SEO対策を劇的に成功させたいネットマーケティング担当者限定

HOME’S研究 ビジネスモデル編


 

こんにちは、黒須敏行です。

今回の研究対象は不動産ポータルサイトのHOME’Sです。

HOME’Sというサービスは代表の井上さんが元々リクルートコスモスにいたときの原体験がベースになっています。井上さんが営業担当だったときの話です。新築マンションの物件をお客さんに紹介する際に、自社の物件だけではなく競合他社の物件も探し提案したことで上司には怒られるもお客さんに喜んでもらったということがありました。

このときに井上さんの頭には、自社の不動産物件を紹介することではなくお客さんにとって喜んでもらえるように多くの不動産情報から物件を選べるビジネスモデルがありました。そして1997年にインターネットを使った物件情報サイトを立ち上げ起業することになります。

当初は後発で参入していたリクルートに差を開けられていましたが、井上さんがHOME’S加盟店獲得の営業責任者を兼任することでHOME’Sは大きく飛躍することになりました。

ターニングポイントは営業スタイルをプッシュ型からプル型に変えたことでした。

これまでは不動産会社のリストに電話営業を行なっていましたが、不動産会社の問い合わせを増やすためのセミナーを日本全国で開催し参加者に対して営業するという方法に切り替えたのです。その結果加盟店の数を1000店から2000店へと倍に伸ばし、継続収益を広告宣伝に大きく投資し成長していきます。HOME’Sを運営するネクスト社は2006年にマザーズ、2010年には東証一部に鞍替えをしHOME’Sは日本を代表する不動産情報サイトになりました。

今回はHOME’Sというサイトを研究することで、検索エンジン対策と検索サイトにおけるユーザビリティというウェブマーケティングの主要な2つの要素の最良の実践例を考察するのが目的です。

章立てとしては
・ビジネスモデル研究
・SEO対策研究
・ユーザビリティ調査(サイト内検索研究)
の3本立てを予定しています。

■不動産情報サイトのビジネスモデル

HOME’Sのビジネスモデルを解説する前に、不動産関連の数多くあるウェブサービスを一度整理しましょう。

今は数多くの不動産情報を探せるサイトがありますが、不動産会社とアカウントを持って、情報を直接仕入れているのはSUUMO、HOME’S、『at home』の3つです。ヤフーが運営するYahoo!不動産や価格コムのスマイティ、リブセンスの賃貸doorsなどは3社から情報を仕入れて、3サイトに対して送客支援を行うというビジネスモデルです。

こういった送客支援サイトを運営する会社の共通点は『SEO対策』の知見が高いことです。

この他にもSEO対策を提供する会社が不動産情報を探すことができるサービスを運営しています。

ここで問題となってくるのは、不動産会社の掲載に関するコストです。反響を最大化させるために数多くの不動産サイトに物件をひとつずつ掲載するのは非常に手間がかかります。この手間を一括掲載ソリューションを提供して解決しているのがレンターズという企業です。ちなみにレンターズはネクストの100%関連会社です。また最近は株式会社アクアという会社も一括掲載のソリューションを提供しています。

この両社の代表は共にリクルート出身です。こういった他社が手をつけないがニーズはあるという渋いビジネスを見つけて展開させるというのを見るのは面白いですね。今は情報を検索できるサイトは不動産業界だけではなく多くあります。一括掲載ソリューションというビジネスは様々な業界に展開できるものだと思います。

■HOME’Sのビジネスモデル

HOME’Sのメインビジネスモデルを一言で説明すると不動産会社から固定+成果の掲載費を頂戴するというモデルです。これまでは固定掲載費がメインでしたが、2011年1月から基本料金1万円+問い合わせ課金という制度に本格移行しました。賃貸仲介会社などの不動産会社にとっては、掲載費が成果ベースに近くなるため広告費投資がよりローリスクになります。

その結果掲載件数が大きく伸びています。

これはHOME’Sを運営するネクスト社の営業人員が70~80人前後しかいない身軽さを逆手にとった営業手法です。一方SUUMOの営業部隊は700人とネクストに比べると大所帯です。

そもそも情報誌やカウンターの店舗提案というオフラインの商材をもっているため一概に比較はできません。ただいえることはHOME’Sはオンラインの商材がメインのために、ウェブ集客の成否が事業の肝になってきます。

そして次回はそんなHOME’SのSEO対策を研究します。楽しみにしてください。

それではまたこの場所でお会いしましょう!

※この記事は週刊東洋経済刊行の『リクルートの正体』を含め公開情報をもとに作成をしています

GoogleAnalyticsウェブテストで、新規/リピート別に分析してみた


記事提供元:コンバージョンアップ研究会

GoogleAnalyticsウェブテストで、実際にセグメント別分析を試してみました。想像以上に熱かったので、ご紹介します。

●ABテスト結果のセグメント分析のイメージ

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ABテスト結果をセグメント別に深掘りすることで、「パターンBはリピートユーザには効いているが、新規には弱い」等が明らかになり、
次に改善すべきことが明確なります。

●GoogleAnalyticsウェブテストでのセグメント分析の手順

実際にGoogleAnalyticsウェブテストでの分析手順は以下の通りです(※データ自体が少ないため、イメージとしてご紹介します)

(1) 全体結果を見る

全体結果としては、パターン1(改善案)の方が優れていることが分かります。
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(2) セグメントを設定する

セグメント別の結果を見るために、アドバンスセグメントを設定します。

デフォルトでも「新規」「リピート」「有料の検索トラフィック」等で分析でき、「カスタムセグメント」を使うと「キーワードAで流入したユーザ」等も指定可能です。
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(3) セグメント別の結果確認

「新規訪問」「リピート訪問」でそれぞれ見てみると、実は「新規訪問」ではパターン1(改善案)の成績は悪く、「リピート訪問」で圧倒的に成績が良いことが分かります。

(※なお、今回はデータ量が少なく、有意差ではありません。あくまで分析イメージとしてご覧くだしあ)
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これをキッカケに、テスト人口が増えると嬉しい限りです。

コンバージョンアップに役立つ事例・ノウハウ・TIPSはこちら(コンバージョンアップ研究会のブログへ)

スタートアップSEO研究最終回 KAUPONのSEO対策


 

こんにちは、黒須敏行です。

最近このブログについてお客さんからこんなに書いてしまって大丈夫?と質問されましたが基本的に問題はありません。
ノウハウを公開するのが目的のブログなのでこれから役に立つ話をしていくつもりです。

