岩手のニュース

グーグル「震災遺構アーカイブプロジェクト」釜石で撮影開始

被災した唐丹小の教室を撮影するグーグルのスタッフ

 東日本大震災で被害を受けた建造物などの画像を記録し、保存するインターネット検索大手グーグルの「震災遺構デジタルアーカイブプロジェクト」の撮影が13日、岩手県釜石市を皮切りに始まった。現在のところ岩手、福島両県の計4市町32施設の撮影を計画しており、年内にも順次ネット上で公開する。

 街並みなどを360度のパノラマ画像で見ることができる同社の地図サービス「ストリートビュー」の技術を活用。被災地で解体が進む建物などを画像で保存し、閲覧できるようにする。
 13日の撮影は、津波で3階まで浸水し、解体が決まった釜石市の唐丹小で行われた。スタッフが魚眼レンズを備えたデジタルカメラを90度ずつ回転させ、校舎の外観や1〜3階の教室などを約2時間かけて撮影した。
 プロジェクトは、同社がことし8月ごろから被災市町村に呼び掛けて実現。釜石市ではほかに、震災後に民間団体の支援で再建した市青葉ビルなど7施設を撮影する。
 協力が得られた大船渡(旧大船渡商工会議所本所など12施設)、陸前高田(旧市庁舎など8施設)両市と、福島県浪江町(請戸小など4施設)でも、今後約1カ月かけて撮影を進める。
 同社の村井説人パートナーシップ統括マネージャーは「世界中の研究者をはじめ、一般の人にも被害を知ってもらうことで、風化を防ぐ一助になれば」と話した。
 同社は岩手、宮城、福島3県を中心に、撮影を希望する被災施設所有者の自治体や民間団体を今後も募集。グーグルの災害情報ページhttp://google.co.jp/saigaiで受け付けている。


2012年11月14日水曜日


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