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2012-11-12
サラリーマンに必要な最低限の金融知識を考える
以下のページを読んでいて、サラリーマンにとって最低限必要な金融知識ってなんだろうな、と思った。
短期と中長期で思いつくものを並べてみる(一部アップデートしました)。
短期(数年)
- 短期にお金を増やすという方法はたいていそれ以上のリスクを備えているので、短期で定期的に決まった額が入ってくるサラリーマンの場合、手を出すべきではない。仮にあなたがとても有効とおもわれる金融的手法をあみだしてFXや株でお金を増やそうというならば、あなたの数千倍のお金をかけているファンドや証券会社がどうしてその手法にきづいていないのかをまず考えるべき。答えはおそらくそれ以上のリスクがあるから、になる。
- 輸出が稼ぎ頭の日本企業は円高、国内が稼ぎ頭の日本企業はデフレに苦しんでいるのだから日本株は当面投資するタイミングにない。インデックスでも同様だが、セレクト型のファンドはもっとだめ。たとえば国内株メインのさわかみファンドがここ数年で半額以下の価値になっていることを考えれば選択肢にもはいらないことがわかるはず。(http://www.sawakami.co.jp/fund/)
- 国外に関してはきちんとその国の情勢を考えれば割の良い所もあるかもしれないが、それは個人の能力次第だし、デフレ+円高の現在は現金+国債の運用よりもよいところを探すほうが難しいのでは。
- 賃貸と住宅購入に関しては、そもそも住宅購入可能なお金や信用があるなら、それはその信用がない人と比較して明らかに有利なので検討する価値がある。投資のつもりなら、お金の構成が不動産にかたよるのであれだが、長期にわたって住むことができ子育てで大きな部屋が10年単位で必要で、10年以内で返却できる能力があるなら、賃貸と一度比較してみるのはあり。ただ、1箇所に10年住むかどうかを見積もること自体がすごく難しい。あと、他の人が家とかマンションを買っていた場合も、会社特有の特殊な福利厚生や生前贈与やその他もろもろの事情があったりすので一概にそれが得か損かを評価することはできないのが普通。
- 車検と駐車場代金が高い日本では、車を必要としない生活を可能とすることは大きな倹約である。とはいえ、育児中は特に車は欲しい。
中長期(10年以上)
- 中長期に関して、もっともケアする必要があるのはインフレ+円安のコンボ。現金+国債はこれに対処できないので、なんらかの対策が必要になる。中長期の分散だと新興国の株式インデックスなども選択肢にはいるので、短期よりも分散戦略は組みやすい。
- 不動産はもっともわかりやすい対策だが、物件購入はバランスがあきらかに偏るので、REITなどを考えてみるのはあり。
- ほとんどの日本人にとっては資産が円に偏っていることが大きなリスクだが、これをヘッジするのは意外に難しい。
- どこかで発生するバブルにのる以上に、バブルの崩壊に巻き込まれないための知恵は必要となる。ただ、リーマンショックのように予見することが難しい場合がほとんどなので、これも分散するしか方法がない。
- 年率10%を語るファンドは絶対に中長期的に問題を起こすと思われるので関与するべきではない。