ただ実践する際の具体的な方法や、優先順位の整理などは場合によって悩むことがあると思います。そういった場合は私達がサポートすることができます。困ったときは気軽にご相談ください。

まずこちらからお問い合わせください。

今回はスタートアップ企業のSEO対策を特集する最終回です。研究対象はKAUPONというウェブのクーポンサービスになります。

ウェブのクーポンサービスといえばグルーポンやポンパレを思い浮かべる方も多いと思います。2年前に様々な事業者が参入したことで話題にもなりましたが、一度なぜクーポンビジネスが流行ったのか改めて整理したいと思います。

クーポンビジネスは
・飲食店の価格に対するユーザーにとっての課題
・飲食店などのサービス提供者の課題
・媒体事業者の営業コストの課題
の3つの課題をクリアしたビジネスモデルでした。

・ユーザー課題

ユーザーにとってのクーポンビジネスの魅力は通常の定価の半額や場合によっては90%近くディスカウントされた金額でサービスを受けることができる点です。大きな価格メリットを喜ばないユーザーは少なくありません。これまで1回行きたかったけども値段がネックで行く事ができかなったというなお店が半額で行く事ができるというのは何よりもシンプルで大きな魅力です。クーポンの割引率の大きさがクーポンビジネス市場拡大の推進力になりました。

・飲食店などのサービス提供者の課題

飲食店やエステなどの店舗運営事業者にとっての大きな事業課題はなによりも集客です。そのなかでも曜日によって集客数が大きく変動するというのは昔から横たわっていた問題でした。日にちを指定することで大きなディスカウントをするクーポンは、曜日によって集客数が変動する問題を解決することを可能にしました。

またキャッシュフローの課題を解決するビジネスモデルでもありました。

通常のクーポン媒体は媒体出稿をして、ユーザーが店舗に訪れて店舗に支払うまでの間隔が空くのが当然です。場合によってはグルメポータルにお金を払って掲載してもらったものの店舗に訪れないということも可能性としてはありました。クーポンビジネスは事前にユーザーからクーポンを購入してもらうことで、キャッシュが入るタイミングが早くなります。

そしてクーポンを購入したユーザーが店舗に来ない場合はそれが大きな利益になります。サービスを行使できる権利を販売し、行使されなかった時に発生する利益を退蔵益と呼びます。有名な退蔵益の例は携帯の公式サイトです。ユーザーが入会していたことを忘れてしまい、サービスを使わないものの毎月300円を払い続けるという構造がiモード全盛の時代公式コンテンツプロバイダーの大きな成長材料になっていました。退蔵益ビジネスの旨みを語るうえで有名なエピソードです。

クーポンビジネスは店舗にとって大きなディスカウントをする必要があるものの、キャッシュフローが改善され、かつ退蔵益の期待もできるという利点がありました。

・媒体事業者の営業コスト

これまで説明してきた通りクーポンビジネスは、ユーザーニーズが高く店舗を持つ飲食店の課題を解決できる可能性をもったビジネスモデルでした。わかりやすくいえば「売りやすい商品」でした。営業人員を多く抱えるような様々な事業者が参入し、クーポンビジネスは群雄割拠の状況になりました。

多くの事業者は既に撤退しましたが、KAUPONは店舗に対しての掲載料金を成果報酬で頂戴するというメリットを強みにサービスを提供し続けています。今回はそのKAUPONのSEO対策状況をグルーポンとポンパレというサービスとの比較で見て行きましょう。SEO対策の基本を学んでもらい、この記事を読んでいる方が運営するサービスの集客アップに活かしてもらうのがゴールです。

いつものように
・キーワード
・コーディング
・リンク

という3つの観点から見て行きましょう。

■キーワード

クーポンビジネスでは
・ビッグワード
・ミドルワード(地域)
・ミドルワード(業種)

が抑えるべきキーワードカテゴリです。

店舗名というテールワードもありますが、常にクーポンが発行され続けるわけではないのでそもそもコンテンツ作成難易度が高くなります。そのためテールワードを対策しても、掲載案件というコンテンツを常に保有している他のグルメポータルやウェブサービスに敵いません。

ランキングを見てみると、ポンパレが強くなっています。

なぜこういったことになっているのかというとページの有無が大きな要因です。ポンパレが唯一ユーザーニーズ毎にページをしっかりと用意していることがわかります。

キーワード選定という発想の有無がこういったサイト構造の違いになっています。

■コーディング

グルメ検索サービス、賃貸検索サービスや、求人情報検索サービスと異なりクーポンビジネスはクーポン発行の移り変わりが多いのが特徴です。そもそも大きな割引をするクーポンは希少性が重要なポイントになります。年中閉店セールをやっているようなお店に違和感があるのと同じ事ですね。そのため地域と時間によってはクーポンが地域によって全く無いところもあります。

こういった状況をクリアするために各事業者が行なっていることが地域をひとつのカテゴリにしてクーポンを紹介することです。

こういったやり方をとることでコンテンツが無いページの生成を防ぐことが可能です。

ベストは1地域1コンテンツですが地域毎のコンテンツボリュームが少なくなってしまうようであれば、各クーポンサービスのように地域をまとめてしまうというのは良い方法です。

■リンク

結論からいうと最もよくできているのはポンパレです。KAUPONはそもそも狙うべきワードに対してのターゲットページがないので、比較の対象になりません。ポンパレとグルーポンを比較するとわかりますがポンパレは様々なページに対してのリンクをトップページに用意しています。これはクローラビリティ強化です。トップページのフッターから各下層ページに1クリックで到達できる構造になっています。

ポンパレのフッターリンク

また下層ページの右カラムからもリンクを用意しています。これサイト内のリンクジュースを受け渡すのが目的です。

ポンパレのサイドカラム

一方kauponは各店舗のページに対してはリンクを設けています。

これはやらないよりはやったほうがいいですが優先度は高くありません。

なぜかというとクーポンビジネスは前述の理由からコンテンツボリュームが積み上がりにくい構造なので、他のグルメポータルなどのサービスと戦っても負けてしまうからです。

■まとめ

・クーポンサイトでSEO対策がよくできているのはポンパレ
・ポンパレはキーワードを選定するという発想を持っている
・そのためキーワード毎にページを用意しクリック階層も短い

KAUPONの課題はキーワード選定とページ作りです。まずどういったキーワードでユーザーに来てもらうべきかという話が重要になります。

スタートアップのウェブサービスは他にもcyta.jp、rettyなど様々なサービスがあります。またどこかのタイミングで紹介するかもしれませんがスタートアップ研究はひとまずお終いです。

それではまたこの場所でお会いしましょう!

