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【大リーグ】

岩隈もWBC出場辞退 来季に向けた休養、体づくり優先

2012年11月12日 紙面から

 岩隈よ、おまえもか…。マリナーズの岩隈久志投手(31)が11日、来年3月に開催される第3回WBCの出場を辞退した。レンジャーズのダルビッシュ有投手(26)に続き、前回大会で“陰のMVP”と称された岩隈も辞退。ヤンキースからFAの黒田博樹投手(37)も同様に出場は厳しいとみられ、戦力のさらなる低下が必至の情勢。大会3連覇を目指す侍ジャパンがますます窮地に追い込まれた。

 侍ジャパンのWBC3連覇に、はっきりと黄信号がともった。共同電によれば、岩隈の関係者は「相当悩んでいたが、責任を全うするためには1年間戦える体づくりを優先せざるをえない」と、出場辞退を決断するに至った理由を説明。山本監督もこの日、断りの電話を本人から受けたことを明かした。

 今季がメジャー1年目だった岩隈は、春季キャンプで調整に苦しみ、リリーフで開幕。なかなか登板機会がない中で結果を出し、ようやく7月中旬から定着した先発で16試合に投げ、8勝4敗、防御率2・65。今月2日に2年総額1400万ドル(約11億2000万円)の延長契約を勝ち取ったが、1年目の苦い経験からか、6日には「今までよりも早く準備をして春季キャンプに臨みたい」と話し、あえてWBCには触れなかった。

 マリナーズのズレンシックGMも「球団として(WBC出場に)協力を惜しまない」と話していた一方で、今月7日のGM会議では「球団はWBCを支援する立場にあるが、本人とはまだ何も話をしていない」と、時期的にどう考えても“眉唾”なコメントで、派遣に消極的な姿勢をうかがわせた。

 それにしても、侍ジャパンにとっては痛手だ。ダルビッシュと岩隈に、こちらも辞退濃厚な黒田も抜ければ、守り勝つ野球を掲げる山本監督にとっては、まさに「飛車・角・香車落ち」の四面楚歌(そか)となる。

 野手に関してもイチロー、青木とも結論こそ出していないが、極めて流動的で計算が立たない。今オフにメジャー入りを目指して活動中の藤川、中島ら前回V戦士も、移籍1年目の来春に参加要請はしにくい。大幅な戦力ダウンに加え、ファンの興味、大会への注目度も大きく下がることは必至だ。

 

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