バンダイプラモ以外の立体製品を設定とつきあわせます。
一応おさらいの意味で、図面の特長を振り返っておきますと、
*砲台の幅は、パルスレーザー砲列のひな壇の前が狭く(先すぼまりで)、
後部が横に大きく張り出している。
横から見た時に、ひな壇の境界線は前後共に垂直ではなく、若干傾いている(A・C)。
後方は一直線でなく、何カ所か折れ曲がっていて(C・B)、
砲台の肩部分は前と後で、傾斜角が異なる(D)
さて、バンダイ以外にヤマトの立体製品(模型)があるのかというと、(SWが発端で)1995年以降のフィギュア全盛以降に新興メーカーが濫発する以前、つまりテレビ第一シリーズ(1974)から「完結編」(1983)までの現役9年間には、該当するのは2社しかない。
1社目は、テレビ第2シリーズ「宇宙戦艦ヤマト2」(1978年10月14日~1979年4月7日)のスポンサーだった、野村トーイ。
同社は1/850、1/1300、約1/2500(約10センチ)の3種類のダイキャスト玩具で、ヤマトを発売。
↑これが1/850モデル。
形状は先輩で同時期に流通していた、バンダイの銀河モデル(と成形色替え+一部改修のテレサ・パネル付)を参考にしている。
↑銀河モデルはゼンマイヤマトの一部(波動砲口周辺と、その上のフェアリーダー、艦長室)を改修、追加(第三艦橋と周辺部品)し、黒の成形色にメタリックカッパー塗装されていた。発売は1978年で価格は700円。
↓銀河モデルの数ヶ月後には、「さらば」公開に併せて成形色を劇中風に変えて、パネル固定モデルに改修した「テレサ・パネル付」が700円で発売。
側方展望室が別パーツ化、主翼がパネル固定パーツと共に新造された。
しかし野村トーイは、これとは別に、1/1200スケールのヤマトのプラモも発売。
↑ボックスアートに使用されたイラストは、1/850ダイキャスト玩具と同じもの。
↑成形色は、バンダイのゼンマイヤマトを彷彿とさせるライトブルーグレー。
↓こちらが組立説明書
このヤマトはバンダイプラモとは別設計で、当時としてはかなり優秀な造形の逸品だったと、伝説になっている。
たしかに組立説明書だけから判断しても、
↓22番の後部メインノズルのパーツが楕円形で、
↑これは設定図面の矛盾(側面図では15メートル径換算のノズルが、上面図では21メートル径の横長楕円形になっている)まで忠実に再現するため。
とはいえ、現在では古物市場での価格が高騰していることもあり、これも伝説が一人歩きして、実物以上に出来が良かったことになってしまっているのも、また事実。
で、実際の完成品は、↓こんな形。
これはBクラブの37号に、MAX渡辺氏が個人蔵の完成品を掲載した記事。
野村ヤマトの残念な点は、
*全体をなだらかな曲線でつなぐという、ヤマトの基本設計思想に忠実ながら----
*いくつかの要素(設定図面よりも画面イメージ優先?+小スケール+バンダイの先例に準じて)から、船体がずんぐりと寸詰まり。
*ゼンマイヤマトよりも、銀河モデルを参考にしているため、改悪部分(フェアリーダーの高さを強調・ロケットアンカーの位置・魚雷発射口を凹みで表現)まで引き継いでしまっている
----こと。
↓最初のゼンマイヤマトは、艦首の造形要素を全く誇張していない。
↓野村トーイ版プラモも、組立説明書から判断する限り、船体の断面も円形ではなく、とくに船底は平たいようだ。
「……なんの話だよ。砲台形状の分析じゃなかったの?」
「ああ、そうでした。そうでした!」
しかし野村トーイ版の砲台周辺の面取りやディテールは、資料が上のやつしか入手できないこともあり、とても読み取りづらい!
かろうじてやってはみましたが、画像は小さいです。
前列と後列でズレ(段差)があるのは確認できるが、ひな壇を区切るラインが見つからない。
というのも、このヤマトではパルスレーザー群の土台はあえて階段状になっておらず、曲線をつないだなだらかな船体から、いきなり突き出して生えているような形に処理されているからだ。
この処理方法は、後年のバンダイ1/350プラモに引き継がれる。
さて、「ヤマト」が現役だった頃のバンダイ以外の模型で、あともう1社は今井科学(イマイ/IMAI)の木製1/350で、しかも砲台の前後幅や角度の違いまで再現した可能性があるのは、製品版ではなく、繊細な立体表現が見事なプロトタイプの方。
だけど、これまた入手できる画像が小さくて、(※金欠なので、先日34キロをチャリで往復して、秋葉原のまんだらけに行きましたが、この広告が掲載されている雑誌は売ってませんでした!)角度が読み取りづらい。
それでも、この木製ヤマトプロトタイプの立体把握の正確無比さは充分に伝わってきて、どうやら砲台の段差や角度の違いも、図面に盛り込まれた情報どおりに立体で再現されているだろうことがうかがい知れる。
この超絶プロトタイプ、今はどこにあるんだろうか?
というところで、今回はおしまいです。
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