 

 

GoogleAnalyticsウェブテストの誕生で、ABテストのセグメント別分析が可能に


記事提供元:コンバージョンアップ研究会

GoogleAnalyticsウェブテストへの誕生で、WebsiteOptimizerで最大の欠点だった「セグメント別の結果が分からない」という課題が解消されます。

この価値、ちゃんとテスト実施してるマーケティング担当者にはめちゃめちゃデカイです。

■セグメント別のABテスト結果分析の意義

これまでのABテストでは、まるっとAが良いかBがよいか、分かりません。
しかし実際には、「あるユーザにはAがよいが、あるユーザにはBがよい」ということはよくあります

実際に、私が取り組んだ某プロジェクトでも、
セグメント別にABテスト結果を分析してみると、
ビッグワードから流入したユーザに対してはポジティブだが、
スモールワードからのユーザに対してはネガティブ、という結果がよくありました。

以前は、このようにセグメント別分析を行うためには、
SiteCatalystなどの有料ツールを使うしかありませんでした。
しかし、ツール費用が相当に嵩んでしまうため、
多くの企業にとっては現実的な打ち手がない状態でした。

今回のGoogleAnalyticsウェブテストの誕生で、
「誰にどんな訴求が効くのか」をより精緻に分析できるため、
マーケターにとってのウェブの価値がさらに上がることでしょう。

■セグメント別結果の出し方

使い方も非常に簡単そうです。

ウェブテスト結果ページを表示した上で、
画面上部の「アドバンスセグメント」を切り替えることで、
セグメント別のABテスト結果を表示できるようです。

詳細をまたレポートをしますのでお待ちください。

コンバージョンアップに役立つ事例・ノウハウ・TIPSはこちら(コンバージョンアップ研究会のブログへ)

スタートアップSEO研究(2) ごちクルのSEO対策


 

こんにちは、黒須敏行です。

今回の研究対象のサービスはごちクルです。

どんなサービスかを一言で説明するとネットを使って会社や自宅にお弁当を届けてくれるという便利サービスです。

サービスを使うユーザーにとって普通の宅配・ケータリングサービスと異なる点としては有名な店舗のお弁当を頼めることです。またごちクルに出店をするお店にとっては、配送や顧客対応を代行してくれるので低コストでネットから宅配弁当を探しているお客さんを集めることができます。こういったビジネスモデルはいままではなかったため、ごちクルを運営するスターフェスティバルという会社は先日2億円を超える増資を受け注目を浴びる企業のひとつになっています。

近江商人の言葉に売り手よし、買い手よし、世間よしの三方よしというものがありますが、ごちクルはその三方よしを体現しているビジネスモデルといえます。

サービスを立ち上げた方は岸田祐介さんは元々学生時代にカラオケ店の経営を行い、その後のアパレル卸の会社で副業として始めたネットオークションで商品を売りさばいていました。その後楽天に転職し、EC出品企業に対してより売れるためのノウハウを教える楽天講座というセミナーを販売する立場になりますが、そこでも講座を売りまくったという実績があります。その後楽天がプロ野球の球団経営に参加したタイミングで、楽天球団のチケット事業部のマネージャーとしてチケットを販売していました。
経緯はこちらの記事に詳しく紹介されています。

これまで様々なものを売り続けてきた岸田さんが次のステージに選んだのがお弁当・ケータリングでした。前述した企業側にとって低コストに出品ができるビジネスモデルから多くの有名店舗が参加をしています。

これまでは最良の実践例を紹介してきましたが、今回はごちクルのSEO対策がどの程度できているかを分析するのが目的です。おすすめの読み方としてはまずこのごちクルができているポイント、できていないポイントをチェックしてこの記事を読むことで多くの学びを得ることができると思います。

・キーワード
・コーディング
・リンク

という重要ポイント毎に解説をしていきましょう。サイトを見てからこの記事をみるのがおすすめです!

■キーワード

弁当 ケータリングのサービスで大事なキーワードは以前価格.com特集で紹介したキーワードに似ています。
・弁当、ケータリングといったビッグワード
・「渋谷 弁当」といった地域とかけあわせたミドルワード
・「叙々苑 弁当」などの店舗に紐付くテールワード
の大きく3つです。

これらのキーワードでごちクルがどの程度ランキングにでているのかを調べてみました。

結果としてみるとあまり良いものではありません。どうしてこういった状況になっているのでしょうか。理由はコーディングとリンク構造にあります。

■コーディング

ザッポス特集で話しましたが、検索エンジン対策にとってサイト内のページの情報を個別化することは非常に重要になります。リブセンスは各ページ毎にテキストをしっかりと書いているということも以前話しました

ごちクルは様々な地域からお弁当やケータリングを頼むことができるので、地域毎にページをしっかりと用意しています。ただ地域によって紹介できる店舗がそこまで大きく変わることがないため、結果的に別URLで同一コンテンツというページが大量に生成されてしまっています。

googleの公式ブログをみると、地域毎に特化した有用な情報を用意しないページを誘導ページとみなしガイドライン違反として警告する可能性があるとしています。こういった状況はそもそもビジネスモデルとしてしょうがないと思うのですが、googleはそういったことはお構いがありません。

 

googleウェブマスター向け公式ブログから

ただしこれは簡単に解決することができます。方法は地域毎に地域に関する情報を記載することです。もしくは地域毎のユーザーレビューなどを記載することでも解決できるでしょう。

地域の数は膨大にあるので、まずは検索数がそこそこある主要なエリアにその地域に関する情報を記載することが大事です。またその際にウィキペディアなどからコピーをしても今はあまりおすすめできません。

■リンク

リンク構造で重要なポイントは

・ページランクを受けわたすための内部リンクの最大化
・ クローラビリティ向上のためのクリック階層短縮化

の2点です。

ごちクルは見てもらえればわかりますが、内部リンクの最大化はしっかりと行なっていることがわかります。

ただクリック階層の短縮化は改善の余地があるでしょう。以前紹介した価格.comが運営する映画.comのような50音順索引コンテンツを紹介しました。このようなクローラーが詳細ページにショートカットして遷移できるコンテンツを作ることで大きく改善できるでしょう。

