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洋食屋さんの日だまりのようなまろやかさ。,
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レビュー対象商品: マスコット 印度の味 バターチキン 180g (食品&飲料)
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日本人なら、時おり無性に食べたくなるカレー料理。家庭で作るなら市販のルーを、手早く済ませたい場合はレトルトを選ぶのが一般的だろうか。そうした商品は種類も多く選ぶ愉しみもあるのだが、ほとんどが日本風の「小麦粉カレー」になる。本製品はそれらと一線を画した、小麦粉不使用のペースト状カレー。鶏肉と水360ccを加えて3人前の分量になる。 本品はロングセラー(発売は1987年)とのことだが、使うのはこれが初。一応メーカー推奨のレシピを元に作ってみた。 レシピといっても「炒めた鶏肉に本品と水(やや少なめで後から調節するといい)を加えて混ぜるだけ」。鶏肉をハサミで切るところから始めて、完成までの所要時間は20分弱。早い! それだけではレビューにならないので、味の傾向を具体的に記すと、これは普通の小麦粉カレーとはまったく別物だ。ただしインド料理専門店のカレーとも、かなり違う。分かりやすく書けば「老舗の洋食屋さんのハヤシライスをベースにつくったカレー」という雰囲気だ。 基本的な味の構造は「トマトベースのシチューにカレースパイスを加えたもの」。トマトの酸味とタマネギの甘みは、洋食屋のドミグラスソースのベースでもあり、本品もその風味がかなり支配的。ラベルには十種類以上のスパイスが記されているが、それらは完全に溶け合って主張しない。 子供から大人まで、一家で楽しむにはよくできた味付けだと思う。もし物足りない場合は、市販のカレーパウダー(拙宅では「シェアウッド カレーパウダー ホット」を使っている)を適量足して調節しよう。また酸味をさらにシャープにしたい場合はヨーグルトを加える。インド料理専門店の風味に近づけたい場合は、超細かく刻んだニンニクと生姜で鶏肉を炒めるといいと思う。 また鶏肉は煮込み過ぎると硬くなる。早めに味を沁み込ませたい場合は、炒める前にフォークで突いておこう。 本品のような「レディメイドのペースト」は、なるべくそのままのレシピで使うべきかもしれないが、自分の好みの味にするためのベースとして考えるのも悪くない。なお開栓後は一度に全量の消費が推奨されており、使い分けは不可とのこと。 本品と家庭で作るカレー料理との一番の違いは、独特のまろやかさ。その秘密はスパイスの配合などよりも、「大量の素材を長時間煮込む」製造過程にあるような気がする(公式サイトによれば「約1300本分を一度に煮込む」そうだ)。そうして得られる上品で深いコクは、市販のルーとは一線を画したもの。昼下がりの洋食屋さんの、日だまりの暖かさに似た味わいである。 |
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