「外山」元社長ら再逮捕　磁気商品で詐欺の疑い

　病気が治ると偽り、磁気アクセサリーを高齢者らに販売していたとされる詐欺事件で、愛知県警生活経済課と名古屋・南署は１２日、別の男性にも商品を購入させたとして、詐欺と特定商取引法違反（不実告知）の疑いで、磁気治療器販売会社「外山」元幹部の野村譲容疑者（５６）＝東京都台東区＝を新たに逮捕。元社長外山良夫（６８）と元幹部下平和夫（６４）の両容疑者＝詐欺、特商法違反の罪で起訴＝を再逮捕した。捜査関係者が明らかにした。

　逮捕容疑では、外山容疑者らは２０１０年２月ごろ、同県豊田市内で開いたセミナーで、磁石の力で病気が治るとうそをつき、同県安城市内の２０代の会社員男性に磁気ネックレスなどを約１１５万円で購入させたとされる。男性は骨折した８０代の祖母のために買ったという。野村容疑者は直接、被害者をセミナーに勧誘する役割だった。

　県警への取材では、外山容疑者らは全国で病気の高齢者らに「がんが治る」「病気が消える」などとうそをつき、磁気ネックレスやブレスレットのセットを仕入れ値の１０倍以上にあたる１００万〜２００万円で購入させていた。

　同社は０８年からの３年半で計５９億円を売り上げたが、売り上げが減り、今年１月に閉鎖された。

（中日新聞）