■まとめ

ごちクルの外から見える大きな課題としては

・コンテンツのユニーク化
・クローラビリティ向上のためのリンク構造の改善

の2つになります。

これをなおすだけでごちクルへの検索経由の流入は相当増えるでしょう。
ただし、売上がどの程度増えるかというと正直そこまでインパクトはないかもしれません。 このサイトのファーストビューをみればわかりますが、ごちクルは企業に対しての営業を意識していることがわかります。

全店請求書払いOKという対法人への強み

私は以前学生時代に映像制作会社でほんの少しアルバイトをしていたことがありました。スタッフの方のお弁当を探す際は投函されたチラシを見て電話をかけて注文をしていました。今はどうなってるかわかりませんが、企業への営業であればチラシであったり、テレアポのようなマーケティング施策のほうがはまるのではないでしょうか。

マーケティングで大事なことは仮説を立てて、実行して検証することです。必ずしもウェブに拘る必要もありません。ビジネスの成功をさせるためにオンライン・オフライン含めてどういった施策がいいのかを考えるのが重要です。

次回でスタートアップSEO研究は最終回です。KAUPONというサービスを紹介する予定です。

それではまたこの場所でお会いしましょう!

 

インバウンドマーケティングという言葉の定義


 

前回アップした記事に対して高広さんという方からインバウンドマーケティングの定義が異なるという指摘を受けました。その他にもこの記事はインバウンドマーケティングの話ではなく、ただのWEB集客の話であってインバウンドマーケティングとは違うという意見をもらっています。

そもそもこのブログの目的は

ウェブマーケティングのパフォーマンスを上げるノウハウを伝える

ことなのでインバウンドマーケティングの言葉の定義について説明をするというのは趣旨とはずれるのですが、ちょうどいい機会なので私達がどういったスタンスで価値を提供しているかということも併せて説明したいと思います。

この記事では
・インバウンドマーケティングの定義について
・私達のスタンス
を理解してもらうのがゴールです。

■インバウンドマーケティングの定義について

前回のブログの記事では
・まとめられた情報は人気が高い
・ユーザーが無料で手に入れることができる得になる情報や商品の企画の必要性
・ユーザーは検索やソーシャルなどを横断的に情報収集するのでそれぞれに発信をして最適化することが大事
という話をしました。

ここでアメリカにおいてインバウンドマーケティングを実施しやすくするようなソフトウェアを販売して収益を上げているhubspotという会社のインバウンドマーケティングの定義を見てみましょう。

「インバウンドマーケティング Inbound Marketing」とは、見込客に有益なコンテンツをネット上で提供することで、検索結果やソーシャルメディア上で自社を「見つけられ」やすくし、自社のサイトへ来てもらいやすくする、というマーケティングコンセプトです。

私たちは

・有益なコンテンツをネット上で提供し
・検索やソーシャルで情報を配信・最適化をして

問い合わせ(=リード)を増やすということを行い、そのなかでうまくいったことといかなかったことを公開しました。
行なってきたマーケティング活動はここで提唱されている考え方に合致していると考えています。

 ■私達のスタンス

私たちはこのブログでは反響数や売上を増やすための情報を伝えています。なぜこういったことを行なっているかという理由はクライアントのビジネスの成功に他なりません。図にするとこういったイメージです。

これからも今までと同じように私たちは皆様に有益な情報をネット上で提供して参りたいと考えています。

またこのブログで紹介している情報を実施することで私達のクライアントはパフォーマンスを大きく伸ばしています。是非実践を行なってください。

これからもこのブログの応援をよろしくお願いします。

それではまたこの場所でお会いしましょう!

企業ブログから問い合わせをガンガン集める方法【インバウンドマーケティング成功事例と失敗事例】


 

こんにちは、黒須敏行です。

アルコブログの開設から、ちょうど半年間が経ちました。
アナリティクスの来訪ユーザー数は6千人を突破したので、結構な数のウェブマーケティング担当者に対してパフォーマンスをアップさせる情報を伝えることができたのではないかと考えています。

もともとこのブログの目的は2つありました。

・正しい知識を得てもらったうえで反響数と売上をアップしてもらう
・アルコという会社を知ってもらう

それらの目的が達成されたかどうかは、私達が配布するSEO徹底研究レポートの配布数を一つの指標としています。今回はアルコブログの反響の獲得経緯を振り返り、反響をとるためのノウハウを公開したいと思います。

あとブログ立ち上げから現在までの成果を公開すると
訪問数: 9,349
ユーザー数: 6,181
ページビュー数: 17,711
問い合わせ数:80
という形になっています。

■うまくいった施策

・facebook施策

これはこのブログの参照元のメディアのデータです。期間はブログ開設から現在までをとっています。見るとわかるんですが、facebookの流入が全体の3分の1近くを占めています。

やったことは
・私のアカウントで記事を配信
・facebookのタイムラインの表示画面の最適化
の2つです。

ただこの数字を見たうえで我が社もfacebookを活用すべき!という話ではないと思います。このブログはウェブマーケティングの情報なので、当然ウェブ業界の人が見ていることが多いでしょう。そのためfacebookのアカウントを持っているという方も当然多いと思います。

お客さんのウェブに対しての利用シーンを考えるのがまずは大事です。

・SEO対策

これまで
・リブセンス
・ザッポス
・リクルート
・楽天
・ぐるなび
・価格.com
などの大規模サイトのSEO対策を研究して紹介してきました。
検索数を調査するツールで調べてみるとキーワード選定基準である
・検索数
・コンバージョン率
・コンテンツ作成難易度
・SEO対策難易度
の4つの要素を全てクリアできそうなワードが「リブセンス」になりそうだと仮説を立てました。

そのためターゲットワードでランキング対策を行うために、ブログとは別にこのようなランディングページを立ち上げてみました。(下の画像をクリックすると別ウィンドウでページが立ち上がります)

現在は「リブセンス」でランキングの上位に表示しないものの、「リブセンス SEO」というワードで検索結果の上位に表示されています。

解析結果をみてみると「リブセンス SEO」というワード以外の周辺流入ワードがありました。

この他にも様々なワードがもちろん流入しています。ただここから導き出されるのは、検索流入は想定をしているターゲットワード以外の周辺流入が多いということです。ユーザーの検索行動は単一ではないので、周辺検索がどの程度あるかは確認したほうがいいでしょう。私のクライアントの事例をみても、全反響の80%がターゲットワード以外の流入だったということがありました。

