社会人のグルメライフにおいて、いささかわずらわしいのが『おごり』『おごられ』時のマナー。たとえば、上司・先輩と食事に出た際「多分おごってもらえるんだろうけど、食べたい物を好きに選んでもいいのかな~」といった困惑は、誰でも経験があるだろう。マナー本を読んでも、実践的ノウハウが意外と載っていない『おごり』『おごられ』時のマナー。そのポイントを大人力の大家・石原壮一郎氏に伺った。
「上司や先輩からおごる旨の明言がないのに、最初からおごってもらう態度をみせたり、遠慮がちな注文をしてしまうのは、逆に失礼にあたる可能性もあります。自分の分は自分が支払う割り勘の感覚で注文をするのがベターでしょう。これなら、いざ会計時におごってもらえることが発覚した場合に『好き勝手な注文をしたのに、まさかおごってもらえるとは』という恐縮の態度とともに《それでもおごってくれるとは、なんて器が大きい!》と、相手を持ち上げるニュアンスを含ませることができます」
その際のお礼の言い方も重要という。
「『いろいろご指導いただいたうえに』など、お金よりも意義ある時間が過ごせたことに対する感謝の念を強く出すべきでしょう」
一方、おごる側のマナーとしては。
「最初からおごりを明言すると、相手を恐縮させる可能性があるので、やはり会計時まで黙っていた方が無難。おごる旨を伝える場合も『臨時収入があった』など、相手に負担を与えない口実をつくるのがスマートな大人のおごり力といえるでしょう。いちばん大切なのは、『おごり』=相手に貸しを作る行為ではない、という自覚です。部下や後輩におごれる立場になった自分を楽しむのが『おごり』の真髄。そこがわかっていれば、おごった相手がお返しに困っている場合にも『だったら今度は、お前が後輩におごってあげなよ』なんてカッコいいセリフが自然に出せるのでは?」
以上の点に留意すれば、もう『おごり』『おごられ』は怖くないよね!!
※この記事は2011年10月に取材・掲載した記事です
注目記事ピックアップ!
- ハラオチありがとう
- みなさまのハラオチは、記事のハラオチ度として、☆5段階で表示されます
投稿フォーム
同じ記事やパーソナリティに対するお便り、サイト全体に対するお便りは、5分間に1度の投稿とさせていただいています。
5分後に、再度お試しください。