リスタートハイスクール

この小説は登場人物、建物、施設等に関して一切関係有りません。



第3部 1章 1話 だいたい、平凡な要請には真っ黒な罠がある




この聖剣高校風紀委員が立ち上がって、そして自衛隊と融合してから

はじめての、依頼が来た

「公安?なんで、公安から要請が来るわけ?普通、地元警察でしょ?」

「公安の思惑はわかりませんが、とある重要人物を保護・護送してほしいと」

なんで、初めての依頼がこれ?

「で、その相手って?」

「桜木 信二(26)官邸情報局及び警察庁の公認ハッカーということです」

「公認って・・・まったく、わからないことをやるわね。で?誰が行くの?」

「そ、それが、ほとんどの者が近日行われる各大臣の公演警備が続いていまして」

「…誰もいないわけね」

「はい、お手数とは思いますが」

「あー、わかった。行きましょう私が」

「お願いいたします」

まったく、せっかく高校を卒業してそのまま、風紀委員会の会長の座を

確保してのんびりすごそうと思ったのに

いい迷惑だ

「で、公安のほうはどうしたの?なんで、いきなりハッカーなんて」

「わかりませんが、先ほどサイバー攻撃を受けたと、詳しい情報は入っていません」

「ま、私には関係ないことね。行ってくるわ」

「これが住所です」


車で(公用車)乗りつけ、TK大学 学生寮の一室の前に来た時、チャイムではなく

なぜかその時は、ドアを叩きたい…衝動にかられた

ドンドン!

『だれー』

「風紀委員よ、ドアを開けなさい」

コツコツとドアへと近づく音が聞こえる

そして、チェーンつきでドアが開いた

「こんにちは」

いかにも、私がハッカーですって言う面構えだ

「どうも…、あれかな?隣の彼女?」

とぼけるのも下手だなぁ

ため息混じりに

「いいえ、桜木君だよね?」

「あー、今そいついないんだ。どこ行ったのかな」

「ここ、桜木君だけの部屋よね?」

コツコツと表札を叩く

「そうだけど、遊びに来てるんだ。あの、身分証見せてもらっても?」

胸ポケットから、身分証を見せる

「あー優子ちゃんで言うんだ、確か風紀委員の会長さんと同じ名前だ。どこで買ったの?」

「じゃー、これは?」

脇につるしてあるP220を見せる

「ワオ…それも、本物によく似てる」

「お名前は?」

「山田。よくこれで幼いころ弄られた」

と、その時

「桜木!おまえ、SWAT2の映画落としてねぇか?」

「あーーないよ!すまない、今取り込んでるんだ!」

「あーわかった、すまねぇ!」

「くそ、なんてタイミングだ」

「あけてくれるかしら?」

「…ハイ…」

パタンとドアを閉め中に入ると、パソコンが数台並んでいて

英語がずらずらとスクロールしているのがわかる

その周りには、ゲームなどのCDやDVD、モデルガンまである

「で!なんの用?傭警(よけい)さんが、逮捕状?任意?」

傭警とは、傭兵警察の略。俗名だが余計だからという意味も込めているらしい

「いいや、公安があんたをご指名らしいわ」

周りにある、品を物色する私

「なんてこった、アメリカも日本も公認のハッカーだぞ…ブラックリストに載ると厄介だ」

私はひとつのLDを手に取る

「へぇ〜ビートルズなんて聴くのね」

LD盤を取り出した瞬間、するっと落っこちてしまい

「あ!ごめん!」

「あーいいよ、気にしないで」

あー落としちゃったよ、と落ち込みながら

そのLD晩を拾っていたら

ガタン!

非常用の扉を開けようとして、つっかえていた桜木を見て

「馬鹿ね、開けるならちゃんとあけなさいよ」

刹那

はじける音と共に、持っていたLD盤に穴が開く

「よせ!撃つな!」

そんなこと言ってる場合かっての!

