キス・肉体関係…性交渉をバイトと呼ぶ10代

キス・性関係のコミュニティーサイト…小学生など会員数は数千人

 ネットサーフィンに多くの時間を費やしている青少年たちは、幼くして性売買の書き込みに触れるうちに感覚がまひし、最終的にはまねするようになっていくわけだ。韓国青少年政策研究院のチョン・ヘスク専門研究委員は「手頃なアルバイトになかなか出会えない青少年たちが、インターネットで『条件付き出会い』などの書き込みを見つけ『こうすればお金が稼げるのか。実に簡単だ』と考えるようになり、自分でも気付かないうちに意識構造が変化してしまう」と説明する。10代の間でスマートフォンやタブレットPCなど各種の「スマート機器」の使用率が高まっていることも、性交渉への「障壁」が低くなっている一因だ。スマートフォンの電源さえ入れれば、アプリやチャットルームなどを通じていつでも初対面の人と会話できる。韓国刑事政策研究院のユン副研究委員は「さまざまな種類のSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を使用する青少年たちは、インターネットを通じて一対一の性交渉にはまる危険性に、常にさらされている」と警告する。

 こうしたインターネットを通じた性交渉は、性犯罪など2次犯罪につながる恐れもはらんでいる。ソウル市竜山警察署は今月13日、インターネットのスマートフォン専用サイトを通じて出会った17歳の女子高生と性的関係を持った上、その場面をひそかに撮影し、引き続き性関係を持つよう脅したとの疑いで、29歳の会社員の男を逮捕した。

 さらに深刻な問題は、10代の若者がインターネット上の「性的アルバイト」に走るのを阻む特別な対策が講じられていないという点だ。警察の関係者は「青少年が投稿する書き込みだけでは、誰と連絡を取り、誰と会ったのかを把握するには限界がある。最近では自主的にフィルタリング機能を強化するようポータルサイト側に呼び掛けている」と話した。あるポータルサイトの関係者は「未成年者の性交渉に関する書き込みは状況が把握でき次第、すぐに削除しているが、見落とすケースも多い。青少年たちがキスのアルバイトを“キアル”、または“KA”というように暗号化して使用するため、一つ一つ突き止めるのは容易でない」と話した。

イ・ジウン記者
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