【ロンドン=松崎雄典】国際エネルギー機関(IEA)は12日、2012年の「世界エネルギー見通し」を発表し、17年までに米国が石油・ガスの生産量で世界最大になるとの見通しを示した。頁岩(けつがん)から採掘する「シェールガス」など非在来型の石油・ガスの生産が増える。
米国の生産量はガスでは15年にロシア、石油では17年にサウジアラビアを上回り最大になる。その後は伸びが鈍って再び逆転される見通しだが、35年までに米国はエネルギー輸入が不要になる。
非在来型ガスの生産量は中国やオーストラリアでも増え、35年までのガス生産量の伸びの半分を占める。中東の石油は主にアジアで消費されると予測した。
今回の見通しは世界のエネルギー市場の構造変化が主要テーマ。非在来型の石油・ガスのほか、原子力発電の抑制やエネルギー効率改善の取り組みを三大要素に挙げた。
35年までの原子力発電量の伸びは昨年発表の10年比70%超から58%に下方修正。日本やドイツなどで原子力発電を抑制する政策の動きがあったことを反映した。
日本では液化天然ガス(LNG)の輸入増で電気料金が上がり、35年には米国の2倍近く、中国の3倍強になる。ファンデルフーフェンIEA事務局長は日本経済新聞記者に対して「原子力発電をどうするかは日本次第だが、アジアのLNG価格の上昇を懸念している」と述べた。
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