもっと根本的な問題だと判明した。7月2日にTwitterの全ツイートをまとめたfirehoseサービスへのGoogleのアクセス権が期限切れを迎えたことに伴い、Googleは今後の戦略を考える間、リアルタイム検索を中断したのだという。MicrosoftのBingは同様の契約をTwitterと結んでいるが、依然firehoseにアクセスできている。
さて、どうなっているのか? なぜ契約が破棄されたのか、誰も詳しい情報は持っていない。Googleは「今後Google+の検索結果を統合するためにリアルタイム検索を一時的に停止している」と述べた。Twitterは「Googleとは他のプロジェクトで協力を続けている」としている。
Googleの広報担当者はSearch Engine Landに対して「google.com/realtimeには今後Google+の情報を含む多数の情報源を取り込んでいく計画だ」と述べた。
といって、Googleの検索からTwitterが完全に消えてしまったわけではない。Googleは公開ツイート(それぞれがウェブページを割り当てられている)をクロールすることができる。Google+は、奇妙なことにまだ検索機能が公開されていないが、やがてスパムの多いTwitterの情報なしでも多くのユーザーが使いたがる有力サービスに成長する可能性はある。Eric SchmidtがAppleの取締役を長らく務めた後でAndroidをリリースしたように、GoogleはTwitterとの提携を学習の機会として利用したのかもしれない。
しかしGoogleのリアルタイム検索は本当にTwitterなしで成功できるだろうか? 私自身は、Googleの公開ツイートのクロールが十分に補ってくれるのでなければリアルタイム検索でGoogleを使う回数はずっと減るだろうと思う。TopsyやTwitter自身の(あまり高機能ではないが)検索を使うようになりそうだ。
結局、これはTwitterがGoogleから独立しようとしたのか、GoogleがTwitterから独立しようとしたのか、どちらだろう? 単に両者の間で料金が折り合わなかっただけという可能性ももちろんある。しかし強いて想像するなら、この関係で優位に立っていたのは明らかにTwitterだから、Googleから別れ話を持ち出したのではないかと思う。Googleは「失ってみるまではその価値が分からない」という危険に直面する可能性が大いにある。
[ところでGoogleがTwitterを買収するという可能性は?]
Image: ilovememphis
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(翻訳:滑川海彦/namekawa01)