【北京=小山謙太郎】米アップルのスマートフォン(多機能携帯電話)「iPhone(アイフォーン)」の受託製造で知られる台湾系メーカー富士康(フォックスコン)の中国・広東省深セン(センは土へんに川)市にある工場で9日から10日にかけ、数千人の従業員が暴動を起こしたと、米政府系放送局のラジオ・フリー・アジア(RFA)や香港紙が伝えた。
富士康は、経営再建に取り組むシャープが提携した鴻海精密工業の子会社。同社は12日、暴動を否定し、「警察と従業員に衝突があったが、200人が気勢を上げただけ」と発表した。
報道によると、地元警察が9日夜、宿舎内で賭け事をしていた疑いで工場の従業員を拘束。抗議する従業員仲間が工場の敷地内で暴れてガラス窓を割ったり、設備の一部に火をつけたりした。治安部隊が出動し、10日未明に収束したという。