このSEO対策からのコンバージョンはそこまで多くありませんでしたが、このランディングページのCVRが8%近くあるので、CVR向上に貢献していると考えています。

・naverまとめ

過去数ヶ月間の記事を見直す段階で「これまで投稿した記事を整理したほうがみやすい」と感じ、naverまとめでこんなコンテンツを作ってみました。

このコンテンツは、はてブ・twitter・facebbokを中心に広まり投稿当時の過去最高の流入を獲得しました。また記事を作った数日間の問い合わせの件数も通常の記事と比べて5倍以上多くありました。

このまとめはtwitterを中心に拡散されており、PVも順調に伸びています。

・バナー最適化

SEO徹底研究レポートは当初バナーを使って、ランディングページに送客をしていましたがバナーのクリックレートが3%前後と良くも悪くも無いという状況が続きました。

私が尊敬するコンサルタントの一人に加藤公一レオさんという方がいます。売れるネット広告社というECサイトの売上アップを強みとする会社を経営しているんですが連載しているコラムを読んだところ、強制力のある訴求という考え方が大事だという記事に目が止まりました。非常に面白いコンセプトだと思い、早速バナーのサイズの最適化を実施しました。

するとCTRが16%までアップし、LPへの送客数を増やすことができました。
また初期のバナーが少しのっぺりとしておりバナーに見えないというフィードバックがあったため、途中で表現を改善しています。

バナーに関しては当初社内ででかすぎじゃね?という声がありましたが、十分成果が出る施策ということがわかりました。

■うまくいかなかった施策

・google+施策

google+への登録を増やしてもらい、ブログ以外の接点を増やすことを画策しましたがあまりうまくいきませんでした。

これは

・投稿数の頻度が1日1回と少なかった
・ブログからgoogle+への動線がわかりにくい
・そもそもgoogle+が使われていない

という原因が考えられます。記事につくリアクションもはてぶ、twitter、いいねの順番で増えていきますがgoogle+は常に2~3しかリアクションを呼べませんでした。

ソーシャルメディアで発信している情報量なども、ブログと比べると少なかったため新しい価値を提供できていませんでした。今後はtwitterを誘導動線としたうえで、投稿頻度を増やして検証をしていこうと考えています。

■反響をとるためのノウハウのまとめ

・まとめ記事は人気が高い

情報を整理した記事は評価が高くなっています。facebookでいいねが50以上ついてる記事を並べてみてみましょう。
リブセンスSEO研究 いいね:50
ザッポスSEO研究 いいね:116
食べログSEO研究 いいね:61
すべてSEO対策における重要な要素をまとめているのが共通点です。一方でビジネスモデル比較などの記事は流入が伸びていません。情報がある程度たまった段階で、特定の切り口で記事をまとめてみるのがいいでしょう。

・フック情報の企画

マーケティングの分野で使われる言葉として、「フック商材」というものがあります。お客さんとのアカウントを開けるための低単価の商品を指すものです。

ダイレクトマーケティングの分野であれば、再春館製薬などがやっている無料サンプルにあたるものですね。まずは大きく接点を増やし、そこから購入してもらうお客さんを集めるという方法です。

ランディングページを作ることも重要ですが、むしろ無料で得になる情報が手に入ることが問い合わせ数を増やす本質と考えています。問い合わせの数を増やしたいのであれば、まずは無料で得になる情報や商品を企画したほうがいいでしょう。ECなどを運営されている事業者であれば一見さんが増えるのではないかという懸念もあると思います。もちろんそういったお客さんも増えることは間違いありませんが、それによって得られる優良な見込み顧客の数も増えます。この点も間違いはありません。

各情報プラットフォームの最適化

問い合わせをもらうお客さんにどのタイミングで問い合わせをしたかというヒアリングをするとどのお客さんもブログかfacebookか検索かどれかで記事を見て問い合わせたという話をしています。

おそらくfacebokやnaverまとめを見て、ブログを検索し他の記事を色々読んだうえで問い合わせをするといった、検索エンジンやソーシャルメディアを横断するような情報の探し方が一般的になっているのでしょう。

こういった探し方に応えるためには様々な情報プラットフォームに記事を配信し、表示を最適化させる必要があります。

またこれらの施策を担保させるためには記事の質が低くないことが前提条件になります。ためになる記事を書くことはもちろんのことですが、同時に集客施策を実施し最適化していくことが大事です。商品力を高めて、買ってもらうための努力をする話と一緒ですね。

もちろんこのブログの記事自体も質が全て高いとは考えていません。マーケティング施策をしながら記事の質を高めることも同時に行なっていきます。

是非この記事から得た学びを実践に移してみてください。
それではまたこの場所でお会いしましょう!

スタートアップSEO研究 nanapiのSEO対策


 

こんにちは、黒須敏行です。

告知ですが別媒体で記事を書くことになりました。いつもこのブログを読んでくださる皆様のおかげです。本当にありがとうございます。
タイトルは「ちびクロの細かすぎて伝わらないネットサービスの話」です。
是非応援よろしくお願いします。

今回はスタートアップと呼ばれる、成長が期待される新興企業を特集します。そのなかでもウェブサービスを運営している企業のSEO対策を研究を行います。研究対象は

nanapi
ごちクル
KAUPON

の3つです。
これまではSEO対策の最高の実践例として様々な企業のサービスを研究し紹介してきましたが今回は若干毛色が違います。日本のウェブサービスのなかでもSEO対策が非常によくできているのは価格.com、リブセンス、クックパッドだと考えています。ここでいうSEO対策の定義は

・キーワード選び
・コーディング
・リンク施策

などがどれも高いレベルで実施されているということです。最近資金調達を受けているウェブサービスは多いですが、個人的に懸念をもっています。それはソーシャルメディアとの連携に意識が集中していて検索エンジン対策がおざなりになっているのではないか?という事例がいくつか見受けられることです。

FacebookやTwitterの利用者が増えたからといっても検索エンジンは使われ続けるでしょう。なぜなら利用するシーンや目的が異なるからです。ソーシャルメディアは情報を受動的に取得しますが、検索は能動です。

例えば歯医者を探すときにfacebookで検索をするのでしょうか。検索エンジンで検索した歯医者をfacebookで確認することは今後あるかもしれませんが、faecbookだけで完結するということはないでしょう。googleとfacebookはお互いの長所や欠点を補完していく関係になっていくと考えています。

