中国:胡錦濤主席、軍トップも引退か

毎日新聞 2012年11月12日 21時25分(最終更新 11月12日 23時51分)

中国軍の組織図
中国軍の組織図

 【北京・工藤哲】第18回中国共産党大会で引退する胡錦濤(こきんとう)総書記(69)=国家主席=が、兼任している軍トップの中央軍事委員会主席のポストからも引退し、習近平(しゅうきんぺい)副主席(59)=国家副主席=に譲るとの観測が強まっている。前任の江沢民(こうたくみん)氏(86)=前国家主席=は総書記退任後も約2年、軍トップにとどまったが、胡氏が軍トップから引退すれば、党、国家、軍のすべての役職から退く「完全引退」となる。

 軍事委は党指導部の文官と制服組の委員で構成。軍事委主席は事実上の最高実力者のポストと言え、新中国成立(1949年)以後、毛沢東(もうたくとう)、華国鋒(かこくほう)、トウ小平(とうしょうへい)、江氏、胡氏が歴代務めてきた。

 胡氏が軍トップに留任するか引退するかは今回の党大会の大きな焦点。今年夏ごろまでは胡氏が安定を重視する立場から、留任して「院政」の形を取るとの見方が有力だった。

 しかし複数の中国筋によると、胡氏はポストに残らなくても影響力を行使できる力を既に確保したという。軍出身でない胡氏は、自らに近い人材を軍の幹部に就任させ、引退しても後任の習氏らに一定の影響力を行使できると判断した模様だ。指導部人事で駆け引きが続く江氏との間で「完全引退」を取引材料にした可能性もある。

 香港の英字紙「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」も12日、胡氏が完全引退するとの見通しを伝え、「江氏が2年間軍トップの地位に固執したことは党内外から強い非難を受けた。胡氏はこうした事態を避け、好意的な評価が残されることを望んでいる」と指摘した。

 国防省は総参謀長など4総部トップの人事を10月25日に発表。党大会直前に開かれた第17期中央委員会第7回総会(7中全会)の最終日には、党大会後に引退する郭伯雄(かくはくゆう)(70)、徐才厚(じょさいこう)(69)の両氏が務める中央軍事委副主席(現在5人)の後任2人の人事が明らかになった。これまでの党大会閉幕後の発表から早まっている。

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