岩手のニュース

宮古地区で回収の漁具や漁網、金沢市へ試験搬出

試験搬出するため、コンテナに積み込まれる漁具・漁網

 東日本大震災で流され岩手県宮古市などで回収され、がれき扱いとなる漁具・漁網を金沢市へ試験搬出する作業が6日、宮古市であった。金沢市は年内に受け入れの可否を決める。岩手県によると、国の調整で漁具・漁網を県外自治体に出すのは初めてで、受け入れが決まれば広域処理の第一歩になる。
 試験搬出されたのは、宮古地区(宮古、岩泉、田野畑の3市町村)の定置網やロープ7.8トン。プラスチックや金属が交ざり分別が困難なため焼却できず、不燃物として埋め立て処理される。
 作業は藤原埠頭(ふとう)であり、袋詰めにされた漁具・漁網がコンテナに積み込まれた。空間の放射線量などは計5回の検査で安全基準を満たした。金沢市で10日に埋め立てされる。
 現場を訪れた金沢市の蚊戸進リサイクル推進課長は「市としては安全面は問題ないと考えている。不安を持っている市民の理解を得て、受け入れを決めたい」と話した。
 岩手県内で回収された漁具・漁網は約7万6000トンで、このうち宮古地区は約2万7000トン。2014年3月までに処理を終える計画だが、ほとんどが手付かずという。
 県廃棄物特別対策室の千葉実主任主査は「県内処理を目指して施設をフル稼働しているが、限界がある。広域処理の足掛かりになってほしい」と期待した。
 県内の漁具・漁網の受け入れでは前年度、米沢市の民間企業が釜石市分の約1400トンを処理している。


2012年11月07日水曜日


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