情報を探すユーザーの行動に即した情報提供が大事だと考えています。この記事はスタートアップとよばれる企業が運営しているウェブサービスのSEO対策を研究することで、新興のウェブサービスの成功の足がかりとなる情報を伝え様々な学びを持ち帰ってもらうことが狙いです。

今回の研究対象はnanapiというウェブサービスです。

nanapiというサービスを知らない人に一言で説明すると、生活の様々なノウハウを集めたサイトです。おばあちゃんの知恵袋的な情報を紹介するテレビ番組に「伊東家の食卓」というものがありましたが、あのウェブサービス版と思ってもらえれば問題ありません。

生活の他にも恋愛やITなど様々なジャンルのノウハウ・ハウツーをまとめています。私はエクセルの行と列がよくごっちゃになっていたのですが、nanapiの記事を読んで覚えることができました。

エクセルの「行」と「列」どっちが縦でどっちが横か判別する方法 | nanapi [ナナピ]

nanapiのミッションは世界最大のハウツーのデータベースサイトになることです。そしてそのミッションに紐付くビジネスモデルは広告収入です。広告の掲載収入で稼ぐためには、サイトの媒体価値を上げるために多くのコンテンツと流入数が必要になります。nanapiを立ち上げた古川健介さんは私の大学の先輩であり、学生時代に作ったしたらばという掲示板サービスをライブドアに1億円で売却したことで有名です。

その後はリクルートに入り独立をし、nanapiというサービスを立ち上げました。日本ではnanapi以外にもyahoo知恵袋や教えてgooなどのハウツーというよりもQ&Aサイトなどがありますが、それらのウェブサービスと比較してもnanapiのSEO対策はよくできています。

SEO対策における重要な3つのポイントである

・キーワード
・コーディング
・リンク

という3つの観点からnanapiというサイトを見ていきましょう。

 

■キーワード

通常のSEO対策の手順としては

・キーワードを選定
・ワードに応じたページ作り
・リンクをページに集める

というステップを踏みますが、nanapiは登録ユーザーに記事を書いてもらう形なのでSEO対策を行うキーワードを予め決めているわけではないと思います。むしろ記事が増えていったタイミングで検索ニーズのあるキーワード毎に情報を整理するという方法をとっています。

yahoo知恵袋などの他のQ&Aサイトとnanapiが決定的に異なるところがこの点です。yahoo知恵袋などは投稿内容に対してタグを生成しているので、タグ毎に記事をまとめる機能は実装されています。ただnanapiはユーザーニーズ毎に記事を編集するため整理の方法が洗練されています。こうすることにより価値のある情報としてリンクがより集まってきます。

これはnanapiが注力している記事のランキングと別のドメインから受けているリンクの数を比較したものです。

facebookというワードで10位に入っていますがナチュラルリンクが多く集まっています。記事を整理したことで自然にリンクが集まったのが見てわかります。一方他の記事はリンクのボリュームが少なくランキングが上がっていません。これはいつというのはわかりませんが時間が経過することで解決されるでしょう。

nanapiはSEO対策における重要ポイントのキーワード設定を念頭において集客施策を行なっているということがわかります。

 

■コーディング

じゃらんvs楽天研究では基本的な施策が重要という話をしましたが、nanapiはdescriptionの記載方法が他のサイトと多少異なっています。端的にいうとボディの文章を直接表示させる形をとっています。

これはなぜでしょう。

descriptionを記載しない場合はボディテキストの上部から表示させる仕組みになっているので問題ありません。またnanapiはボディのテキストを自動的にソーシャルメディアで紹介されるdescriptionの記載にさせています。

このアルコブログもソーシャルメディアのdescriptionと検索エンジン上のdescriptionを分けていますが、ソーシャルメディア用のdescriptionやイメージの設定はおこなっていない方には是非取り入れて欲しいです。

これを行うことで表示の崩れを回避することができます。

参考URL:Facebookでのウケ方が段違い!もはや必須なOGPを設定する方法

 

■リンク

nanapiはクリック階層の設計が他のハウツーサイトと比べるとうまくできています。クリック階層の設計というと大げさですが、末端ページまでにクローラーがたどるクリック数が短いということです。

例えばですが様々な人のハウツーを一覧で見れる画面で表示させている件数が異なります

1画面で50件表示させることで、末端ページまでより短いクリックでクローラーが到達できるようになっています。非常にシンプルですが強力な施策です。詳細ページまで何回もクリックをしないといけないようなウェブサービスにオススメの施策ですが注意点があります。

それは表示速度を担保させることです。

情報量を多くさせることで、ページの読み込みに時間がかかってしまうということは十分想定できます。ページ表示スピードの遅延は検索エンジンの評価もそうですが、単純に離脱するユーザーを招く一因になります。実装後はスピードテストなどを行い、ユーザー体験を担保できるかどうかを見るのがよいでしょう。

 

まとめ

nanapiのSEO対策を見るべきポイントは

・集客すべきキーワードを設定するという考え方
・ソーシャル対応されているコーディング
・基本に忠実なクリック階層改善施策

の3つです。

次回は「中食のザッポス」とよばれるごちクルを研究する予定です。
中食もザッポスもそんなに一般的な名称ではありませんが、すぐに「ぐるなび」「食べログ」のようなサービスになるポテンシャルがあると感じています。

楽しみにお待ちください。
それではまたこの場所でお会いしましょう!

※オススメ記事

じゃらんvs楽天 SEO研究

食べログ・ぐるなび・ホットペッパーSEO研究

 

PR:【アルコのお客様の声】株式会社ベネッセコーポレーション


 

こんにちは、黒須敏行です。私の趣味はフルマラソンでこれまで8年ほど続けてるんですが、日差しの強い時期を過ぎてようやく走りやすくなってきました。この時期は急激な温度の変化で体調を崩す方も多いと思います。多少暑くても秋を先取りするぐらいの装備のほうが、体調の安定にはつながると考えていますが皆さんはどうでしょうか。

今回はPR記事と銘打っていますが、普段お話しているウェブマーケティングパフォーマンスアップのノウハウではなく私が所属しているアルコという会社のことを簡単に紹介しようと思っています。

元々アルコという会社は私の大学時代のサークルの先輩である川西康之が立ち上げた会社です。何のサークルをやっていたかというと、ビジネスコンテストを運営するサークルに所属をしていました。ビジネスコンテストはなんぞやと思う方も多いと思います。私も当時全く同じ事を思い浮かべました。