「伏せろ!」

桜木の頭を捕まえて地面に引き下ろす

体重を乗っけて、そして壁際まで掴んで引きずる

横殴りの銃弾が窓ガラスから飛び込んでくる

ソファーの中身が飛び出て、机には風穴が開く

LD盤もズタボロ

「伏せて!頭を上げちゃだめ」

一瞬の銃弾の休止中にチョロと窓から覗き込むと

向かい側にある空きビルの一角で人影が見えたと思った瞬間

「きゃっ!」

鉄筋コンクリートが銃弾で弾け飛ぶ

「いい!?伏せながらドアまで行くよ!OK?」

「お、おけ」

よし

「行け!」

仰向けになりながら体を滑らせ、その人影に向けて発砲する

ドアを開けようとする桜木を止め

ゆっくりと、扉を開け敵がいないことを確認すると桜木を見た

「な、なにすってんの!」

シューと何かをすっていた

「さ…酸素」

「馬鹿!貸しなさい!」

スポーツ用に作られた酸素ボンベを奪い非常口へと向かったが

「何であかないのよ!」

「い、言い忘れてたんだけど。部屋の鍵がないとあかないんだ」

ばか!そういうことは早く言いなさい!

しかし、時間は待ってくれない。ドダドタと挙がってくる人物

影で、長物の銃を持っているのは見てわかった

どうする、どうすれば乗り切れる!?

考えろ…右手には銃…左手には

アワアワしている桜木の胸元をつかみ支柱の影に隠れた

シーー…

しゃべるなの合図を送り

上がってくる男の前に酸素ボンベを投げつけた

そして、ピンポイントショット

一気に出た酸素と摩擦熱で爆発し一人が石膏ボードにめり込んだ

いや、めり込んで外に飛んでいった?!

「中に入れ!早く!!」

しかし、敵はまだいたのだった

私は、近くにあった木製のベットを動かしている最中

桜木はというと、モデルガンを片手に持っていた

「なにしてるの!モデルガンで本物と戦うつもり?」

「いやだから」

「そこ、どぃぃぃて」

引きずったベットをドアの前にやる

そして、残り2つのマガジンのひとつに入れ替えようとした瞬間

ドン!と扉を開けようとする衝撃にマガジンを落としてしまった

それを取ろうとした瞬間

銃弾の嵐に、手も出せなかった

桜木なんて縮こまってる

「えぃ、クソっ!」

銃弾で開けた穴から銃口が飛び出てまた乱射し続ける

私は近くにあった2kgの鉄アレイを手に取り

乱射し続ける銃口を片足で挟み込み

ちょうど銃口の真上の部分を突き破った

そして、その銃を掴み手前に引き込むと腕と銃が部屋に入ってくる

持っていた鉄アレイで相手の頭を勝ち割った

そのまま、銃を奪おうと思ったがそのまま持っていかれてしまう

まだ後1人いる!

「奥に行け!早く!!」

サイレンサー付きの銃声音が部屋中に響く

「Shit! kills!!」

英語圏内の人らしいが、すごい剣幕だ

ジャリジャリと部屋に入ってくる

そーと、覗くと後ろを向いていた男に、

3・4発お見舞いしてやった

「guaaaaaaa!」

引き金を引いても弾は出てこなかった

スライドはストッパーで止まっている

弾がない・・・

「桜木、いいか合図したら走り抜けるぞ」

「あぁぁぁ」

「よし、い―」

瞬間、爆音と共に男も何もかもが吹っ飛んできた

あわてて、桜木の頭を庇う私

耳がキーンって鳴ってる

何なのよっ!!!!!!!!

突然の爆発で途方に暮れていた私は、ハッとわれに返り

自分の銃を探した

しかし、その支給された銃は見つからず

敵の長ものの銃だけがあった

すぐにそれを奪い、残弾数を確認して

脱力した

「私、疲れるほど仕事したくないっていつも思ってるの」

藁を掴む思いの桜木は目を見開く

「でも、私の人生でそんなこと一度も」

「なかったぁぁぁぁぁ!」








つづく




あとがき

や・・・やっちまった、やっちまったよぅ

またわるいくせがでちゃったよぅ・・・





次回を待て!

それでは、GOOD DAY!

完成日2007/11・・・
公開日2007/11・・・

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