私の学生時代

ビジネスコンテストはある特定のテーマをもとにビジネスプランを考えてもらい、それを品評し優勝者を決めるというものです。例えば「車」をテーマにしたビジネスを考えてくださいというお題が与えられます。学生の人たちからは車をもとにしたどんなビジネスであれば世の中の課題解決になるのかということを考えてもらい、プランを作ってもらいます。全国から100人以上の学生の方たちに代々木のオリンピックセンターという宿泊施設に集まってもらい、1週間泊まり込みでプランを作ってもらいます。学生の方に作ってもらったプランは社会人として活躍されている、コンサルティングファームや経営者の方々に品評してもらい優勝チームを決めるというイベントです。私たちはビジネス版甲子園と呼んでいました。サークル出身の起業家は多く、ファクトリアルユーグレナスポットライトラクスルなど始め多くのベンチャー企業を輩出しています。

川西そしてアルコの取締役である小川も含めて私たちはそのサークルの運営を行なっていました。川西、小川達はサークルの運営後にファクトリアルという会社で個人情報保護のコンサルティング事業をスタートさせました。当時ヤフーBBの顧客情報流出が話題になったこともあり、個人情報保護のビジネス非常に熱いビジネスだったのです。学生数人主体のビジネスだったので営業方法はウェブ経由でいこうという形になりリスティングやSEOを使って集客をスタートさせましたが、ウェブ集客は大きくはまり、大手外資系の自動車メーカーを始め様々なクライアントと取引することができました。

役員である川西、小川の創業当時

しばらくして個人情報保護のビジネスは衰退期を迎え、その次に事業ドメインとして選んだのが企業のウェブマーケティング支援です。今ではSEO対策を中心に様々な企業のウェブの集客アップのサポートをしています。そして今回はアルコ社のお客様の声を紹介したいと思います。私達が誰にどうった価値を提供しているのかを是非知ってもらいたいと考えています。

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きっかけは1通の問い合わせ

アルコさんと初めて出会ったのは、2009年の春だったと思います。 私はベネッセが運営するウィメンズパークというサイトのウェブマーケティングを担当しており、検索エンジン対策の情報を中心に探していました。そのときにアルコさんが提供している検索エンジン対策の冊子を見て問い合わせをしたのがきっかけです。

ウィメンズパークというサイトのミッションは家庭や子供をもつ女性の方々が毎日の生活に悩んだときに、人々の経験に基づいた良質な情報を課題解決の手助けとして提供することです。

女性の方々が日々の生活で探す情報をネットから提供していくためにも、検索エンジン対策は大きな事業課題となっています。

これまでも、今現在もSEOを提供しているウェブマーケティング会社とは数多くお取組みをしていますが、当時から二人三脚でウィメンズパークの集客力向上に取り組んでいけるパートナーを探していました。というのもこれまで費用に見合った成果ではなかったケースや取り組みの最中に連絡がこなくなってしまうということがあったためです。

 

被リンク中心の施策ではなくベネッセ社の資産として積み上がる価値を提供

アルコさんの提案は他のSEO会社にあるような被リンクを中心とした提案ではなく、ベネッセ社の資産として積み上がっていく内容のものであったこと、また非常に取り組みやすい規模の内容だったこともありアルコさんとの取り組みは2010年にスタートしました。

新たに取り組んだ施策の成果が徐々に出始めたのをきっかけにアルコさんには様々なサポートをしてもらっています。例えば私が持っている仮説に対しての検証結果を非常に早いレスポンスでフィードバックしてもらったりウィメンズパークにおけるSEO施策の検証環境も整備をしてもらったりと、非常に助かっています。

ベネッセ社内における知見向上のための勉強会開催なども行なってもらっていますが基本的にベネッセ社に知見として積み上がるような価値を継続的に提供してもらっています。

 

信頼できる二人三脚のパートナー

そして初めに取り組んだ施策のパフォーマンスは今では事業部全体の集客数としても大きなウェイトを占めるようになってきています。 この施策のパフォーマンスが更に伸びるように今現在様々なサポートしてもらっています。

アルコさんは二人三脚で取り組んでいける信頼できるパートナーだと考えています。 これからも継続的に事業戦略にあわせた提案を期待しています。

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というわけでこういったお客様の声をもっと頂けるように、私たちはこれからも更なる価値提供を行なっていきたいと考えています。

今後とも株式会社アルコ、そしてアルコブログをよろしくお願いします。

また現在SEO対策の徹底研究レポートを無料で配布しています。ネットマーケティングに力をいれている大手上場企業から新進気鋭のベンチャーまで幅広く、大変好評頂いている資料です。是非こちらからお問い合わせください。

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価格.com研究 参入障壁の作り方編 |食べログ・ぐるなび比較|


 

こんにちは、黒須敏行です。

今回はウェブサービスの参入障壁の作り方についての話をします。ネットのビジネスの長所としては、誰もが参加できアイデア次第で大きな成功を手にすることができる可能性がありますが 、一方で競合に同じビジネスモデルを真似をされやすいとい欠点もあります。

皆さんはロケットインターネットという会社はご存知でしょうか。

ベルリンに本社があり、自身をベンチャービルダーと名乗っている会社です。ビジネスモデルはシリコンバレー発のイケてるビジネスを真似たモデルを、アジアとヨーロッパで展開をさせることです。これまで40カ国以上で100を超えるサービスを立ち上げてますが、そのままやんけと批判もされています。ザッポスを模倣したサービスなんかが有名ですね。

 

左がザッポス。右がロケットインターネット運営サービス

過去はグルーポンやFacebookを模倣したサービスを作り、本家に数十億で買い取ってもらっていました。私はアイデア自体に価値はなく実行することに価値があると考えているのでこの方法自体はアリだと思っています。これはまた別の議論になるのでここで是非は問いません。

重要なのは仮に自分が作ったサービスを模倣したサービスをロケットインターネットのような会社がリリースしてきた際に、どうすればスイッチされないようにできるのでしょうか。また重要なことはそもそもこのサービスはもうスイッチできないと思ってもらう状況はどうすればできるのでしょうか。

自社のコンテンツを競合他社に模倣されたという経験を持っている方もいるでしょう。どうすれば競合が真似をしても、一朝一夕では追いつけない状況にするのかということを話したいと思います。

価格.comの食べログは後発でありながら、ぐるなびなどのネットポータルサービスの雄を抜き去り不動の地位を手にしつつあります。食べログがぐるなびと異なる点を見ることで何が参入障壁を作っているのかを見て行きましょう。ちなみにここでいう参入障壁を作れたという状況としては

・ある程度のコンテンツが増えたことで検索エンジンの評価が高まり
・自然集客が増えることでユーザーに◯◯といえば「◯◯」と認知され
・他社が参入する気にならない、しても撤退する

という状況を想定しています

これを達成するためにはコンテンツを集め、リンクを集め、検索エンジンの評価が高まるという好循環がどれだけ早く回るかどうかが鍵になります。

・ビジネスモデル
・ユーザー投稿コンテンツの量
・リンク量

の3つがポイントだと考えているのでひとつずつ説明をします。

 

■ビジネスモデル

結論はコンテンツが自然に集まるような事業を行うことです。もしくはそういった機能をウェブサービスに持たせることも必須です。

前々回の記事で紹介しましたが、食べログの事業のミッションはお店選びで失敗したくない人のためのグルメサイトを作る ことです。これを達成するためには、お店選びに必要な情報は仮に飲食店にとっては都合が悪いものでも集めることが必要 になります。

ただぐるなびのミッションは飲食店のサポーターであることです。コンテ ンツが集まることがミッションの達成に直接的につながるわけではありません。

検索エンジンはコンテンツ量が多いサイトを評価するため、検索エンジンの流入で参入障壁を作るのであればコンテンツが増えるような機能設計が大きな鍵になります。またはそれに紐付くビジネスモデルです。

またmixiに代表されるsnsはそれ自体大きなコンテンツを持っていますが、snsという事業は構造的に検索エンジンに評価を受けないという特徴があります。現状はmixiをFacebookが猛追していますが、Facebookは検索エンジンに対してプロフィールページの外側をインデックスさせる工夫をとっています。こういった機能でも流入を増やすことは可能です。

Facebookはプロフィールを検索エンジンにインデックスさせている

こういったことを行うだけでもアドバンテージを得ることができます。ビジネスモデルというと大げさですが、コンテンツを増やす仕組みと言い換えてもいいかもしれません。

 

■ユーザー投稿コンテンツを集める

コンテンツボリュームが集まりやすいビジネスモデルであっても、そもそもコンテンツが集まるというのは確約されていま せん。仮に私がCGMコンテンツで一発当てる!と息巻いているアントレプレナーと仮定した場合、どのようにコンテンツを集めるでしょうか?

方法は2つしかなく
・自分で書くか
・書いてもらうか
しかありません。

自分で書くコンテンツというのは記事の質をコントロールできる分、コストがかかるというのが特徴です。一方 多くの方に書いてもらうことでコンテンツの量という部分は自分達で書いているときとは比べられないほど増やすことができます。

書いてもらうためには、お金を払って書いてもらうか書くのが好きな人を集めるという方法が妥当でしょう。食べログが立ち上がった際は、他のグルメポータルを利用していたレビュアーに声をかけて、食べログに来てもらったという経緯があります。

またnaverまとめなんかは後発のCGMでありながら、凄まじい形で拡大しています。あのサービスは投稿した記事の閲覧数に応じて対価が支払われるという仕組みになっています。これはお金を払って書いてもらうという方法ですね。

ある程度のコンテンツが集まれば、あとは自然にコンテンツが増える循環が生まれていきます。初速をどう担保するかが重要になるでしょう。そのためにもレビュアーに直接声をかけたり、対価を払うことでコンテンツを増やすということが必要になります。

以前も紹介しましたが食べログは他のグルメサイトと比較にならないぐらい多くのコンテンツを持つサイトになりました。これは大きな参入障壁になっています。

■リンクを集める

10年前であれば面白い、他人と共有したいと思った情報はハイパーリンクによってシェアされていましたが、今はFacebook のいいねやツイートなどが代替しています。要は昔と比べるとリンクを集めるのが非常に難しくなっているという話です。

自然発生によってリンクを集めるためには、良いコンテンツを作るべきという話があります。非常に真っ当な意見であり何も反対することはありません。ただいわゆるリンクが集まるような良いコンテンツは作るコストがかさむことや、方法を汎用化させにくいというのが大きな問題だと考えています。

シンプルな解決策としては自社で別ドメインのサイトを立ち上げ、それらを別ドメインのリンクリソースとして活用するというのがよいと思います。うまくいけば大きな参入障壁になるでしょう。食べログが強いのは、自然発生的に集まっているコンテンツはもちろんですが自社で保有している別ドメインからのリンクの影響が大きいです。

この考え方でいうと、今後リクルート・楽天・価格.comといった自社で様々なサービスを別ドメイン、サブドメインで展開する企業は今後非常に大きな存在になってくるでしょう。amazonなんかは国毎にドメインを振り分け相互にリンクしています。

評価の高い自社管理ドメインを相互にリンクをしあうamazon

このPRというのはページランクの略称です。ページランクはgoogleがページに対して格付けを行った評価結果になります。ドラゴンボールに例えるとスカウターにでてくる戦闘能力です。単位は0から10までの評価で10が最も高いため、PRが8というのはZ戦士の上位層に入るレベルの強さです。ベストは圧倒的なコンテンツに対して自然発生的にリンクが集まり、且つ自社の別ドメインのサイトからリンクをもらっているという状況が理想だと思います。

ただ別のドメインからのリンクをどんなに増やしてもコンテンツ量が不足しているとSEO対策はうまくいきません。参入障壁と呼ぶほどの圧倒的な強さを持つためには両方の要素が必要になります。

食べログや価格.comはこれらの強みを持っているため、後発で同じことをやっても厳しいでしょう。SEO対策もそうですが、「飲食店探し」といえば「食べログ」というユーザー体験が積み重なることでスイッチはしずらくなっていきます。

ここで各ワードのブランド検索数を見てみましょう。

これを見ると指名検索するような最も良いお客さんを一番多く持っているのはどのサイトかがわかると思います。

これまでの話をまとめましょう

・コンテンツが集まるビジネスモデル or コンテンツを後付けで機能として追加する
・ユーザーに投稿をしてもらう、もしくは自社で集める
・自社で外部リンクを調達したうえで、自然発生リンクを集める

これらを達成することが検索エンジン上の参入障壁を作るうえでは重要になってきます。

以上で価格.com研究はひとまずおしまいです。ただどのサイトも非常によくできているので、今後は食べログ以外のサイトを調査するかもしれません。

というわけで次回の更新を楽しみにお待ちください!